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2016年2月

2016年2月29日 (月)

「新三本の矢」批判③安心につながる社会保障/アベノポリシーの危うさ(27)

川崎市幸区の老人ホームで、入所者3人が転落死した事件は衝撃的であった。
安倍首相が「新・3本の矢」として掲げた「安心につながる社会保障」が、空疎なスローガンに終わらないことを願う。
事件は、逮捕された23歳の元職員の犯行とみられるが、介護の現場の一端が露呈したと考えるべきであろう。
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東京新聞2月17日

まだ、全容が解明されたわけではないが、多くの人たちが、こんな事件がいつか起きるかもしれないことをどこかで、なんとなく予想していたと言われる。
背景に苛酷な介護現場の労働がある。
そこが改善されない限り、「あってはならない事件」は再び起こるだろう。

過去にも、老人に熱湯をかけた事件、ストーブに押しつけて火傷をさせた事件、階段から突き落として重傷を負わせた事件など、「あってはならない事件」は起きている。
⇒2015年2月18日 (水):高齢者虐待を防ぐために/ケアの諸問題(22)
過酷な現場でストレスを抱えた職員の発作的な犯行であったことが報告されており、そこが根本的な問題であることは、関係者はみな承知している。
だから、現場の労働条件を改善し、働く職員のストレスの軽減が図ることが必要なのは当然である。

2025年には、団塊の世代が後期高齢者入りを完了する。
当然、要介護者は増えていくだろう。
総介護社会というような時代がそこまで迫っているのである。
⇒2014年11月11日 (火):高齢化進展と介護の複雑化/ケアの諸問題(17)
⇒2014年5月19日 (月):総介護社会への準備を急げ/ケアの諸問題(11)

総介護社会か総活躍社会か?
トレードオフではないだろうが、総活躍社会は今のところスローガンであり、総介護社会は趨勢である。

介護の現場で働く人たちの多くは使命感に燃え、人一倍、命や人間の尊厳に敏感で、共感力も高い人たちである。
それは疑い得ない。
恵まれない条件にもかかわらず、身近な人間が要介護状態になったことなどを契機に介護職に就いた人も多い。
しかし、事件は「あんなに親切で、思いやりがあり高い使命感をもって働いていた人がなぜ、あのような事件を起こしたのか?」という場合が少なくないのである。
「とてもそんなことをするとは考えられない」人が起こしてしまうという介護の仕事を考えた施策を講じないと、同じような事件は根絶できないと思う。

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2016年2月28日 (日)

丸川環境相の発言にみる安倍政権のホンネ/アベノポリシーの危うさ(28)

安倍内閣の閣僚の失言・不適切発言が目立つ。
丸川珠代環境相は最終的に発言を撤回したが、撤回すれば発言は無かったことになるのか?
⇒2016年2月13日 (土):丸川珠代環境相の不適切発言/アベノポリシーの危うさ(18)
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オフィシャルサイトで「若者・女性・高齢者が主役になれる社会」を謳っているが、基本的な資質に欠けると言わざるを得ない。

 2月7日、丸川議員は長野県の講演で、東京電力福島第1原発事故後に、国が除染に関する長期努力目標として「年間1ミリシーベルト」と定めていることに関し「何の科学的根拠もない」「反・放射能の人がワーワー騒いだ」と発言して大きな問題となった。さらに衆院予算委員会で発言を追及された丸川議員は一旦はそれを否定したが、後日、一転して謝罪をするドタバタぶりを露呈した。
丸川珠代発言こそが日本のホンネか? 福島で甲状腺がんの子どもがさらに増加するも政府、県、メディアは黙殺

除染の目標数値を「何の科学的根拠もなく」と言ってのける神経に驚く。
国際放射線防護委員会(ICRP)は、放射性物質の影響が残る状況下での年間被ばく線量の目標について「1〜20ミリシーベルトを許容範囲」と勧告している。
この範囲のうち最も低い値を民主党政権は除染の基準とし、これは自民党政権も変えていない。
安全性の問題については、物理学者の故武谷三男さんが、『安全性の考え方』岩波新書(1967年5月)の中で次のように書いている。

裁判は“疑わしきは罰せず”だが、安全の問題は“疑わしきは罰しなくてはならない”ということだ.公共・公衆の安全を守るためには“安全が証明されなければやってはならない”のであって、危険が証明されたときには、すでにアウトになっているのである。
⇒2012年7月24日 (火):何をもって安全性の証明とするのか?/花づな列島復興のためのメモ(117)/因果関係論(15)
⇒2012年7月25日 (水):政府事故調の報告書/原発事故の真相(41)

環境省は国民の安全を確保するのがミッションである。
これだけで環境相失格と言って良い。
事故の当事者はなるべく影響を軽く見ようとする。
環境相はそれに対抗しなければならない立場なのに、事業者のような心になっている。

 最近もある重大なニュースが無視されてしまった。それは、福島原発事故の後の子どもたちの甲状腺がんの増加だ。2月15日、福島の有識者会議「「県民健康調査」検討委員会」が会見で、事故後、甲状腺がんと診断された福島県の子どもたちは167人に上ると公表したのだ。
 福島原発事故後の2011年10月から始まった当時18歳以下だった子どもへの甲状腺がんの検査だが、現在は1巡目が終わり2巡目の検査が行われている。そこで新たに甲状腺がんまたはがんの疑いの子ども51人(男性21人、女性30人)が発見され、最初の検査と合計で167人という膨大な人数に膨れ上がっている。
 しかし驚くのはこの数字だけではない。会見で検討委員たちが次々と発した言葉だ。それらは全て、がん増加と事故のその因果関係を否定したものだった。
 例えば星北斗・福島医師会副会長はもってまわったような言い方で、福島県の甲状腺がんと事故の因果関係をこう否定した。
「チェルノブイリとの比較の線量の話、あるいは被爆当時の年齢などから考えまして、これらのがんにつきましては、放射線の影響とは考えにくいとの見解をこのまま維持する形に、今日の議論としては委員会としてはそうなったと理解しています」
 また被爆医療の専門家でもある同委員会の床次真司・広前大学被ばく医療総合研究所教授も「総じて言えば福島の事故における甲状腺被ばく線量はチェルノブイリ事故に比べて小さいことは言えるだろうと考えます」と同様の見解を表明している。
"チェルノブイリより被爆線量が少ない"そんな根拠だけで、専門家たちが福島事故と甲状腺がん増加の関係を否定したのだ。
丸川珠代発言こそが日本のホンネか? 福島で甲状腺がんの子どもがさらに増加するも政府、県、メディアは黙殺

これでは1967年の武谷さんの時代から進歩どころか明らかな退歩であると言わざるを得ないだろう。
丸川氏個人の問題や認識ではないだろう。
原発再稼働や海外輸出をがむしゃらに推し進める安倍政権の認識であると考えざるを得ない。

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2016年2月27日 (土)

シャープが鴻海の傘下に/ブランド・企業論(49)

シャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入ることが決定的だ。
国内電機大手が会社ごと外資の傘下に入るのは初めてである。
シャープといえば、ほんの数年前まで、高い技術力・品質を誇っていた企業である。
栄枯盛衰は世の習いとはいえ、ちょっと感慨深いものがある。

液晶テレビの創生期から市場を牽引し、ライバル企業が基幹部品のパネルを外部調達する中、パネルから組み立てまで亀山第2工場(三重県亀山市)で一貫生産して差別化してきた。
亀山ブランドは、日本の製造業の品質の高さをを象徴していた。
私も脳梗塞を発症したのち、これからはベッドの生活が多いかもしれないと思って大画面TVに買い替えた時、AQUOSにした。
5年半くらい前のことである。
シャープの名を世間に知らしめたシャープペンシルについてのWikipediaの記述を引用しよう。

1915年、早川金属工業(現在のシャープ)の創業者である早川徳次は、本業の傍ら金属製繰出鉛筆を発明、「早川式繰出鉛筆」として特許を取得した。これ以前の繰出鉛筆はセルロイド製であり、非常に壊れやすく実用的ではなかったが、この発明により実用に耐えるものになった。初期のものは芯が太かったが、翌年1916年に芯をさらに細いものに改良し、「エバー・レディ・シャープ・ペンシル」と改名した。この当時はノック式はまだ発明されておらず、スクリュー式(本体の末端にあるパーツを回転させることで芯を送り出す)だった。なお、この製品は天理市のシャープ総合開発センター歴史ホールに保管されていて、プラチナ萬年筆によって限定復刻された。シャープの社名は金属製繰出鉛筆の発明が由来であり、その製品名から社名が付けられた。なお、シャープは1923年の関東大震災で工場を焼失し、家電メーカーとして再生したため現在は筆記用具を製造販売していない。特許も震災による借金返済のために売却された。
シャープペンシルという呼称は、福井商店の福井庄次郎が輸入時に名付けたもので、早川徳次とは知り合いであったことから、自分の会社の商品にも付けたことに由来する。
シャープペンシル

シャープは技術開発力の高い会社(だった)と言えよう。
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東京新聞2月26日

残念ではあるが、時代の趨勢に付いて行けなかったのだ。
鴻海傘下であってもモノ作りの精神が継承されていくことを期待する。

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2016年2月26日 (金)

二・二六事件と国家緊急権/アベノポリシーの危うさ(27)

