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2016年6月22日 (水)

今回参院選の意義/日本の針路(272)

参院選が公示された。
18歳選挙権、合区など制度的に今までにないこともいくつかある。
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東京新聞新聞6月22日

相変わらず政党の数は多いが、大きく分ければ与党あるいは与党に賛同もしくは補完する勢力と、批判勢力になる。
前者(A)は、自・公・維・こ・改、後者(B)は民・共・社・生である。
私は後者の4党(B)で政策合意ができ、1人区で統一候補ができたのが大きいと考える。

争点は何か?
安倍首相は、アベノミクスを続けるか否かが争点だと言っている。
確かにアベノミクスをどう評価するかは大きな争点である。

アベノミクスは、「三本の矢」および「新三本の矢」と称する政策が軸である。
しかし「新三本の矢」は、大前研一氏の言うように、コメントする価値がないような空疎な言葉の羅列である。
的を示しただけだったが、批判を受けて矢の説明を補足した。
しかし実現の道筋が全く不明で、政策と言えるような代物ではない。
⇒2015年12月28日 (月):「新三本の矢」批判①介護離職0/アベノミクスの危うさ(66)

曲がりなりにも政策として影響力を持ったのは、第一の矢である金融緩和であろう。
安倍首相肝いりで日銀総裁になった黒田東彦氏は、2013年4月「2年で2%の物価上昇を目指す」として自ら異次元と呼ぶ大胆な金融緩和に踏み切った。
インフレ誘導による投資・消費の喚起が狙いである。
しかし当の黒田氏が、最近失敗を認めた。

 日銀の黒田東彦総裁は20日、都内の私大で行った講演で、日銀が掲げる2%の物価上昇目標について「2年程度での実現はできなかった」と発言。当初目標の達成に“失敗”したことを初めて認めた。
黒田総裁“失敗”認める 2%物価目標「2年程度で実現ムリ」

大胆な金融緩和で、円安と株高を招来した。
円安で輸出中心の大企業は収益が伸びたが、中小企業は原材料の輸入コスト増に苦しんだ。
法人税引き下げや投資減税の恩恵を受けたのも黒字大企業である。
結果として大企業と中小企業の業績格差は急拡大し、13年から15年の間に経常利益合計額の差が倍増した。

株高は、年金の原資のような公的資金まで投入して実現したものである。
実体経済の成長を伴わない株高であるのは、GDPと株式時価総額の比率を示すバフェット指数の推移を見ても明らかであろう。
⇒2016年6月18日 (土):参院選の争点としての虚構経済政策/アベノポリシーの危うさ(83)

家計はどうだろうか? 
死語化していたエンゲル係数という言葉が復活した。
⇒2016年5月17日 (火):実質消費支出の急減とエンゲル係数の上昇/アベノポリシーの危うさ(66)

2013年までは、エンゲル係数が25%を超える月はほとんどなかったが、2014年に入ってから25%を超える月が増え始め、2015年になるとその傾向がさらに顕著になった。昨年5月以降は、毎月25%を超える状況が続いている。
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「エンゲル係数急上昇!」が示す日本経済の意外な弱点

争点は多様であるが、大きな柱として4つに分けるのが妥当だろう。
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東京新聞6月10日

すべての争点について、安倍政権に反対である。

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