東京五輪の裏金が示すもの/アベノポリシーの危うさ(67)
それにしてもゴタゴタ続きである。
招致に係わった猪瀬直樹前東京都知事、新国立競技場やエンブレムの問題に加え、招致の際に使われた裏金がクローズアップされてきた。
イギリスのガーディアン紙が、東京オリンピックの招致をめぐり、日本から国際オリンピック委員会の有力者側に2億円を超える支払いがあったとしてフランス検察当局が捜査を開始した。
ガーディアン紙のギブソン記者は次のように語っている。
「オリンピックやワールドカップの世界では、コンサル料としていろいろ悪いことを隠せる。コンサル料が2億円の価値があるか疑問視すべきだ」(英・ガーディアン紙 ギブソン記者)
フランス検察当局は、東京での開催が決まる前後に日本の銀行から、IOC=国際オリンピック委員会の有力な委員だったディアク氏の息子が関係する銀行口座に日本円でおよそ2億2300万円が振り込まれたとして、贈収賄の疑いで捜査を開始しました。一方、JOC側は、支払いが日本の招致委員会からディアク氏と親しかった人物の会社に支払われたコンサルタント料であることを認め、「なんら疑問をもたれる支払いではない」としています。
これについてガーディアン紙の記者は・・・
「疑惑はまだ解明されていない 。しかし、答えるべき深刻な疑問があり、葬られてはならない」(英・ガーディアン紙 ギブソン記者)
ガーディアン紙の報道後に捜査を開始したフランス検察当局について、この記者はまだ国際的な捜査を展開していないが、今後様々な事実を明らかにするだろうと、述べています。
英・ガーディアン紙記者、五輪招致「2億円に疑問」
5月16日に、民進党の玉木雄一郎氏が国会の質問時に使ったパネルは以下のようであった。
https://twitter.com/tamakiyuichiro
D社というのが電通であることは明白であるが、玉木氏は次のように説明している。
国会パネルの電通の部分がD社になっていたことを指摘される方が多いのですが、これはパネルの使用について与党理事の承認を得やすくするためであって電通に配慮したものではありません。理事会で物言いが付くとパネルを使えないルールなのです。
答弁に立った馳浩文科相は、電通と明言した。
一方で、玉木議員の質疑に答弁した馳文科相は「招致委員会のメンバーは、コンサル業務に関してはプロではありませんので、電通に確認をしたそうであります」と、電通の社名を伏せずに明言した。
馳文科相は続けて「そうしたら、電通のほうから、こういう実績のある会社としては、この会社はいかがでしょうかということの薦めもあって、最終的には招致委員会で判断をされて、この会社と契約をされたということ」と、電通が招致委員会に疑惑のコンサル会社を薦めた経緯と、高額な送金を2回に分けた委員会の財政事情を説明した。
すると、再度、挙手をした玉木議員も「電通からの推薦でお願いすることになったコンサルティング会社であることは分かりましたけれども…」と、電通の社名を伏せることを止め、質疑を続けた。
民進党が「広告会社D社」と社名を伏せるも馳浩文科相が「電通」と明言
また馳文部科学相は17日の閣議後記者会見で、コンサルタント会社に約2億2000万円を支払っていたことについて「ロビー活動を展開するため、より核心に触れる情報が必要だった。多数派工作(のため)で、買収ではない」と述べ、正当性を強調した。
これではまさに買収を認めたことになるのではないか。
馳氏は会見で、同年7~8月が「票読みのヤマ場で、20年の五輪をどこで開催するか、激しい情報合戦が繰り広げられていた」と指摘。IOCメンバーによる東京電力福島第1原発の汚染水問題に対する懸念を払拭(ふっしょく)する必要もあった説明した。
その上で「どうしたら汚染水の問題にきちんと答えられるのか、東京がふさわしいと思ってもらえるのか、核心的な情報を得るにはコンサルが果たした役割は極めて大きい」と述べた。
核心情報の収集に必要=五輪招致のコンサル料―馳文科相
早い話が、安倍首相の「アンダーコントロール」のつじつま合わせに四苦八苦して、そのスジの依頼したということである。
こんな形で五輪を開催してもナンダかなあ。
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