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2016年3月10日 (木)

高浜原発に停止命令/アベノポリシーの危うさ(33)

明日で東日本大震災から5年になる。
この間、民主党政権の余りのレベルの低さに愛想を尽かした国民は、再び自民党に回帰した。
政権に復帰した安倍晋三氏は憑かれたように危険な政策を続けている。
原発再稼働もその一つである。

安倍政権の言い分は、世界で最高レベルの安全審査基準をクリヤした原発は稼働させる、である。
安全審査基準があたかも唯一無二の評価基準のようである。
しかし、安全審査基準は、原発という施設に限定したものであって、原発の置かれている社会の状況を合わせて評価しなければならないことは当然であろう。
原発は、今の時点でどうしても稼働させなければならないのか?
電力は不足しているのか?
万が一過酷災害が発生した場合の対策は十分か?

特に高浜原発は再稼働してすぐに停止を余儀なくされた。
「ハインリッヒの法則」からしても、厳密に考えなければならないはずである。
⇒2016年3月 3日 (木):高浜原発のインシデントを憂慮する/アベノポリシーの危うさ(30)

多くの疑念を、「安全審査基準」の枠内に閉じ込めて再稼働を急ぐ背景は何か?
大津地裁(山本善彦裁判長)は9日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止める判断を下した。
「安全性が確保されていることについて(関電側は)説明を尽くしていない」などが理由である。
Photo
東京新聞3月10日

これは画期的なことと言えよう。
福島原発事故については、政府や国会、民間、東京電力がそれぞれ調査委員会をつくり、2012年、相次いで結果を発表した。
⇒2012年7月25日 (水):政府事故調の報告書/原発事故の真相(41)

政府事故調は一部だが、調書を公開したが、国会事故調の資料は公開されていない。
調査にあたって非公開を前提としたヒヤリングを行っているのかも知れないが、国民主権という小学校で教えられた言葉は何だったのか。
福島の児童の甲状腺のデータなども含めて、可能な限りオープンにすべきである。
事故の全容に蓋を被せていて、安全などとどうして言えるのだろうか?
恐るべき知的劣化が進んでいる。

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