1936(昭和11)年2月26日、陸軍の青年将校らが決起して下士官・兵を率い、首相官邸や警視庁をはじめ政府首脳や重臣の官・私邸を襲撃した。
「二・二六事件」である。
⇒2011年2月26日 (土):歴史としての「二・二六」

今日でちょうど80年である。
昨年は戦後70年であったが、「二・二六事件」から敗戦まで、わずか9年だったということに改めて、時代が急速に転換していったことを感じる。

この事件では、首相官邸で岡田啓介首相と誤認された義弟の松尾伝蔵(首相秘書・海軍大佐)が射殺されたほか、大蔵大臣の高橋是清、内大臣の斎藤実(いずれも首相経験者)、陸軍の教育総監・渡辺錠太郎が殺害され、宮内省の侍従長・鈴木貫太郎(太平洋戦争末期の首相)が重傷を負った。また別働隊により神奈川県湯河原に滞在中だった前内大臣の牧野伸顕も襲われたが、難を逃れる。襲撃後、決起部隊は日本の政治・軍事の中枢である永田町および三宅坂一帯を占拠、この異常事態を受け、翌27日には東京市に戒厳令が公布される。
昭和天皇は事件勃発を知らされたときより、信頼していた重臣らが殺されたことに激怒し、決起部隊の鎮圧を求めている。しかし陸軍は、軍内部で決起集団に同情的な空気が強かったこともあり、なかなか鎮圧に動こうとしなかった。勅命(天皇の命令)を受けて戒厳司令官より反乱鎮定の命令が発せられたのは、事件3日目の28日である。翌日には決起部隊が包囲され、同時にラジオ放送やアドバルーンなどを通じて下士官・兵に帰順が呼びかけられた。これにより事件はようやく収束を見る。青年将校の大半はその後、事件に連座した西田税(みつぎ)、黒幕と見なされた北一輝といった国家主義者らとともに処刑された。
今日で80年。改めて振り返る二・二六事件とは何だったのか

事件の関連地図は以下のようである。
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東京新聞2月26日

たしかに事件後に発足した広田弘毅内閣では、軍部大臣現役武官制をはじめ、軍部の政治介入の手段となりうる制度変更が行なわれた。事実、陸軍はこれを悪用し、広田の後任に選ばれた宇垣一成の組閣の際に大臣を出さず、政権発足を阻んでいる。しかし、この結果生まれた林銑十郎内閣は、1937年5月に議会勢力との対立に敗れ、発足からわずか4カ月で退陣している。
今日で80年。改めて振り返る二・二六事件とは何だったのか

安倍政権が戦前回帰の色合いを強めている。
堂々と改憲を主張し、国家緊急権の必要性を云々している。
しかし、国会の機能を停止すれば、ナチスのような独裁国家になっていくことは火を見るよりも明らかであろう。
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東京新聞2月26日

このような改憲は絶対に阻止しなければならない。

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2016年2月25日 (木)

背信の東京電力メルトダウン評価/原発事故の真相(137)

東京電力が24日、福島第一原発事故当時の社内マニュアルに、核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)を判定する基準が明記されていたが、その存在に5年間気付かなかったと発表し、謝罪した。
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東京新聞2月25日

そんなことがあり得るだろうか?
東電は2011年5月まで炉心溶融を公表しなかった。
事故から2ヶ月後である。

事故では1~3号機で炉心が溶融して大量の放射性物質が漏れた。
東電は炉心溶融を正式に認めるまで、会見などでは「炉心溶融」を使わず、核燃料が傷つく状態を意味する「炉心損傷」と説明していた。
事故を過小に説明しようという魂胆が丸見えである。

それにしても、なぜ今頃発表したのだろうか?
当時の社内テレビ会議のやりとりなどから、東電幹部らが当初から炉心溶融の可能性を認識していたことが分かっている。
東電は炉心溶融の公表遅れの理由として「判断する根拠がなかった」と説明してきた。
柏崎刈羽原発を抱え、原発事故の検証を続けている新潟県の技術委員会の求めで当時の経緯を調べ直すなかで、今月になって基準の記載に社員が気付いたという。

(東電は)事故時も含めてこの5年間、誰も気づかなかったという。
 当時の原子力災害対策特別措置法では、炉心溶融と判断した場合、直ちに国に報告することが義務付けられていたが、東電は「原子炉格納容器内の放射線量などの必要なデータは報告していた」と釈明した。
 東電の白井功原子力・立地本部長代理は記者会見で「十分に調査ができていなかったと反省している。ただ、この件で収束作業の対応や手順が遅れたとは考えていない」と説明した。
メルトダウン「判断基準あった」 福島原発事故当時

「この件で収束作業の対応や手順が遅れたとは考えていない」と言える根拠は何か?
余りにも当事者意識に欠けているのではなかろうか。

新潟県の泉田裕彦知事は「社内で作成したマニュアルの定義は組織的に共有されていたはずだ。事故後5年もの間、重要な事実を公表せず、技術委員会の議論に真摯(しんし)に対応してこなかったことは極めて遺憾だ。メルトダウンを隠蔽(いんぺい)した背景や、それが誰の指示であったかなどについて、今後真摯に調査し、真実を明らかにしていただきたい」とのコメントを出した。
福島県の内堀雅雄知事は「11年3月14日時点で炉心溶融という重要な事象が通報されなかったことは極めて遺憾である。今後、迅速・正確な通報・連絡が徹底されるよう改めて強く求めたい」とのコメントを出した。
メルトダウンの判定基準、明記していた。東電が謝罪「5年間気づかなかった」

東電の背信と言われても仕方がないだろう。
隠蔽が体質化していると考えざるを得ない。

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2016年2月24日 (水)

GDPはマイナス成長だ/アベノポリシーの危うさ(26)

2015年10~12月期GDPは、前期比年率−1.4%で大方のとエコノミストの予想を下回る結果であった。
7~9月期の成長率は+1.3%であったから、2015年の後半において、日本経済は全く成長していないこととなる。
ある種の「成長の限界」を迎えていると考えるべきだろうが、安倍首相は9月24日の総裁選出後の記者会見で「アベノミクスは第2ステージに移る」と宣言し、経済成長の推進力として新たな「3本の矢」を発表した。
⇒2015年10月20日 (火):「新3本の矢」の意図するもの/アベノミクスの危うさ(56)

安倍政権は2015年10-12月期の経済成長率がマイナスに落ち込んだことを受け、「暖冬のせい」と言い訳をしている。
しかし本当に暖冬のせいなのか?

内閣府の国民経済計算では、家計最終消費支出の詳細が公表されます。各消費支出の中身を見ると(2015年10-12月期 左が対前期比、右が対前年比)、
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と、耐久財と半耐久財が消費の減少を牽引したことが分かります。半耐久財とは衣服等なので、「暖冬のせい」はあるかも知れません。
とはいえ、自動車や家電といった耐久財も対前期比で3%を超す大きなマイナスになっているのです。
しかも、対前年比で見ると、耐久財の落ち込みの方が大きくなっています。日本の個人消費(民間最終消費支出)の落ち込みを牽引したのは、耐久財の消費減少なのです。
今年の冬は暖かいから、自動車を買うのはやめよう
などと思った国民は、一人もいないでしょう。
安倍政権「マイナス成長は暖冬のせい」の大ウソをデータで暴く=三橋貴明

日銀のマイナス金利という奇策も空振りのようだ。
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東京新聞2月24日

一般国民の生活実態を知らないアベクロコンビでは、チグハグな政策になる蓋然性が高いということだろう。

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2016年2月23日 (火)

実質賃金はどうなっているのか?/アベノポリシーの危うさ(25)

日本のGDPの約6割は民間消費である。
したがって、景気は個人の消費動向に左右される。
政府はアベノミクスでデフレ脱出しつつあると説明しているが、その実感はない。
安倍晋三首相は昨年9月24日の記者会見、「新3本の矢」を発表した。
⇒2015年10月20日 (火):「新3本の矢」の意図するもの/アベノミクスの危うさ(56)

消費動向にとって、家計を支える実質賃金は重要なファクターである。
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厚生労働省が2月8日発表した毎月勤労統計調査(速報)によると、物価の影響を考慮した2015年の実質賃金は、前年比0.9%減であった。
4年連続のマイナスということになる。
働く人1人当たりの現金給与総額(名目賃金)は月平均31万3856円で0.1%増であったが、物価の上昇が先行して、賃金増が追いついていない。

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 正規を中心とした労働者の現金給与総額が四十万八千四百十六円だったのに対し、パート労働者は九万七千八百十八円にとどまり、賃金格差は大きい。しかも労働者全体に占めるパート労働者の比率は年々上昇しており、一五年は前年比0・64ポイント増の30・46%と過去最高に達した。企業側が人件費の高い正社員の雇用を敬遠し、低賃金のパートを含む非正規社員を増やした結果、賃金全体の伸び率が春闘の結果より大幅に少なくなった。
 またボーナスを中心とする「特別に支払われた給与」も五万四千五百五十八円と前年比で0・8%減と三年ぶりに減少に転じ、現金給与総額が伸び悩む原因となった。
 ニッセイ基礎研究所の上野剛志氏は「海外からの配当増加や原油安によって企業収益は大幅に改善した。それでも賃上げが限定的で、企業が内部留保としてため込んでいるのは、好況が続くか企業側が慎重な見方をしているからだろう」と指摘する。
実質賃金4年連続で減 物価上昇に追いつかず 非正規増も原因

安倍首相は、妻がパートに働きに出れば平均賃金は下がると説明した。
その説明は形式論としては正しいが、実態を知らないようである。
私の給料が50万円、妻の給料が25万円とすれば、妻が働いたことによって平均値は下がると説明したのだ。
パートで働きに出た妻の給料が25万円??

