G7が「広島宣言」を採択/世界史の動向(43)
広島市で開かれていたG7=主要7か国の外相会合は11日午後閉幕し、G7として初めてとなる、核軍縮・不拡散の分野に特化した成果文書「広島宣言」を発表した。
東京新聞4月12日
原爆投下が「極めて甚大な壊滅と非人間的な苦難という結末」を引き起こしたと記して、核軍縮の必要性を強調したが、「非人道性」という言葉は入らなかった。
核廃絶への道のりは遠いが、岸田文雄外相の「核兵器は二度と使われてはならないという広島、長崎の強い思いを共有する内容も盛り込んだ」という言葉に期待しよう。
先ずは第一歩である。
特に、米国の外交、安全保障政策を担当するケリー国務長官が加わって、原爆投下の悲劇を明言したことの意味は大きい。
オバマ米大統領は2009年4月のプラハ演説で「核なき世界」を提唱し、ノーベル平和賞を受賞した。
しかし核軍縮が期待通り進んだかと言えば、残念ながらノーとせざるを得ない。
宣言は「政治指導者やその他の訪問者が広島および長崎を訪れ、深く心を揺さぶられてきた」として、各国の首脳に被爆地訪問を呼び掛けた。
ケリー国務長官らは、原爆資料館を視察して、原爆慰霊碑に献花し、原爆ドームも視察した。
ケリー氏はその後ツイッターに「原爆資料館と平和記念公園を訪れた最初の米国務長官となったことを光栄に思う」と書き込んだという。
オバマ大統領の任期中の被爆地訪問を、側近が検討し始めたとワシントン・ポスト(電子版)が報じた。
70年以上経ってしまったが、実際に原爆投下の跡を体験するのとしないのではずいぶん違うはずである。
是非実現して欲しい。
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