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2016年2月25日 (木)

背信の東京電力メルトダウン評価/原発事故の真相(137)

東京電力が24日、福島第一原発事故当時の社内マニュアルに、核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)を判定する基準が明記されていたが、その存在に5年間気付かなかったと発表し、謝罪した。
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東京新聞2月25日

そんなことがあり得るだろうか?
東電は2011年5月まで炉心溶融を公表しなかった。
事故から2ヶ月後である。

事故では1~3号機で炉心が溶融して大量の放射性物質が漏れた。
東電は炉心溶融を正式に認めるまで、会見などでは「炉心溶融」を使わず、核燃料が傷つく状態を意味する「炉心損傷」と説明していた。
事故を過小に説明しようという魂胆が丸見えである。

それにしても、なぜ今頃発表したのだろうか?
当時の社内テレビ会議のやりとりなどから、東電幹部らが当初から炉心溶融の可能性を認識していたことが分かっている。
東電は炉心溶融の公表遅れの理由として「判断する根拠がなかった」と説明してきた。
柏崎刈羽原発を抱え、原発事故の検証を続けている新潟県の技術委員会の求めで当時の経緯を調べ直すなかで、今月になって基準の記載に社員が気付いたという。

(東電は)事故時も含めてこの5年間、誰も気づかなかったという。
 当時の原子力災害対策特別措置法では、炉心溶融と判断した場合、直ちに国に報告することが義務付けられていたが、東電は「原子炉格納容器内の放射線量などの必要なデータは報告していた」と釈明した。
 東電の白井功原子力・立地本部長代理は記者会見で「十分に調査ができていなかったと反省している。ただ、この件で収束作業の対応や手順が遅れたとは考えていない」と説明した。
メルトダウン「判断基準あった」 福島原発事故当時

「この件で収束作業の対応や手順が遅れたとは考えていない」と言える根拠は何か?
余りにも当事者意識に欠けているのではなかろうか。

新潟県の泉田裕彦知事は「社内で作成したマニュアルの定義は組織的に共有されていたはずだ。事故後5年もの間、重要な事実を公表せず、技術委員会の議論に真摯(しんし)に対応してこなかったことは極めて遺憾だ。メルトダウンを隠蔽(いんぺい)した背景や、それが誰の指示であったかなどについて、今後真摯に調査し、真実を明らかにしていただきたい」とのコメントを出した。
福島県の内堀雅雄知事は「11年3月14日時点で炉心溶融という重要な事象が通報されなかったことは極めて遺憾である。今後、迅速・正確な通報・連絡が徹底されるよう改めて強く求めたい」とのコメントを出した。
メルトダウンの判定基準、明記していた。東電が謝罪「5年間気づかなかった」

東電の背信と言われても仕方がないだろう。
隠蔽が体質化していると考えざるを得ない。

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