さすがに、説明のための数値だとか言って取り繕っていたが、パートで25万円稼いでくれれば多くの人は文句を言わないだろう。
妻のパート労働の多くは、生活を支えるためであることは、私の周辺を見れば明らかである。

既に総務省が昨年11月17日に発表した10月の家計調査で、2人以上世帯の実質消費は対前年比-2.4%であり、10月の勤労者世帯の実収入は、1世帯当たり48万5330円で、実質前年比-0.9%であった。

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NEWS & TOPICS

当時、甘利明経済財政再生相は、閣議後の記者会見で、「ここが正念場になっているのだと思う」と話し、失業率などの指標が改善している中での減少に「良い状況が整いながら、いまひとつ将来に対する消費者の自信が持てないところ」との見方を示した。
「ここが正念場」などというカン違いの根性論をぶち、安倍首相が経営者に、「今が投資のチャンスだ」と説いても、そう簡単にはマインドは変わらない。
いま、安倍首相の口車に乗って投資などしなくて良かったと思っている経営者もいることだろう。

安倍首相は、口先では「消費者に安心感を」などと言っているが、実際にやっていることは、労働者派遣法改正、外国人労働者受け入れ拡大等、雇用を不安定化させ、生産者の実質賃金を引き下げる政策ばかりである。
実質消費を高めるには、実質賃金を拡大する必要がある。
「安心感」や「自信」などといった抽象的なことではなく、唯物的な問題なのである。

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2016年2月22日 (月)

高尾山古墳と狗奴国論/やまとの謎(113)

保存か道路整備かで注目を集めていた沼津市の高尾山古墳に一定の方向性が見えてきた。
⇒2015年11月25日 (水):高尾山遺跡保存の方向へ/やまとの謎(109)

両立の方向性を検討する有識者協議会で、2月2日、会の結論ではないが、有識者有志の連名で「T字4車線迂回路」が推奨案とされた。
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東京新聞2月3日

市長も前向きだというからほぼこの案に沿って進むであろう。
議会で決定された当初案が覆されたのは画期的であるが、現地には道路整備を前提として既に移転済みの人もいるからまだまだ調整は必要である。
保存を願ってきた者としては、是非「沼津モデル」と呼ばれるような形で最終的な決着を見せて頂きたい。

連動して13日に、「全国邪馬台国連絡協議会」の主催により、「第1回狗奴国サミットin沼津」が開催された。
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1年前ならば、誰しもが「何で、沼津で、狗奴国サミット?」と不思議がられたはずだ。
狗奴国は「魏志倭人伝」に登場するクニの1つで、邪馬台国(連合)のライバルと目されている。
主催の名前からも分かるように、邪馬台国の候補地は全国に分布している。
ということは、狗奴国の位置論も同様ということである。
サミットでも狗奴国の見方はさまざまであった。
基調講演の考古学・森岡秀人氏が天竜川以東を唱えておられたが、雰囲気的には小数説であろう。
面白いと思ったのは医師の若井正一氏の「狗奴国大和説」であり、邪馬台国ならぬ狗奴国が大和にあったというのは、逆転の発想である。
いずれにしろ、高尾山古墳については分からないことが多い。
是非検討を深化させて行って欲しいと思う。

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2016年2月21日 (日)

AIはクリエイティブ分野でもヒトに勝つか?/技術論と文明論(41)

AIのニュースが賑わっている。
とうとう、グーグルの人工知能(AI)が囲碁のプロ棋士と対戦して初勝利を挙げた。
将棋の電王戦では、プロ棋士と好勝負を続けている。
⇒2014年4月27日 (日):電王戦の結果と2045年問題/知的生産の方法(93)

Ai AIの名称は、英グーグル・ディープマインド社の「アルファ碁」。昨年10月に欧州チャンピオンと5戦し、全勝。1月28日付の英科学誌ネイチャーで結果と論文が発表された。欧州覇者は中国の囲碁団体所属のプロ二段だった。
 「ついにきたか。この日が……」「今来るとは」。報道を見た棋士たちは次々とツイッターで心境を書き込んだ。コンピューター囲碁はまだ発展途上のはずだと思われていたからだ。
 プロと戦うには碁石4個をあらかじめ置くハンディ戦が妥当。アマ六段の実力とも評価されるが、プロに勝つのに10年はかかるといわれていた。棋譜を見た井山裕太名人は「これほどのレベルとは衝撃的」と語る。コンピューターとの対戦経験が多い大橋拓文(ひろふみ)六段は「打つ手がより人間ぽくなった」と驚く。
・・・・・・
 盤上の頭脳戦でコンピューターが人間を破って大きな衝撃を与えたのは、IBMのディープブルーが1997年に世界王者を破ったチェスが最初といえる。将棋では2013年に初めて現役棋士を破った。
 ゲームを題材としたAI研究で、囲碁は開発者たちの高い壁だった。終局までの手順は、チェスが10の120乗、将棋が10の220乗、囲碁は10の360乗通りあるといわれる。変化の数が桁違いなのだ。しかもチェスや将棋は駒の役割が明確で、飛車10点、歩1点など駒を点数化して局面の評価に役立てることができる。陣地の大きさを争う囲碁は石それ自体に役割の差はなく、状況によって石の価値が変動する。近年「モンテカルロ法」とよばれる手法が有効であることが発見され、乱数を用いた確率的な立場から打つ手を決めることで、アマ高段者のレベルまでにはなっていた。
 アルファ碁はさらに「ディープラーニング(深層学習)」という手法を採り入れた。人間の脳のように、過去の棋譜から学習したり、自分自身で対戦を繰り返したりして進化し続けているという。元本因坊の王銘エン(おうめいえん)九段は「これまでのコンピューターより3子(置き石3個分)は強くなったと言える」。普通のアマ高段者が瞬く間にプロレベルに達したようなものだ。
人工知能が囲碁のプロ棋士に勝利 どこまで進化する?

ゲーム(賭け事、ギャンブル)にはスキルの要素と運の要素が絡んでいる。
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賭けの分類-再考


麻雀は将棋や囲碁よりも運に依存する要素が大きいと考えられるが、「爆打」というAIがプロと好勝負するまでに強くなったという。
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東京新聞2月21日

芸術とかビジネスの戦略など、クリエイティブな思考が重要な分野で、「深層学習」がどの程度威力をはっきするであろうか?
楽しみな知りたくないような気分である。

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2016年2月20日 (土)

「太宰の娘」という宿命・津島佑子さん/追悼(80)

作家の津島佑子(本名・里子)さんが、18日、肺がんのため亡くなった。
太宰治(本名・津島修治)の次女として三鷹で生まれたが、翌年6月に太宰は自死した。

太宰は衰えぬ人気を保っている。
東京都杉並区にあるゆかりの「碧雲荘」が、大分県由布市の由布院温泉に移築されることになった。
また、芥川賞を受賞した又吉直樹氏が熱烈な太宰ファンであることは有名である。

中学生の頃、太宰治の『人間失格』を読み衝撃を受けた。そこに書かれていた幼少期から少年期までの主人公大庭葉蔵の振る舞い方は自分自身が世界に向き合う時の方法そのものだったからである。
 なぜ誰も知らないはずの僕のやり方がここに書かれているのだろう? この人は一体なんなのだろう?  そのような感覚が最初の印象であり、ということはだ、ここに書かれている凄惨な出来事が今後自分自身の人生にも起こるかもしれないという恐怖も感じた。
太宰治と又吉直樹の深い関係!

太宰の娘であることは、作家としての津島さんにとって重荷であったかも知れない。
しかし、才能がDNAという実体によって継承された一例だろう。

Ws000000 「私にとって親は母だけ。なぜ太宰という父の子と言われるのか」と反発しつつ、結婚・出産・離婚の実体験を基にして揺れ動く女性の内面世界をえぐった「葎(むぐら)の母」「草の臥所(ふしど)」など秀作を発表。離婚して子供と暮らす母親の想像妊娠を描く長編「寵児(ちょうじ)」で78年女流文学賞を受賞し、作家としての地位を築いた。「光の領分」で79年野間文芸新人賞を受賞した。
 85年に8歳の長男を病気で失った悲しみを基に、生死そのものに迫る「夜の光に追われて」で87年読売文学賞。91年の湾岸戦争では作家の中上健次、評論家の柄谷行人さんらと共に日本の「加担」に反対する声明に名を連ねた。
 母方の一族をモデルにして日本の近代史と家族史を浮き彫りにし、太宰を思わせる人物が登場する「火の山−−山猿記」は98年の谷崎潤一郎賞と野間文芸賞をダブル受賞し、NHK連続テレビ小説「純情きらり」(2006年)の原案となった。戦後混乱期を旅する孤児たちの姿を幻想的に描いた「笑いオオカミ」(01年大佛(おさらぎ)次郎賞)は、生命力あふれる傑作とされ、団塊世代が戦争を問い直す09〜10年の毎日新聞連載「葦舟(あしぶね)、飛んだ」につながった。アイヌの叙事詩など先住民族の文化や口承文芸にも深い関心を寄せた。
 「黄金の夢の歌」で11年度毎日芸術賞。戦後占領期に米兵が日本人との間に残した孤児らの視点で原爆や福島原発事故の責任を問うた「ヤマネコ・ドーム」(13年)も高い評価を得た。他に「火の河のほとりで」(83年)、「ナラ・レポート」(04年度芸術選奨文部科学大臣賞など)。昨年1月に肺がんと診断され、闘病しつつ「父をテーマに書く」と準備を進めていたという。
 作家の太田治子さんは異母妹。
作家の津島佑子さん死去68歳 太宰治の次女

