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2016年6月 7日 (火)

違法性と不適切性/「同じ」と「違う」(94)

後醍醐天皇の頃、京都二条河原に掲げられた落書があった。

此頃都ニハヤル物 夜討 強盗 謀綸旨
召人 早馬 虚騒動
生頸 還俗 自由出家
・・・・・・

平成の世に都に流行るのは、虚言と茶番劇である。
安倍首相の、リーマンショック級の経済危機、甘利前大臣の睡眠障害が不起訴の途端の治癒、舛添都知事の第三者による厳しいチェック・・・
よくもまあ、揃いも揃って厚顔無恥である。
ここでは舛添記者会見の報道を見てみよう。

「東京都の舛添要一知事は6日、政治資金の私的流用疑惑などについて記者会見し、元検事の弁護士に依頼していた調査の結果を公表した。
調査報告書は家族旅行の宿泊費や美術品購入など複数の支出を「不適切」と指摘しながらも「政治資金の使途に制限はなく違法性はない」と結論づけた。

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 報告書の指摘を受け舛添氏は、不適切な支出とされたホテル宿泊費、飲食費、備品購入費と同額を個人資産から慈善団体に寄付する形で返済すると表明した。美術品は都の病院や福祉施設に飾ると説明した。さらに公用車での行き来が問題になった神奈川県湯河原町の別荘について「公用車の使い方で心配をかけないように売却する」と述べた。
 会見には、調査した元東京地検特捜部副部長の佐々木善三弁護士、元さいたま地検検事の森本哲也弁護士が同席した。調査対象は、舛添氏に関係する▽自民党東京都参議院比例区第28支部(2010年解散)▽新党改革比例区第4支部(14年解散)▽舛添要一後援会(11年解散)▽グローバルネットワーク研究会(14年解散)▽泰山会−−の5政治団体の支出で期間は資料がある09〜14年の6年間。
 報告書は、家族旅行でのホテル宿泊費6件(計80万2841円)と家族らとの飲食費14件(計33万6495円)について「主たる目的が家族旅行や私的な飲食だった可能性が高く政治資金の支出として不適切」と指摘した。さらに海外出張時の備品購入費3件(11万3354円)も「本人が何を買ったか記憶していない」として不適切とした。
 また、多数の美術品に関して「政治資金の使途には法的な制限がないため違法ではないが、点数や合計金額があまりに多すぎて不適切」と結論づけた。このほか、そば打ちなど趣味に関する書籍やミステリー小説、漫画などの購入は「適切とは言い難い」とした。
 報告書は、湯河原町の別荘に公用車で行き来していた問題にも言及した。「知事の行為の当否という政治的問題」としつつ、「自宅に寄って別荘に向かうのは都のルールに抵触する可能性がある」と指摘した。
 一方、舛添氏の政治団体間の資金移動や舛添氏への組織対策費の支出に違法性はないとした。
舛添都知事 政治資金「違法性なし」 第三者調査

佐々木弁護士と森本弁護士について、元検事というのが意味があるのか?
弁護士である以上、依頼人の利益第一であろう。
第三者というのがそもそも間違いである。
ちなみに佐々木氏は、小渕優子氏の時の第三者委員会の委員だった。

小渕優子元経済産業大臣の政治資金規制法違反事件において、「小渕氏には法律上の責任はない」という調査報告を上げた人物です。
ちなみになぜ「ドリル優子」なのかというと、彼女の関連団体の事務所にあった帳簿データが入ったハードディスクが「ドリルで破壊されていた」という露骨な証拠隠蔽工作がされていたため。
この時、佐々木弁護士らの第三者委員会は「故障したパソコンを引き取った業者がやったこと。捜査に支障なし」などという報告をあげていました。
小渕優子さんをかばうかのような内容で、批判を浴びていましたが、小渕さんは不起訴に。
舛添要一会見で逆ギレした佐々木善三弁護士。ドリル優子事件や東電事故調妨害事件で悪名高い元検事「マムシの善三」

こんな“実績”を持つ弁護士だから、答えも予想通りである。
調査した結果は、不適切なものはいくつかあるが、違法性はないということだ。
つまり不適切性と違法性を峻別しているわけである。
舛添氏の狙いも、違法性の有無であったのだろう。
両弁護士の仕事は、違法性がないことをどう論理構成するかだった。
しかし、違法性がないことを認めるとしたら、それは法の不備ということである。

問題は、不適切性をどう判断するかである。
これで納得する人がいるとは思えない。
通常の神経ならば、即刻辞職するとことだろう。

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