熊本地震は予断を許さない/技術論と文明論(49)
熊本地震は、14日の地震よりも16日の未明にさらに大きな地震が起きたことで災害の様相が大きく変わった。
被害は山間部も含め広範囲に及び、強い揺れが相次いだが、果たしてこれが「本震」かどうかも予断を許さない。
東隣の大分県でも地震が活発化している。
連続する地震 東の活断層や南海トラフへの影響は
気象庁は、熊本県阿蘇や大分県でも別々に規模の大きな地震が発生する「今までの経験則から外れている地震」との見解を示した。
気象庁「経験則から外れた地震」 3カ所で別々に発生
一体何が起きているのか。
私は熊本(九州)の地震の第一報を聞いたとき、とっさに石黒耀『死都日本』講談社(2002年9月)のことを頭に浮かべた。
⇒2016年4月15日 (金):熊本の地震と『死都日本』のメッセージ/技術論と文明論(48)
現時点では16日未明のM7.3 の地震が本震とされているが、専門家筋も、今後の予測はできないとしているようである。
現時点では、中央構造線の西端付近の断層帯の被害が大きい。
少し東に移動すれば、伊方原発がある。
あ!中央構造線で地震だ。伊方原発って、なんで中央構造線の上に建っているのですか?
重ねて言うが、中央構造線やフォッサマグナの付近に立地する原発は速やかに廃炉の方向で考えるべきだろう。
次のような専門家の指摘を考える時、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを開催できるのか?
今回の熊本の地震は、ステージ3の南海トラフ地震の「前奏曲的」な意味合いが強いと考えられる。筆者は2020年東京オリンピックまでに、南海トラフ地震の発生が懸念される状況にあると考えている。筆者の推計では南海トラフ地震の津波被害者は、47~50万人である。熊本地震を単体のものとしてとらえず、日本全体の「危機の前兆」と認識し、対策を講ずる必要があるのだ。
「熊本地震は南海トラフ地震の前兆かもしれない」専門家が警告
最悪の事態かも知れないが、可能性を否定できる状況ではない、というか十分な注意をもって見守るべき事態と言えよう。
ところが、丸川珠代環境相は、ノーテンキに「川内原発停止させる必要ない」と発言してひんしゅくを買っている。
【即刻辞任せよ!】丸川大臣「川内原発停止させる必要ない」発言に国民怒り爆発!
「年間1ミリシーベルト以下は何の根拠もない」と失言し、撤回せざるを得なくなった人だが、「ふさわしくない」にもろ手を挙げたい。
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