私は所期の作品を読んだ記憶があるが、良い読者ではなかった。
合掌。

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2016年2月19日 (金)

放送法を根拠に権力を濫用する高市総務相の倒錯/アベノポリシーの危うさ(24)

高市早苗総務相は、放送法4条にいう「政治的に公平」を定めた放送法違反を繰り返した場合、電波法に基づき電波停止を命じる可能性があると国会で答弁した。
⇒2016年2月16日 (火):放送法4条と憲法21条の関係/アベノポリシーの危うさ(21)
これは立法の趣旨をわきまえない倒錯である。

放送法とは、戦前の日本放送協会が政府の宣伝機関になっていたことへの反省を踏まえ、放送局が権力から独立したものになるよう作られたものである。
戦前は政府が放送内容に介入することができるようになっていた。
そのため、GHQが政府による監督や介入を禁止し、民主化を進めた。
戦後レジームを否定する安倍政権は、GHQの民主化を全否定したいらしい。

BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送倫理検証委員会が指摘しているように、「重大な放送倫理違反があった」のは自民党に他ならない。
権力批判無き報道機関は、ジャーナリズムの名に値しない。
G
放送法に関する最高裁判決と通説の通りだ→BPO委員長、首相らの批判に反論 政治介入に「NO」。

高市総務相の発言は、以下のような意見広告と連動して報道の自由を阻害するものである。
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読売新聞2月13日

事実として、メディアには自主規制と忖度の空気が充満している。

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2016年2月18日 (木)

待機児童に関し安倍首相の認識糺す山尾議員/アベノポリシーの危うさ(23)

「保育園落ちた日本死ね!!!」――こんなストレートな怒りをタイトルにした匿名ブログが大きな話題を集めているらしい。
保育所の入所選考に落ちてしまった子供の親が、政府に対して「ふざけんな」「いい加減にしろ」と恨み言を連ね、保育所の増設を訴える内容である。

アベノミクス第2ステージと銘打った「新3本の矢」に、「夢を紡ぐ子育て支援」がある。

安倍晋三首相は2015年9月、自民党総裁再選後の記者会見において、「アベノミクスは第2ステージに入った」との触れ込みとともに、新「3本の矢」を打ち出した。新しい「3本の矢」とは、希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる社会保障とのことであり、そのおのおのについて①2020年ごろに名目GDPを600兆円にする、②希望出生率1.8を2020年代初頭に実現する、③2020年代中ごろには介護離職をゼロにする、という具体的な目標が掲げられた。
安倍政権、新「3本の矢」登場の意味/アベノミクスの限界示す

しかし、安倍政権が本気で子育て支援をしているようには見えない。
民主党の山尾志桜里議員が安倍首相の待機児童に関する認識の問題点を浮き彫りにした。
安倍首相は昨年の講演で、「今年待機児童が増えてしまった。安倍政権発足後90万人女性の就業者が増えてたので無理もないことであります。その意味で嬉しい悲鳴ではあるのですが・・・」と得意げに話した。
それについて、山尾志桜里氏が1月13日の衆院予算委員会で、実態をもとに次のように質問した。

山尾: 「しかしね、総理、25歳から44歳の働く女性の数の推移を見るとですね、2010年から2015年にかけて、この6年間ほぼ横ばいなんです」。
ここで、議場が静まり返る。意外な話だ。25歳から44歳といえば、子育て世代だ。その世代で働く女性が増えてないというのか。それじゃあ、働く女性が増えたから待機児童が増えたという今までの政府の説明は、全く意味をなさないじゃないか、と誰もが思う。自民党側に「まずいんじゃないか」という雰囲気が広がる。
山尾: 「しかも、(25歳から44歳の働く女性の数が)2014年から15年にかけては、減っているんです。2014年は1141万、2015年は1131万。この6年で、下が大体1129万人、上が1141万人。この間で大体横ばい状態なんです。
25歳から44歳というのは、保育園に子どもを預けている大体ママの年齢層なんです。そこは女性の就業者数はほとんど増減がないんです。だから待機児童の増減とは、どう考えても原因と結果の関係にならないんです。総理いかがですか」。
安倍総理は、ようやくまずいということに気づいたようだが、もはや手遅れ。しどろもどろになって逃げるしかなかった。
待機児童が増えたのは「働く母」が増えたからじゃない! 白熱の質疑応答で暴かれた安倍総理の「ウソ」

見事である。
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東京新聞2月18日

口当たりの良い「的」を示して、アベノミクスの第2ステージなどと言っても、信憑性はない。
安倍政権の欺瞞性が暴かれつつある。
繰り返しになるが、「民主党は嫌いだけど・・・」などという自虐的なポスターを作らず、こういうひとがリーダーになればなあ、と思う。
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2016年2月17日 (水)

黒田日銀総裁の次元認識について/アベノポリシーの危うさ(22)

山本七平氏が『空気の研究』文春文庫(1983年10月)で言ったように、かつて日本の軍部指導者たちは、負けると分かっている戦争に、勢い(空気)で突っ込んでいった。
⇒2008年4月28日 (月):山本七平の『「空気」の研究』
軍部指導者は基本的に面子にこだわる「承認の欲求」エリートであって、自らの誤りを認めようとしなかった。

似たような体質が財務省にはある。
同省出身の黒田日銀総裁はまさにそんな感じである。
保阪正康氏が、安倍首相を「軍服を着ている首相と考えれば分かり易い」と評したが、まさにアベクロコンビのアナクロニズムである。

黒田総裁は、パネルまで用意してマイナス金利導入政策を説明した。
これを「量」「質」に加え「3次元の金融政策」と説明した。
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⇒2016年2月 4日 (木):マネタリーベースとマネーストック/「同じ」と「違う」(93)

量・質と直交するカテゴリーがマイナス金利なのか?
異次元緩和=量的・質的緩和については以下のように解説されている。

日本銀行が黒田東彦総裁のもと、従来の政策の枠組みから大きく変更し行った金融緩和の通称。
2013年4月4日、「量的・質的金融緩和」として発表された。
緩和度合を測る目安を、従来の「資産買入基金」の規模拡大から、マネタリーベースの規模に変更。2012年末で138兆円だったマネタリーベースを今後2年間で2倍に増加させ、量的および質的な金融緩和を推進する。資金供給量の拡大による期待インフレ率の引き上げを通じてデフレ脱却を狙う。
異次元緩和

異次元とはいうものの、マネーストックの増大が目的であることに変わりはない。
その意味で、日銀は金融政策という1次元の策しか取れないのだ。
たとえば、アベノミクスの3本の矢と称する「金融政策」「財政政策」「成長戦略」を3次元というのならばまだ分かる。
「金融政策」は、基本的には締めるか緩めるかしかない。

大胆に緩和すればするほど、副作用も大きい。
まだ効果を発揮しないうちに副作用だけが目立つのが黒田流異次元緩和である。
マイナス金利は危険ドラッグのようなものであろう。
かつての軍部と同様に、出口のビジョンがないように見えるがどうだろうか?


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2016年2月16日 (火)

放送法4条と憲法21条の関係/アベノポリシーの危うさ(21)

高市早苗総務相が放送法4条にいう「政治的に公平」を定めた放送法違反を繰り返した場合、電波法に基づき電波停止を命じる可能性に言及する答弁を国会で行ったことに批判と懸念が止まらない。
戦前の「出版法」や「新聞紙法」などによる言論統制に通じるからである。

昨15日の衆院予算委員会でも,民主党の山尾志桜里議員が放送法4条と憲法21条(表現等の自由)との関係について報道の自由やメディア規制の観点から安倍総理らの見解をただした。
報道ステーションで放映していたが、山尾氏の舌鋒は鋭かった。
検察官の出身らしい。
Ws000000
https://twitter.com/minatokaoru?ref_src=twsrc%5Etfw

山尾議員は高市総務大臣が1つの番組でも政治的公平性を欠く放送をしたと政府が判断する放送局に電波の停止を命じる可能性があることを繰り返し答弁していることをめぐって、政府が提出した統一見解を取り上げて質問した。高市大臣は局へ電波の停止を命じる可能性に関連して、「選挙期間中に特定の候補者のみを相当の時間取り上げる特別番組を放送した場合」などを例に挙げ、「1つの番組でも認められない場合がある」と述べている。山尾議員は高市総務大臣のこの間の発言について「報道を萎縮させ、国民の知る権利を害し、憲法21条に違反しているのではないかという深刻な問題が提起されている」と指摘した。
放送法4条の総理答弁「表現の自由との抵触度合い強めた」山尾議員

山尾氏は、憲法21条の表現の自由に関する安倍総理の認識を確認するために「表現の自由の優越的地位」について質問した。
安倍総理は次々に事務方の答弁補助を受けながらも支離滅裂な答弁しかできないまま最後には「こうした予算委員会の場で私にクイズのように聞くこと自体が意味がない」と開き直る始末だった。
番組を見ていた視聴者は、山尾氏のKO勝ちと思ったであろう。

