« 格差を拡大する経済政策/アベノポリシーの危うさ(81) | トップページ | 猪瀬直樹と舛添要一/「同じ」と「違う」(95) »

2016年6月15日 (水)

舛添東京都知事が辞職。そして……/日本の針路(271)

大騒ぎの末に、舛添要一東京都知事が辞職願を提出した。
与党の自民、公明を含む都議会7会派全てと無所属議員2人が舛添氏の不信任案を提出する意向を固め、可決が確実視されることになったためである。
舛添氏の辞職は当然であろうが、それでコトが終わりではない。
自公両党には、推薦した責任がある。
⇒2016年5月15日 (日):舛添都知事の醜態と支援責任/アベノポリシーの危うさ(65)
⇒2016年6月 7日 (火):違法性と不適切性/「同じ」と「違う」(94)

 東京都の舛添要一知事は15日午前、政治資金流用をはじめとする公私混同問題の責任を取り、辞職する意向を固めた。
 同日午前に都議会の川井重勇議長に、21日付の辞職願を提出した。
 午後の都議会本会議で自民、公明、共産、民進各党など、全会派が共同提出した不信任決議案が可決される見通しだったが、都政の混乱を避けるため、その前に自ら身を引いた形だ。関係者によると、不信任案は取り下げる。
 舛添氏をめぐっては、高額な海外出張費や公用車を使った週末の別荘通いに加え、私的な飲食費や家族と宿泊したホテル代を、政治資金から支出していた問題などが噴出。都民や都議会からの批判が高まっていた。
 知事の辞職には議会の同意が必要。公職選挙法の規定では、辞職の申し出を受けた議長が選挙管理委員会に通知した翌日から50日以内に知事選が行われる。
 7月10日投開票の参院選と都知事選の同日選は困難とみられ、知事選の告示日は7月10日以降に設定される方向だ。具体的には「7月14日告示、同31日投開票」といった日程が候補に挙がっている。
 現金受領問題で2013年12月に引責辞任した前任の猪瀬直樹氏と同様、2代連続で「政治とカネ」の問題で辞職に追い込まれることになる。
 舛添氏は東大助教授などを経て、01年7月の参院選比例代表に自民党から出馬し、初当選。参院議員を2期務め、厚生労働相などを歴任した。
 猪瀬氏の辞職に伴う14年2月の都知事選に無所属で出馬し、自民党都連と公明党都本部の推薦を得て、約211万票を集めて初当選した。 
舛添氏が辞職願=21日付、政治資金流用で引責―都議会の不信任前に

自公両党は、参議院議員選挙への影響を考えて不信任に回ったということのようだが、そういう政局的な考えを続ける限り、同じことの繰り返しだろう。
私は舛添氏が辞職するのは当然として、どうせなら都議会を解散すればいいのに、と思う。
確かにムダな費用かも知れないが、都議会議員も総入れ替えした方が、長い目で見れば都民のためではないか。

参院選の争点をどう考えるか?
安倍首相は、アベノミクスの成果を強調し、さらに加速させようと言っている。
しかし安倍政権下で、エンゲル係数は上昇し、消費を抑制せざるを得ないのが現実だ。
⇒2016年1月18日 (月):いかさま経済政策の破綻(3)/アベノミクスの危うさ(69)

格差が拡大し、それが経済を停滞させているのだ。
⇒2016年6月14日 (火):格差を拡大する経済政策/アベノポリシーの危うさ(81)
安倍首相が自分の任期中に行うと意気込んでいるにも拘わらず、参議院議員選挙の公約を示す政策パンフレット2016では、改憲は最後に目立たないように書かれている。
Ws000001
余りに姑息な争点隠しであり、セコイ舛添氏と同じ穴のムジナと言うべきであろう。

|

« 格差を拡大する経済政策/アベノポリシーの危うさ(81) | トップページ | 猪瀬直樹と舛添要一/「同じ」と「違う」(95) »

ニュース」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

日本の針路」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 舛添東京都知事が辞職。そして……/日本の針路(271):

« 格差を拡大する経済政策/アベノポリシーの危うさ(81) | トップページ | 猪瀬直樹と舛添要一/「同じ」と「違う」(95) »