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2016年1月31日 (日)

GPIFの損失はいくらになるのか?/アベノポリシーの危うさ(7)

甘利明大臣の辞職は当然であろうが、辞職で幕が下りたわけではない。
テレビの記者会見では、「私の美学に反する」などと大見得を切っていたが、茶番である。
「三河屋、おぬしも悪よのう」
「甘利様こそ…」

そんな閣僚が担当しているのでは、景気も上向かない。

経済産業省が29日発表した2015年12月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整値)速報値は前月比1.4%低下の96.5。中国・台湾向けスマートフォン(スマホ)部品の製造装置や電子部品の生産が落ち込んだ。12月の実質消費支出も前年同月比4.4%減った。
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景気足踏み長期化 12月鉱工業生産、1.4%低下/消費支出も4.4%減

巨額の公共的資金が投入されている株式市場は、日銀がマイナス金利というトリッキーな手法を発表したこともあって、29日は激しく乱高下した。
まさに賭場と化しつつある。
29日の日経平均の動きは以下のようであった。
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後場の半日だけで800円位(約5%)も変動した。
年金の原資であるGPIFのポートフォリオは大まかに国債35%、国内株25%、外債15%、海外株25%で構成されている。

 埼玉学園大教授の相沢幸悦氏(金融政策)はこう言う。
「約7.9兆円のマイナスを出した昨年7~9月期よりも損失は大きくなっていると試算しています。昨年末の大納会からの下げ幅が2000円に広がった時点で含み損は10兆円に達した可能性が高い。円高は3月期決算の企業にとっては痛手ですし、この先、株価の上昇要因は見当たりません。下値不安が取り除かれなければ、3月に向けて1万4000円割れも現実味を帯びてきます。そうなればGPIFは30兆、40兆円の損失を抱え込むことになる。今週末と3月中旬に日銀は金融政策決定会合を行いますが、マーケットが期待する“黒田バズーカ3”が放たれたところで、効果は限定的でしょう」
 このままでは最後まで市場に残っているのはGPIFと日銀、それに物好きの個人投資家だけなんてことになりかねない。
含み損10兆円突破か GPIF「年金消失40兆円」の現実味

ハゲタカの餌食にならないことを祈るだけである。

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