山尾氏は「経済的自由はたいへん重要な権利だが、国がおかしいことをすれば選挙を通じて直すことができる。でも、精神的自由、特に内心の自由はそもそも選挙の前提となる国民の知る権利が阻害されるから、選挙で直すことができないから優越的な地位にある。これは憲法で最初に習う基本だ」と安倍総理に説明した。
「それも知らずに言論の自由を最も大切にする安倍政権だなどと胸を張るのはやめていただきたい」と苦言を呈した。
まったくもってその通りである。

民主党には若手の優れた論客がいるのだから、「民主党は嫌いだけど・・・」などという自虐路線に陥らないで、嫌いにさせた人たちに代わって、新世代の人たちが前面に立てば、支持は回復していくのではないか。

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2016年2月15日 (月)

島尻安伊子沖縄北方担当相の不勉強/アベノポリシーの危うさ(20)

島尻安伊子沖縄北方担当相が「歯舞諸島」が読めなかったことが話題になった。

 島尻安伊子沖縄北方担当相は12日の会見で、北方領土の一部である歯舞(はぼまい)群島の「歯舞」が読めなかったことを問われ、「一瞬詰まってしまった。『歯舞』という字は読めるという風に思っている」と釈明した。
 島尻氏は9日の会見で「千島歯舞諸島居住者連盟」と読み上げる際、「千島、はぼ、ええっと、なんだっけ」と言葉に詰まり、秘書官が島尻氏に「はぼまいしょとう」とささやいた。
島尻沖縄北方相、歯舞読めると釈明 「一瞬詰まった」

島尻氏は次のように弁解した。

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 島尻沖縄北方担当相は北方領土の一つである「歯舞諸島」が読めなかった事について、「千島歯舞諸島居住者連盟を正式名称で呼ぼうと思い、詰まってしまった」などと説明した。
 島尻沖縄北方相は、9日の記者会見で「千島歯舞諸島居住者連盟」の「歯舞」を読めなかった事について、国会で野党側の追及を受けていた。
 これについて島尻沖縄北方相は12日の会見で、「『千島連盟』というのが『千島歯舞諸島居住者連盟』の略で、私としても使っていた」「正式な会見の場なので正式名称で呼ぼうと思って、一瞬詰まってしまった」と説明した。
 島尻沖縄北方相はさらに、これまで何度も現場視察をしており、「歯舞」という字が読めなかったのではないと強調した。
「歯舞」読めなかったわけではない~島尻氏

「千島、はぼ、ええっと、なんだっけ」という様子は、この説明とは印象が違うが、それはいいだろう。
歯舞群島は、北海道根室半島の納沙布岬の沖合3.7kmから北東方に点在する小島嶼である。
北海道の一部とも言うべき場所である。
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北方領土の位置と面積

島尻氏のバックグランドは知らないが、関係者は不安になるだろうなあ。

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2016年2月14日 (日)

高市早苗総務相の問題発言/アベノポリシーの危うさ(19)

高市総務相が、放送法に基づく「電波停止」をテレビ局に発する可能性に言及している。
御用メディア化が進んでいるというのにまだご不満のようだ。
こんな不遜な人に投票するのは、良識が問われるだろう。

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 民主党の奥野総一郎議員が、安倍政権に批判的とされる民放キャスターの降板が相次いでいる状況を指摘し、「電波停止が起こり得るのではないか」と質問。すると、答弁に立った高市大臣は「将来にわたり可能性が全くないとは言えない」とし、さらに「(放送法は)単なる倫理規定ではなく法規範性を持つ」と踏み込んだのである。
 安倍政権では、一昨年12月の総選挙の際に民放記者を呼びつけて「公平中立」の報道を要請したり、自民党勉強会で「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番」といった発言が飛び出したりと、テレビ局に対する数々の「政治圧力」が問題になった。
高市総務相が「電波停止」言及 テレビ局への政治圧力加速か

高市氏は、NHKの「クローズアップ現代」に関し文書でNHKに厳重注意をしたりして、BPOから「個々の番組の内容に介入する根拠がない」と批判された。
放送法は「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保する」という原則を定めているが、これを誤解しているというのだ。
⇒2015年11月13日 (金):安倍政権のイヤな感じ(7)放送番組への介入・続/日本の針路(254)

まったく図に乗っているとしか言いようがない。
テレビ朝日の「朝まで生テレビ」のやらせ問題にみるように、安倍政権はメディア支配を強めている。
⇒2016年1月19日 (火):「朝まで生テレビ」のヤラセ疑惑/ブランド・企業論(47)

高市氏は、BPOの批判など全く意に介していないようである。
それは政権全体がそういう考え方だからであろう。
高市氏は歴代の総務相らも同様の発言をしていると指摘するが、発言の趣旨は全く違うことを意識してか、無意識にかは分からないが理解していない。
2007年当時の総務相の増田寛也氏は、「表現の自由を制約したりする側面もあることから、極めて大きな社会的影響をもたらす」とし、2010年当時の総務相の片山善博氏は、「至って謙抑的でなければならない」としているのである。
増田、片山の両氏は権限があることを認めつつも、行使には慎重な姿勢を示しているのであり、大臣の権限を前面に打ち出した高市氏の発言とは全く異なっていることを理解すべきだ。

既にメディアや行政の自己規制や忖度が目立つ。
再び清沢洌『暗黒日記』の時代が来るのだろうか。
そんなことはないだろう。
ネットの良心を根こそぎ縛るのは不可能である。

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2016年2月13日 (土)

丸川珠代環境相の不適切発言/アベノポリシーの危うさ(18)

安倍内閣閣僚の不適切発言が目立つ。
丸川珠代環境相は、7日、長野県松本市であった自民党の若林健太参院議員の集会で講演した際に「『反放射能派』というと変だが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で何の科学的根拠もなく、時の環境相が1ミリシーベルトまで下げると急に言った」などと発言した。

 予算委では民主党の緒方林太郎氏が「放射能の問題に苦しむ被災地の人たちをやゆする表現で気持ちを著しく害している」と批判。丸川氏は「一ミリシーベルトに決めた数字の性質を十分に説明し切れていなかったのではないかという趣旨を申し上げた」と釈明した。
 福島第一原発事故後、当時の民主党政権は国際放射線防護委員会(ICRP)が自然放射線などを除いた一般人の通常時の年間被ばく線量限度を一ミリシーベルトとした勧告に基づき、長期的な目標を一ミリシーベルトと決定した。ICRPは原発事故が起きた場合には年間被ばく線量を二〇ミリシーベルトまで緩和することも認めている。丸川氏は「一ミリシーベルトというのを福島の皆さんが望んでおられる基準に合わせて考えていくことが非常に重要だ」と指摘。被災者が被ばく線量の緩和を希望しているとして、見直すべきだという考えを示した。
 民主党の細野豪志政調会長は記者会見で「『時の環境相』とは私のこと。ICRPの基準を参考に、随分議論したことを承知で発言しているのか。(丸川氏の講演の)中身を見てチェックしたい」と指摘。高木義明国対委員長は「国民の放射能への不安に配慮しながら決めた。そのことを全く踏まえていない発言は無責任だ」と述べた。
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丸川環境相、被ばく上限「根拠なし」 野党「被災者の心を害する


丸川氏は12日の閣議後の記者会見で、発言内容については記録がなく事実関係が確認できないとして、撤回する考えがないことを強調した。
しかし、同日夜記者会見し、東京電力福島第一原発事故への対応で国が追加被曝線量の長期目標として示している年間1ミリシーベルトについて、「何の科学的根拠もない」などと自身が講演で発言したことを認め、発言を撤回し、「福島の皆様には誠に申し訳ない」と陳謝した。
「君子は豹変する」というが、与党内からも批判があったということだろう。

しかし、余りにお粗末である。
記録がなければ「記憶がない」ということで押し切れると考えていたのではないか。
国際放射線防護委員会は、原発事故から復旧する際の参考値としている被曝線量「年1~20ミリ」としている。
夜の記者会見では、年間1ミリシーベルトの数値について、「科学者が集まって議論をした上で決まったという意味では、まさに科学的な根拠」とした。

除染事業を担当する環境相として不適任であることは明白である。
にもかかわらず、辞任については「引き続き職責を果たして参りたい」と否定した。
再び、安倍首相の任命責任が問われることになろう。

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2016年2月12日 (金)

「ゲスの極み」をアップデートする自民党/アベノポリシーの危うさ(17)

自他共に「アベノミクスの司令塔」と称していた甘利明氏が、経済再生相を辞任した。
自民党からは、「罠に掛けられた感がある」とか「ゲスの極み」「両成敗」などと言う声が聞こえた。
前者は、高村正彦副総裁の言である。
私は耳を疑い、この人の良識を疑った。

周知のように甘利氏は、TPP交渉の正面に立っていた。
相手は地方の土建会社である。
そんなに簡単に「罠に掛かる」ようでは、TPPの交渉など赤子の手をひねるようなものではないか。
署名式を控えた時点で、「潔い」とか「男の美学である」といった倒錯的な評価をする向きもいたようであるが、ハードルが高いといわれる「あっせん利得処罰法」のど真ん中のような事案である。
甘利氏を立件できないようでは、絵に描いたようなザル法ということになる。

