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2016年2月12日 (金)

「ゲスの極み」をアップデートする自民党/アベノポリシーの危うさ(17)

自他共に「アベノミクスの司令塔」と称していた甘利明氏が、経済再生相を辞任した。
自民党からは、「罠に掛けられた感がある」とか「ゲスの極み」「両成敗」などと言う声が聞こえた。
前者は、高村正彦副総裁の言である。
私は耳を疑い、この人の良識を疑った。

周知のように甘利氏は、TPP交渉の正面に立っていた。
相手は地方の土建会社である。
そんなに簡単に「罠に掛かる」ようでは、TPPの交渉など赤子の手をひねるようなものではないか。
署名式を控えた時点で、「潔い」とか「男の美学である」といった倒錯的な評価をする向きもいたようであるが、ハードルが高いといわれる「あっせん利得処罰法」のど真ん中のような事案である。
甘利氏を立件できないようでは、絵に描いたようなザル法ということになる。

後者は、山東昭子参議院議員の言である。
元タレントであるが、今や自民党結党以来初の派閥領袖である。
甘利氏がマイナンバーカードの訴求に際して歌ってみせた『私以外私じゃないの』という曲が、「ゲスの極み乙女。」というグループのものであること意識した発言である。
同グループには『両成敗でいいじゃない』と言う曲もあるようだ。
同グループのヴォーカルは女性タレントと不倫騒動の渦中にあるが、偶然にしては間の悪すぎるネーミングである。

有力大臣と情報源とでは、持っている権力がアマリにも違う。
私は、この場合「両成敗」というわけにはいかないし、「ゲスの極み」はどちらだ、と言いたい。
しかし「ゲスの極み」といえばこの男が「極み」を更新した。
育休宣言で名を馳せた宮崎謙介衆議院議員である。
こともあろうに、妻の出産中に不倫が報じられている。
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「週刊文春」2月18日号

「週刊文春」のヒットが続く。
宮崎氏は議員辞職を表明した.。

 さすがに憔悴しきった表情で目はうつろ。緊張で喉が渇くのか、記者の質問中に何度も水を飲む。時折、「フウ~ッ」と大きなため息を漏らしながら、約1時間に及んだ会見中はひたすら謝り倒した。
 当初、宮崎議員は周囲に「(議員を)やれるだけやっていきたい」と話したというが、一転して辞職を迫られたのは、不倫騒動の長期化で、自民党のイメージ悪化を避けたい執行部の意向にほかならない。特に安倍首相は“ゲス不倫”を忌み嫌い、辞任を直接、働きかけたとも言われている。
 民放キー局が揃って会見を生中継する中で、「(女性タレントと)互いに黙っていれば(不倫は)バレないと思った」「京都に誘ったのは自分の方」と生々しい関係を告白。
 別の女性との不倫関係を聞かれると、「いろんな方々を傷つけてきた」「結婚後の女性関係が『ない』とは否定できない」と第2、第3の女性の存在までほのめかし、今後の離婚も「私が決めることではない」と否定しなかった。
 白昼の“ゲス不倫”肯定会見が、ますます女性の反感を買うことは言うまでもない。
“ゲス不倫議員”辞職 会見で浮上した別女性の存在と関係

辞職は当然だが、「育休」を取得しにくくしたとすれば、万死に値する。
その自覚が本当にあるのだろうか?
産後の病室で、妻に諭されたという。

  グラビア美女との自宅情事がバレて議員辞職を表明した宮崎謙介議員と、妻の金子恵美議員のきのう11日(2016年2月)夜の病室の修羅場をキャッチしていた。
   「洗いざらい話して」と迫る金子議員に宮崎議員は不倫疑惑を大筋で認め、「やり直す気はあるの?」といわれると、消え入るような声で「やり直したい」
   金子議員「分かった。じゃあ、(会見で)恥をかいてきなさい」
   病室には2人が所属する二階派の重鎮らも集まっていて、妻は涙ながらに何度も頭を下げたという。「奥さんはベッドで寝ていたのだが、起き上がろうとするから、そのままでいいと。彼女は姉さん女房だけあってしっかりしている」
宮崎謙介・金子恵美「議員夫婦」病室の修羅場!「やり直す気あんの?」「はい」

宮崎氏は、記者会見の前に、「これ以上、党に迷惑をかけられず、いちから出直したい」として、議員辞職する意向を固め周辺に伝えたという。
謝る方向が誤っているのではないか。
どこまでゲスなんだろうかと思う。

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