「新三本の矢」批判②希望を生み出す強い経済/アベノポリシーの危うさ(16)
安倍首相は2015年9月24日、自民党総裁再選後の記者会見において、「アベノミクスは第2ステージに入った」との触れ込みとともに、新「3本の矢」を打ち出した。
新・第1の矢:希望を生み出す強い経済
2020年ごろに名目GDPを600兆円にする
新・第2の矢:夢を紡ぐ子育て支援
希望出生率1.8を2020年代初頭に実現する
新・第3の矢:安心につながる社会保障
2020年代中ごろには介護離職をゼロにする
安倍政権、新「3本の矢」登場の意味
旧「3本の矢」の総括がいまだに済んではいないにも拘わらず、新しい「3本の矢」が出て来るのは、いかにも唐突であった。
「デフレ脱却はもう目の前だ」として、第2ステージ入りを宣言したが、日銀が掲げる2%のインフレ目標の実現はまだ遠い中にある。
旧「3本の矢」は、もともとデフレ脱却という目標に狙いを定めた政策パッケージのはずだったが、デフレはますます進行しているようである。
「新・3本の矢」は、はいずれも的(目標)である。
それを実現するための矢(手段)はどうなのか。
内閣府は、中長期の経済・財政に関する試算で、以下を想定している。
(1)経済再生ケースでは、名目経済成長率の今後9年の平均は3.4%(2023年の名目GDPが663兆円)
(2)ベースラインケースでも、2023年の名目GDPは574兆円で、年率平均の成長率は1.8%
1998年の名目GDPは504兆円だったが2015年は500兆円で、17年間の名目GDP成長は、マイナス4兆円だ。
生産人口は今後急激な減少が予測されている。
名目で1.8%の成長も危うい。
政府がこのような数値を出しているのは、、財政破綻しないためには、これくらいの名目GDP成長が必要だからである。
未だにデフレ脱却ができず、黒田総裁も目標時期を先送りした。
アベノミクスは失敗だったのである。
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