後者は、山東昭子参議院議員の言である。
元タレントであるが、今や自民党結党以来初の派閥領袖である。
甘利氏がマイナンバーカードの訴求に際して歌ってみせた『私以外私じゃないの』という曲が、「ゲスの極み乙女。」というグループのものであること意識した発言である。
同グループには『両成敗でいいじゃない』と言う曲もあるようだ。
同グループのヴォーカルは女性タレントと不倫騒動の渦中にあるが、偶然にしては間の悪すぎるネーミングである。

有力大臣と情報源とでは、持っている権力がアマリにも違う。
私は、この場合「両成敗」というわけにはいかないし、「ゲスの極み」はどちらだ、と言いたい。
しかし「ゲスの極み」といえばこの男が「極み」を更新した。
育休宣言で名を馳せた宮崎謙介衆議院議員である。
こともあろうに、妻の出産中に不倫が報じられている。
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「週刊文春」2月18日号

「週刊文春」のヒットが続く。
宮崎氏は議員辞職を表明した.。

 さすがに憔悴しきった表情で目はうつろ。緊張で喉が渇くのか、記者の質問中に何度も水を飲む。時折、「フウ~ッ」と大きなため息を漏らしながら、約1時間に及んだ会見中はひたすら謝り倒した。
 当初、宮崎議員は周囲に「(議員を)やれるだけやっていきたい」と話したというが、一転して辞職を迫られたのは、不倫騒動の長期化で、自民党のイメージ悪化を避けたい執行部の意向にほかならない。特に安倍首相は“ゲス不倫”を忌み嫌い、辞任を直接、働きかけたとも言われている。
 民放キー局が揃って会見を生中継する中で、「(女性タレントと)互いに黙っていれば(不倫は)バレないと思った」「京都に誘ったのは自分の方」と生々しい関係を告白。
 別の女性との不倫関係を聞かれると、「いろんな方々を傷つけてきた」「結婚後の女性関係が『ない』とは否定できない」と第2、第3の女性の存在までほのめかし、今後の離婚も「私が決めることではない」と否定しなかった。
 白昼の“ゲス不倫”肯定会見が、ますます女性の反感を買うことは言うまでもない。
“ゲス不倫議員”辞職 会見で浮上した別女性の存在と関係

辞職は当然だが、「育休」を取得しにくくしたとすれば、万死に値する。
その自覚が本当にあるのだろうか?
産後の病室で、妻に諭されたという。

  グラビア美女との自宅情事がバレて議員辞職を表明した宮崎謙介議員と、妻の金子恵美議員のきのう11日(2016年2月)夜の病室の修羅場をキャッチしていた。
   「洗いざらい話して」と迫る金子議員に宮崎議員は不倫疑惑を大筋で認め、「やり直す気はあるの?」といわれると、消え入るような声で「やり直したい」
   金子議員「分かった。じゃあ、(会見で)恥をかいてきなさい」
   病室には2人が所属する二階派の重鎮らも集まっていて、妻は涙ながらに何度も頭を下げたという。「奥さんはベッドで寝ていたのだが、起き上がろうとするから、そのままでいいと。彼女は姉さん女房だけあってしっかりしている」
宮崎謙介・金子恵美「議員夫婦」病室の修羅場!「やり直す気あんの?」「はい」

宮崎氏は、記者会見の前に、「これ以上、党に迷惑をかけられず、いちから出直したい」として、議員辞職する意向を固め周辺に伝えたという。
謝る方向が誤っているのではないか。
どこまでゲスなんだろうかと思う。

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2016年2月11日 (木)

「新三本の矢」批判②希望を生み出す強い経済/アベノポリシーの危うさ(16)

安倍首相は2015年9月24日、自民党総裁再選後の記者会見において、「アベノミクスは第2ステージに入った」との触れ込みとともに、新「3本の矢」を打ち出した。
新・第1の矢:希望を生み出す強い経済
 2020年ごろに名目GDPを600兆円にする
新・第2の矢:夢を紡ぐ子育て支援
 希望出生率1.8を2020年代初頭に実現する
新・第3の矢:安心につながる社会保障
 2020年代中ごろには介護離職をゼロにする
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安倍政権、新「3本の矢」登場の意味

旧「3本の矢」の総括がいまだに済んではいないにも拘わらず、新しい「3本の矢」が出て来るのは、いかにも唐突であった。
「デフレ脱却はもう目の前だ」として、第2ステージ入りを宣言したが、日銀が掲げる2%のインフレ目標の実現はまだ遠い中にある。
旧「3本の矢」は、もともとデフレ脱却という目標に狙いを定めた政策パッケージのはずだったが、デフレはますます進行しているようである。

「新・3本の矢」は、はいずれも的(目標)である。
それを実現するための矢(手段)はどうなのか。

内閣府は、中長期の経済・財政に関する試算で、以下を想定している。
(1)経済再生ケースでは、名目経済成長率の今後9年の平均は3.4%(2023年の名目GDPが663兆円)
(2)ベースラインケースでも、2023年の名目GDPは574兆円で、年率平均の成長率は1.8%

1998年の名目GDPは504兆円だったが2015年は500兆円で、17年間の名目GDP成長は、マイナス4兆円だ。
生産人口は今後急激な減少が予測されている。
名目で1.8%の成長も危うい。
政府がこのような数値を出しているのは、、財政破綻しないためには、これくらいの名目GDP成長が必要だからである。
未だにデフレ脱却ができず、黒田総裁も目標時期を先送りした。
アベノミクスは失敗だったのである。

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2016年2月10日 (水)

アベノミクスの失敗を認めるべきだ/アベノポリシーの危うさ(15)

アベノミクスと称する経済政策では、新・旧6本の矢を放つことになっている。
昨年9月24日に自民党総裁に再選された安倍首相は、アベノミクスは第2ステージが始まると宣言し、「新3本の矢」を唱えた。
⇒2015年10月20日 (火):「新3本の矢」の意図するもの/アベノミクスの危うさ(56)
⇒2015年12月12日 (土):続続・安倍首相は裸の王様か?/アベノミクスの危うさ(64)

6本の矢のうち、放たれたのは、大胆な金融緩和という第1の矢と機動的な財政出動という第2の矢だけである。
その効果はあったのか?
大胆な金融緩和により、株高と円安は出現した。
しかし実体経済に好結果をもたらしていないのは、バフェット指数からしても明らかである。
⇒2016年1月15日 (金):いかさま経済政策の破綻/アベノミクスの危うさ(67)

当初の目的のデフレ脱却は進んでいない。
マイナス金利という奇策に出た日銀の黒田総裁は、物価上昇率2%の目標の達成時期の見通しを「16年度後半ごろ」から「17年度前半ごろ」に先送りした。
⇒2016年1月30日 (土):日銀のマイナス金利政策/アベノポリシーの危うさ(6)

マイナス金利のような資本主義を否定するかのような奇策を用いなければならないところがアベノミクスの虚妄性を如実に示している。
昨日は長期金利が初のマイナスとなった。
160210
日本経済新聞2月10日

明らかに、市場は日銀の思惑とは違う方向に進んでいる。
160210_2
東京新聞2月10日

安倍首相は、詭弁を弄していないで、起きている現実をしっかり目を開いて見るべきだ。




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2016年2月 9日 (火)

虚構経済政策の崩壊/アベノポリシーの危うさ(14)

いよいよ虚構(イカサマ)経済政策のメッキが剥げて、地金が露呈してきた。
本日の日経平均株価は大幅反落である。

日経平均は918円(5%)安の1万6085円で取引を終えた。2013年5月23日以来、およそ2年9カ月ぶりの下げ幅となった。原油価格は節目の1バレル=30ドルを割り、外国為替市場では円が対ドルで114円台まで上昇。長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは史上初のマイナス圏に突入した。東証1部では9割超の銘柄が値下がりし、ソニーとソフトバンクグループは7%安、トヨタ自動車は6%安で引けた。昨年来安値を付けた銘柄数も438に達し、新日鉄住金やクボタ、JFEホールディングス、住友金属鉱山、メガバンクを含めた銀行・金融株などが次々と昨年来安値を付けた。
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株900円超安、欧米発信用不安に立ちすくむ国内勢

マイナス金利というのは、資本主義の自己否定のようなものではなかろうか?
断末魔のような気がする。

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昨年末の終値が19034円だったから、今年に入って約3000円の落ち込みである。
今日1日で5.4%の下落である。
荒い値動きは賭場のようであり、ハゲタカの格好のターゲットであろう。
短期的な株価に一喜一憂しても仕方がないが、明らかに一過性というよりも、ムリに押し上げてきた部分が剥げ落ちつつあるということだろう。
⇒2016年1月15日 (金)いかさま経済政策の破綻/アベノミクスの危うさ(67)
⇒2016年1月17日 (日):いかさま経済政策の破綻(続)/アベノミクスの危うさ(68)
⇒ 2016年1月18日 (月):いかさま経済政策の破綻(3)/アベノミクスの危うさ(69)

もともと投資は自己責任であるから、投資家の損失については言うまい。
問題はGPIF等の公的資金である。
⇒2015年12月 1日 (火):究極の公私混同と言うべきGPIFの資金運用/アベノミクスの危うさ(61)
この相場でGPIFの運用はどうなっているのか?
野党もしっかりして頂きたい。
⇒2016年1月31日 (日):GPIFの損失はいくらになるのか?/アベノポリシーの危うさ(7)

