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2016年5月 5日 (木)

分ける思考(3)統計的仮説検証/知的生産の方法(146)

テレビの「開運なんでも鑑定団」は、長寿の人気番組である。
絵画や陶磁器などの骨董の鑑定を依頼し、鑑定士が評価するという趣向である。
鑑定士の方々は、いずれも博識であり、納得的な説明をされるが、ときどき「本当かな」という気もする。
鑑定の方法が、多分に様式論や手法などによるものであり、完全に主観を排除することは難しい。
何らかの統計的検定が行われれば客観性が担保されるのであろうが。

古代史等の分野では、理化学的方法が脚光を浴びている。
それは本質的に誰がやっても同じ結果が得られるからである。
理化学的データは、一般に統計的仮説検定の手法が用いられる。
原理的に2つの誤りを犯す可能性がある。
Photo_3
統計学とデータマイニングの基礎

帰無仮説というのは、棄却するために立てられた命題である。
仮説検定を行うとき、分析者は帰無仮説が正しいか正しくないかを知らない。
検定統計値が棄却域に入れば帰無仮説を棄却し、入らなければ採択する。
帰無仮説が正しくないときに帰無仮説を棄却すれば正しい行動であるが、帰無仮説が正しいのに棄却した場合は誤りであり、第1種の過誤(type I error)という。
これに対し、帰無仮説が正しくないのに帰無仮説を採択してしまうという誤りを第2種の過誤(type II error)という。
Photo_5
αエラー・βエラー

2種の過ちは、刑事裁判に擬せられて説明されることが多い。
Photo_7
統計的検定を考えるヒント

贋札の判断やDNA鑑定についても、原理的には統計的仮説検定法である限り、2種の誤りを排除できない。
2
大沢樹生  喜多嶋舞 息子 「DNA 親子不一致について」

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