経済の好循環は何処?/アベノポリシーの危うさ(9)
上場企業の収益の伸びが急減速している。
29日までに発表になった決算を集計すると2015年10~12月期の経常利益は前年同期に比べ5%減になった。中国をはじめとした新興国経済の不振と資源安が逆風になっている。円安効果も薄れてきた。堅調な北米景気などに支えられ、16年3月期通期は増益を確保できる見通しだが、企業業績は踊り場に差し掛かっている。
脱デフレを旗印とするアベノミクスの原動力は企業の業績拡大だ。日銀の大規模金融緩和で過度な円高が修正され、上場企業は15年3月期まで3期連続で増益となった。好調な業績を背景に賃上げや国内の設備投資を促してデフレ脱却につなげるシナリオだったが、企業業績が失速すると前提が崩れかねない。
企業収益が急減速 10~12月、新興国不振響
甘利大臣の不祥事や日銀のマイナス金利政策は、安倍政権の政策が破綻していることを示している。
アベノミクスと称する経済政策も決して実体経済の好循環をもたらすものではなかった。
高株価を演出するだけのものだったのである。
日本経済新聞1月22日上場企業の業績も10月~12月期は急降下しているという。
上場企業の収益の伸びが減速している。29日までに発表になった決算を集計すると2015年10~12月期の経常利益は前年同期に比べ5%減になった。中国をはじめとした新興国経済の不振と資源安が逆風になっている。円安効果も薄れてきた。堅調な北米景気などに支えられ、16年3月期通期は増益を確保できる見通しだが、企業業績は踊り場に差し掛かっている。
脱デフレを旗印とするアベノミクスの原動力は企業の業績拡大だ。日銀の大規模金融緩和で過度な円高が修正され、上場企業は15年3月期まで3期連続で増益となった。好調な業績を背景に賃上げや国内の設備投資を促してデフレ脱却につなげるシナリオだったが、企業業績が失速すると前提が崩れかねない。
29日までに発表した438社の4~12月期決算を集計した。社数で全体の28%、株式時価総額で31%に相当する。10~12月の3カ月間の経常利益は前年同期比で5%減と14%増益だった7~9月期から大きく低下した。
消費需要が伸びない限り、企業業績は好転しない。
円安株高に協力してきた日銀の政策にも限界が見えてきた。
アベノミクスはまやかしだったのである。
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