アベノミクスの破綻は、日銀のマイナス金利が象徴している。
マイナス金利決定の金融政策決定会合では、4人が反対意見だった。
⇒2016年1月30日 (土):日銀のマイナス金利政策/アベノポリシーの危うさ(6)
⇒2016年2月 4日 (木):マネタリーベースとマネーストック/「同じ」と「違う」(93)

マイナス金利政策表明後、むしろ円高が進んでいる。
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黒田日銀総裁は、黒田官兵衛の末裔ということだが、策士というよりも無策の人ではなかろうか。

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2016年2月 8日 (月)

オリンピックの総費用はいくらになるのか?/アベノポリシーの危うさ(13)

2020年の東京オリンピックは何とも「前味?」の悪いものになっている。
そもそもは、安倍首相の福島原発事故に目を瞑った招致演説であるが、国立競技場問題や公式エンブレムをめぐるゴタゴタで、招致が決まった時の感激がすっかり冷めてしまった。
⇒2013年9月 6日 (金):オリンピック招致と福島原発事故/原発事故の真相(82)
⇒2015年8月30日 (日):デザインにおける模倣と創造/知的生産の方法(124)
⇒2015年12月24日 (木):新国立競技場コンペに対する疑問/ブランド・企業論(45)

いろいろ問題はあるが、費用がいくら掛かるか不明らしい。

 「三兆円ぐらいかかるつもりで準備するが、半分にする努力をする」。舛添要一都知事は二日、東京大会にかかる経費の総額について、本紙のインタビューにこう述べた。根拠は「ロンドン大会の経費を念頭に置いた」「テロ対策にお金がかかる」などとした。
 経費には、主に公的資金で賄われる会場・インフラ整備費と、民間資金で賄われる大会運営費がある。大会組織委員会の森喜朗会長は昨年七月、「全体の計画で当初の三倍ぐらい」かかり「最終的に二兆円を超すかもしれない」と発言。当初は整備費に四千三百億円、運営費に三千億円の計七千三百億円とされ、三倍すると二兆円超になる。
 一方、遠藤利明五輪相は一月の衆院予算委員会で総額について「組織委も政府も把握していない」と答弁。組織委の武藤敏郎事務総長も昨年十二月、運営費は一兆八千億円との一部報道に「確固たる数字は持ち合わせていない」と述べ、はっきりしない。
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五輪総費用 公表なし 不足分は税金追加投入

東京五輪は、公的資金の全体像がはっきりしないまま、国立競技場や海の森水上競技場などの整備費が当初の工費を大幅に超過している。
武藤事務総長は「運営費も全ての経費を網羅していない」と言っている。
責任者はがだれなのか誰なのか?
やはり現在の日本も無責任の体系というに相応しいようだ。
⇒2015年7月 9日 (木):新国立競技場建設にみる無責任の体系/日本の針路(194)

そんな折も折である、遠藤五輪相にも金銭疑惑が浮上してきた。

 安倍政権にまた口利き疑惑が噴き出している。遠藤利明五輪相が外国語指導助手(ALT)派遣事業への国の予算措置をめぐり、派遣会社の創業者から多額の献金を受け取って文科省へ働きかけた疑いが持たれている。この創業者は株式会社インタラック元社長のN氏。遠藤大臣の資金管理団体や代表を務める政党支部などに、2010~14年の5年で計955万円の個人献金をしていたのだ。
遠藤大臣も“口利き疑惑” 符号する多額献金とのタイミング

またか、という感じであるが、潮目が変わって安倍政権への逆流になってきたようである。

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2016年2月 7日 (日)

原発の安全性の必要条件と十分条件/アベノポリシーの危うさ(12)

九州電力は、再稼働した川内原発1、2号機(鹿児島県)で事故時の前線基地となる「緊急時対策所」について、安全審査の際に約束していた免震構造での新設計画を撤回した。

 九電は、既存の耐震施設などで対応することを決め、原子力規制委員会に昨年末、変更を申請した。
 九電は、免震構造の原子力施設を国の許認可を経て建設した経験がない。規制委には「実績が豊富な耐震構造の施設なら、早期の運用開始が可能で、安全性向上につながる」と説明している。しかし、いつ運用開始できるかなどは示していない。
 規制委は変更に不快感を示した上で、「主張は根拠に欠ける」として九電に申請の再提出を求めている。
 川内原発1号機は昨年8月、新規制基準に合格した原発として初めて再稼働した。2号機も同10月に再稼働している。九電は規制委の安全審査で、今年度中をめどに免震構造の免震重要棟を建て、その中に緊急時対策所(面積約620平方メートル)を設置すると約束した。完成までは耐震の代替対策所(同約170平方メートル)を暫定的に使うこととしていた。
原発の免震棟 九電の姿勢は信義違反

機制委の審査に合格することは、再稼働の必要条件ではあるが、十分条件ではない。
原子力規制委員会の田中俊一委員長は、かねてより審査について「稼働に必要な条件を満たしているかどうかを審査したのであって、イコール事故ゼロではない」と述べている。
⇒2014年12月18日 (木):原発は審査基準に適合すればOKか?/原発事故の真相(122)
⇒2015年8月14日 (金):原発再稼働とメディアの姿勢/原発事故の真相(133)

ところが、川内原発に倣って各社が免震棟の機能縮小を考えているという。
コスト増を抑えるためである。

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 当初計画通りに整備が終わったのは、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)や中国電力島根原発(島根県)だけ。北陸電力志賀(しか)原発(石川県)では、免震棟は造ったが、指揮所の放射線防護性能が足りないため、耐震構造の指揮所を免震棟に新たに併設するという。免震棟は、余震が続いても、揺れを数分の一に緩和できるかわりに、設計が複雑でコストがかかり、工期も長くなる。
 川内原発の審査で、規制委は免震棟完成までの代替施設として、免震機能のない小規模な施設でも新基準に適合するとの判断をした。これを受け、電力各社はコストを抑え、早く審査をパスする状況をつくりたいと、計画変更に動いた。本紙の取材に、複数の電力会社が川内事例を参考にしたと認めている。
 川内原発の免震棟撤回問題をめぐっては、規制委が今月三日、九電の瓜生道明社長に「納得できない」と再検討を求めている。
申請の11原発、免震機能省く 事故対策拠点 川内審査受け縮小

原発再稼働には、審査基準のみならず廃棄物処理問題もある。
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最低限の必要条件も無視するならば、電力会社や安倍政権は論理のイロハも理解していないことになる。

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2016年2月 6日 (土)

続・弁護士代議士の詭弁/アベノポリシーの危うさ(11)

詭弁を弄する弁護士代議士の1人に、稲田朋美政調会長がいる。

 自民党の稲田朋美政調会長は22日のBS朝日の番組収録で、夏の参院選の争点とされる憲法改正に関し、「昭和29年に自衛隊が創設され、(憲法の規定が現状と)まったく合わなくなっている。憲法の中で一番空洞化しているのは9条2項だ」と述べ、戦力の不保持を定めた9条2項から改正すべきとの認識を示した。
自民・稲田政調会長、戦力不保持の9条2項は「憲法の中で一番空洞化」

稲田氏は3日の衆院予算委員会でもこの観点から安倍首相に質問し、安倍首相も9条2項は改正が必要だと答弁した。
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東京新聞2月3日

自衛隊が軍隊に相当するか?
誰が考えても軍隊というのは相応しいだろう。
だから形式論理的に言えば、自衛隊の存在は9条2項に違反している。
しかし、自衛隊は、日本が外国から急迫不正な侵害を受ける際、それを阻止するための必要最小限度の実力を保持する組織であり、戦力には該当しないというのが、自民党が長年、政権を担ってきた歴代内閣の見解であった。
それは専守防衛ということで、他国の領土で戦火を交えることをしないという決意表明と一体であった。
先の天皇・皇后両陛下がフィリピン訪問に際して語られたお言葉もその趣旨であった。

 昨年私どもは、先の大戦が終わって70年の年を迎えました。この戦争においては、貴国の国内において日米両国間の熾烈(しれつ)な戦闘が行われ、このことにより貴国の多くの人が命を失い、傷つきました。このことは、私ども日本人が決して忘れてはならないことであり、この度の訪問においても、私どもはこのことを深く心に置き、旅の日々を過ごすつもりでいます。
天皇陛下のお言葉全文 フィリピンでの晩餐会

自衛隊を違憲とする意見があるのは確かだが、歴代内閣が積み重ねてきた見解は、それなりの知恵である。 
安倍政権が憲法学者の自衛隊違憲論を理由に9条2項の改正を主張するのなら、集団的自衛権の行使を認めた閣議決定や安保関連法についても、憲法違反とする憲法学者の意見を受け入れて撤回、廃止すべきではないのか。 
恣意的に憲法学者の見解を引用するのは、詭弁以外の何ものでもないだろう。

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2016年2月 5日 (金)

弁護士代議士の詭弁/アベノポリシーの危うさ(10)

弁護士法の冒頭に次のように書いてある。

(弁護士の使命)
第一条 弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。
2 弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。

国会議員で弁護士資格を持っている方は多い。
高村正彦自民党副総裁もそうである。
高村氏は、甘利前経済再生相の金銭疑惑が報じられた際、「ワナに掛けられた感がある」と言った。
「ワナ」というのは、事前に仕組まれたということを言っているのであろう。

もし、高村氏のいうように「ワナ」だったとしたら?
アマリにたやすく「ワナ」に掛かったということになる。
今のところ「週刊文春」が独走している感じであるが、記事が事実だとすれば「あっせん利得」そのもの、ど真ん中である。
⇒2016年1月22日 (金):甘利明大臣に重大疑惑/アベノポリシーの危うさ(2)
⇒2016年1月26日 (火):甘利大臣は罠に掛かったのか?/アベノポリシーの危うさ(4)

甘利氏は、28日に同誌が発売されるのを待って辞職に踏み切った。
安倍首相が「甘利さんは守る」と発言していたので、甘利氏の辞職はサプライズと受け止められた。
挙げ句は、TPPの署名式を控えているのに潔い、などと美談のように倒錯した評価をする人までいる。
実際に直後の世論調査では内閣支持率が少し上がったという、それこそサプライズが報じられている。

しかし、甘利氏は、冤罪の被害者なのか、それとも「あっせん利得処罰法」の対象なのか?
辞任表明の記者会見では「政治資金規正法」には抵触していないことをアピールしていたが、あっせん利得に関してはノーコメントであった。
弁護士が「社会正義を実現する」ことを使命とするなら、率先して、シロ(記事が事実ではない)かクロ(記事が事実)かを明らかにすべきだろう。
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「週刊文春」2月11日号

「あっせん利得処罰法」はハードルが高いと言われる。
しかしこのような事案を立件できないとすれば、目の粗いザル法である。

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2016年2月 4日 (木)

マネタリーベースとマネーストック/「同じ」と「違う」(93)

日銀がマイナス金利政策を導入した。
私はアベノミクスと称する政策パッケージの失敗を示す以外の何ものでもないと考える。
⇒2016年1月30日 (土):日銀のマイナス金利政策/アベノポリシーの危うさ(6)

黒田東彦日銀総裁は、量・質に加え、3次元で金融政策を進めると説明した。
説明のパネルにも3次元の図が描かれている。
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マイナス金利導入は泥沼化のリスクがある

私には、量、質に加える軸がマイナス金利というのが、バランスが悪いように思えるが、アベノミクスとは何だったのか、もう一度復習してみよう。
官邸のサイトの図を再掲しよう。

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⇒2014年6月16日 (月):成長戦略の中身について/アベノミクスの危うさ(34)

そして、自ら「異次元の金融緩和」を実行してきた。
異次元にさらに別次元を加えるというのである。
ここで、金融政策の基礎も復習しよう。

世の中に出回っているカネの総量をマネーストックという。
日本銀行を含む金融機関全体から、経済全体にお金がどの程度供給されているかを見るのに利用される指標で、民間部門(金融機関と中央政府を除く、一般法人、個人、地方公共団体)の保有する通貨量残高を集計したものである。
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マネー・ストック

マネーストックと世の中の景気は連動すると考えられるから、マネーストックを増やせ政策が金融政策である。
そこで安倍政権と黒田日銀総裁は、異次元金融緩和と称して、大量のマネーを供給してきた。
日銀の供給するマネーがマネタリーベースである。
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マネタリーベース


しかし、肝心のマネーは日銀の当座に積まれていて市中に流通してこなかった。
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現今の経済状況等について H26/3期業務報告書より

大企業が内部留保を積み上げている現状では、借入してまでの資金需要はない。
国民は生活防衛に必死で消費意欲は高くない。
業を煮やして日銀の当座に入れるとマイナスですよ、ということだが抜本的な解決にはならないだろう。
GDPの6割は国民の消費であるが、今のような状態では生計を将来にわたって維持することに集中せざるを得ないからである。
安倍首相には生活実感がないから分からないのだろうが。

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2016年2月 3日 (水)

経済の好循環は何処?/アベノポリシーの危うさ(9)

上場企業の収益の伸びが急減速している。

29日までに発表になった決算を集計すると2015年10~12月期の経常利益は前年同期に比べ5%減になった。中国をはじめとした新興国経済の不振と資源安が逆風になっている。円安効果も薄れてきた。堅調な北米景気などに支えられ、16年3月期通期は増益を確保できる見通しだが、企業業績は踊り場に差し掛かっている。 
脱デフレを旗印とするアベノミクスの原動力は企業の業績拡大だ。日銀の大規模金融緩和で過度な円高が修正され、上場企業は15年3月期まで3期連続で増益となった。好調な業績を背景に賃上げや国内の設備投資を促してデフレ脱却につなげるシナリオだったが、企業業績が失速すると前提が崩れかねない。
企業収益が急減速 10~12月、新興国不振響

甘利大臣の不祥事や日銀のマイナス金利政策は、安倍政権の政策が破綻していることを示している。
アベノミクスと称する経済政策も決して実体経済の好循環をもたらすものではなかった。
高株価を演出するだけのものだったのである。
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日本経済新聞1月22日上場企業の業績も10月~12月期は急降下しているという。

 上場企業の収益の伸びが減速している。29日までに発表になった決算を集計すると2015年10~12月期の経常利益は前年同期に比べ5%減になった。中国をはじめとした新興国経済の不振と資源安が逆風になっている。円安効果も薄れてきた。堅調な北米景気などに支えられ、16年3月期通期は増益を確保できる見通しだが、企業業績は踊り場に差し掛かっている。
 脱デフレを旗印とするアベノミクスの原動力は企業の業績拡大だ。日銀の大規模金融緩和で過度な円高が修正され、上場企業は15年3月期まで3期連続で増益となった。好調な業績を背景に賃上げや国内の設備投資を促してデフレ脱却につなげるシナリオだったが、企業業績が失速すると前提が崩れかねない。
 29日までに発表した438社の4~12月期決算を集計した。社数で全体の28%、株式時価総額で31%に相当する。10~12月の3カ月間の経常利益は前年同期比で5%減と14%増益だった7~9月期から大きく低下した。
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企業収益が急減速 10~12月、新興国不振響く

消費需要が伸びない限り、企業業績は好転しない。
円安株高に協力してきた日銀の政策にも限界が見えてきた。
アベノミクスはまやかしだったのである。

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2016年2月 2日 (火)

三角縁神獣鏡論争の新展開/やまとの謎(112)

1月30日付の日本経済新聞文化面に、『「卑弥呼の鏡」深化する論争』という記事が載っていた。
同鏡については、「国産か中国産か」ということで論争が続いている。
中国産であれば、「魏志倭人伝」の「魏帝が卑弥呼に鏡100枚を下賜した」という記述の信憑性が高くなる。
しかし、日本では既に多数(500枚以上といわれるが、正確な総数は不明)が出土しているにもかかわらず、肝心の中国からは1枚も出土していないと言われていた。
私は、「卑弥呼の鏡ではない」という立場を支持していた。

ところが昨年の3月に、「中国河南省の洛陽市で見つかったとする論文が、地元の研究誌に掲載された」というニュースが朝日新聞に掲載された。

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 論文を書いたのは河南省在住のコレクターで研究者でもある王趁意さん。王さんは鏡について「2009年ごろ、当時、洛陽最大の骨董(こっとう)市で、市郊外の白馬寺付近の農民から譲り受けた」と説明する。正確な出土地点はわからないという。
 鏡は直径18・3センチ。厚さ0・5センチ。三角縁神獣鏡としてはやや小ぶりで、内側に西王母(せいおうぼ)と東王父(とうおうふ)という神仙や霊獣、外側にノコギリの刃のような鋸歯文(きょしもん)と二重の波状の模様を巡らせる。
邪馬台国論争に新材料 卑弥呼の鏡?「中国で発見」論文

骨董市で譲渡された出土地が明らかでないものでは史料的価値には疑問があると言わざるを得ない。
ところが大阪府教育委員会副主査の西川寿勝氏が加工痕をもとに「日本のものと同じ工人集団が作ったもの」と結論づけた。
経緯は西川氏の発表資料に以下のようにまとめられている。
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日本書紀研究会12月例会報告/洛陽で発見された三角縁神獣鏡

西川氏の言うように、加工痕が日本のものと差がないとすれば、中国で新発見の鏡も日本製であるか、日本で出土している鏡も中国産か、という両様の可能性が出てくる。
常識的に考えれば、日本で出土した鏡が、何らかの経路で中国の骨董市で売り出されたと考えるべきだろうが。

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2016年2月 1日 (月)

自国の事故も収束しないのにインドに原発輸出?/アベノポリシーの危うさ(8)

日銀のマイナス金利政策がアベノミクスの破綻を表している。
国内の福島原発事故の処理が終わっていないのにも拘わらず、安倍首相は原発輸出を可能とする原発協定をインドと締結した。

安倍晋三首相は12日、インドのモディ首相とニューデリーで会談し、原発輸出を可能とする原子力協定を締結することで原則合意した。実現すれば核拡散防止条約(NPT)未加盟国とは初めて。安倍首相はインドが核実験を実施した場合は協力を停止すると伝えた。今後、協定の文言を調整し、正式合意を目指す。
日インド原子力協定締結で原則合意 原発輸出可能に

私は原発そのものに反対であるが、自国での事故の処理もできていない段階で輸出などとんでもないことであろう。
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Civic Action against ODA and Export of Nuclear Technologies

福島原発事故の周辺自治体では人口流出が続き、存続できない可能性もあるという。
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東京新聞1月31日

アベノミクスのいかさま性が明らかになりつつあるが、もはや彼が首相を続けることは国益を損なうことを認識すべきだろう。

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