アホガミ元航空幕僚長逮捕と安倍政権/アベノポリシーの危うさ(53)
田母神俊雄元航空幕僚長が、公職選挙法違反容疑で逮捕された。
2014年2月の東京都知事選を巡る選挙運動員の買収事件で、東京地検特捜部に公職選挙法違反(運動員買収)容疑で逮捕された元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄容疑者(67)が選挙後、陣営幹部に対し、「お世話になった人に謝礼を配りたい」と自ら提案していたことが関係者の話でわかった。
田母神容疑者は自身の関与を一貫して否定しているが、運動員への報酬支払いは、田母神容疑者の了承の下で行われた疑いがあり、特捜部が解明を進めている。
特捜部は14日、田母神容疑者と、選対事務局長だった島本順光(のぶてる)容疑者(69)の2人を逮捕するとともに、東京都世田谷区の田母神容疑者の自宅や、千代田区の事務所を捜索した。
田母神容疑者が「謝礼」提案…知事選後、幹部に
この人は、世の中を騒がせるのが好きなのであろう。
マンガのようなM資金話の片棒を担いだことがある。
軍事評論家の田岡俊次氏が、「新潮45」の2008年12月号に掲載されている「『お騒がせ幕僚長』とM資金女詐欺師」という記事を読み、「まさか」と思いつつウラをとってみたら、事実だったことが確認された、と書いていた。
田岡氏が、「まさか」と思ったのは、次のようなことである。
①田母神氏が統合幕僚学校長時代に、M資金話を持ち込んだ女性に講演をさせている
②その女性を、防衛省出入りの防衛産業社長に紹介し、M資金話の仲介をした
⇒2009年1月10日 (土):田母神第29代航空幕僚長とM資金問題
私が知っているM資金話は、もっと巧妙だし、持ち込んだ人間を先ずは疑ってかかるので、田母神氏の行動は理解できない。
アホガミと言われるゆえんであろう。
アホガミ氏は、アパグループ主催の第1回『「真の近現代史観」懸賞論文』で、最優秀藤誠志賞を受賞したことが原因で航空幕僚長の職を辞した。
何とも胡散臭い「論文」で、満州事変の前史である張作霖爆殺について、コミンテルンの仕業という説を書いたものだが、何とも稚拙な文章だった記憶がある。
⇒2012年11月13日 (火):田母神見解と陰謀史観/満州「国」論(10)
安倍晋三首相の盟友(だった?)といえよう。
『安倍晋三論』ワニブックス(2013年8月)という著書がある。
問われている2014年2月の都知事選で、自民党は舛添要一氏を推薦した。
2010年4月、『自民党の歴史的使命は終わった』と言って自民党を離党(自民党は、新党結党首謀者として除名)した経緯を踏まえると、日和見主義とか機会主義という言葉そのものである。
⇒2014年2月11日 (火):都知事選の結果と暗い予感/花づな列島復興のためのメモ(306)
安倍首相は、思想というか考え方が近い田母神氏を応援したかったのではなかろうか。
その代役を務めたのが、オトモダチの百田尚樹氏である。
⇒2014年12月29日 (月):百田尚樹の正体?/人間の理解(8)
百田氏は他候補を人間のクズと批判したが、その言葉は、安倍-田母神-百田にこそ当てはまる。
安倍政権は、九州の地震やパナマ文書対策でアタフタしているであろうが、凋落を示すもの以外の何物でもあるまい。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- スキャンダラスな東京五輪/安部政権の命運(94)(2019.03.17)
- 際立つNHKの阿諛追従/安部政権の命運(93)(2019.03.16)
- 安倍トモ百田尚樹の『日本国紀』/安部政権の命運(95)(2019.03.18)
- 平成史の汚点としての森友事件/安部政権の命運(92)(2019.03.15)
- 内閣の番犬・横畠内閣法制局長官/人間の理解(24)(2019.03.13)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 藤井太洋『東京の子』/私撰アンソロジー(56)(2019.04.07)
- 内閣の番犬・横畠内閣法制局長官/人間の理解(24)(2019.03.13)
- 日本文学への深い愛・ドナルドキーン/追悼(138)(2019.02.24)
- 秀才かつクリエイティブ・堺屋太一/追悼(137)(2019.02.11)
- 自然と命の画家・堀文子/追悼(136)(2019.02.09)
「アベノポリシーの危うさ」カテゴリの記事
- 明治礼賛という時代錯誤/アベノポリシーの危うさ(339)(2018.10.26)
- 安倍所信表明演説批判/アベノポリシーの危うさ(338)(2018.10.25)
- 森友疑惑(68)財務省が文書改竄?/アベノポリシーの危うさ(337)(2018.03.03)
- 森友疑惑(65)財務省が文書開示/アベノポリシーの危うさ(336)(2018.02.10)
- 森友疑惑(64)佐川長官の虚偽答弁/アベノポリシーの危うさ(335)(2018.02.03)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント