安倍政権のイヤな感じ(4)民主主義ブックフェア中止/日本の針路(251)
MARUZEN&ジュンク堂書店は10月23日、渋谷店で実施されていた「自由と民主主義のための必読書50」と題するブックフェアを中止し、店頭にあった書棚を撤去した。
店頭に並べられていた本は、安保法制の反対デモを国会前で繰り広げた学生団体「SEALDs」と作家の高橋源一郎さんによる『民主主義ってなんだ?』や、アメリカ・ニューヨークのウォール街占拠デモを紹介した『私たちは“99%”だ――ドキュメント ウォール街を占拠せよ』などがある。
渋谷店や関係者によると、ブックフェアは9月下旬から従業員の発案による企画として始まった。「幅広い意見を紹介していくのが書店の使命。広く書籍を集めて展開した」と店長は説明する。
一方でTwitterでは18日から「ジュンク堂渋谷非公式」というアカウントが、ブックフェアを告知。「夏の参院選まではうちも闘うと決めましたので!」「うちには闘うメンツが揃っています。書店としてできることをやります!一緒に闘ってください」といったツイートを発信していた。
これに対しTwitterなどで「反日」「もう買わない」といった非難や、安倍政権に批判的な書籍を選んだことが「偏向している」といった批判が相次いだ。MARUZEN&ジュンク堂書店は20日に以下のような公式アカウントで説明し、「非公式」アカウントは削除された。
丸善ジュンク堂渋谷店、「自由と民主主義のための必読書50」ブックフェアを中止
安倍政権の強権的な安保法可決のお陰で(?)、民主主義がテーマの本の売れ行きが良いらしい。
「SEALDs 民主主義ってこれだ!」は、ネット販売の分野別売れ筋ランキングで1位になるなど「異例の売れ行き」(版元の大月書店)だという。
書店がフェアを開催するのは当然とも言えよう。
フェアに圧力をかけたり、嫌がらせを試みたりするのは逆効果であると知るべきである。
それにしても、フェアを実際に中止に追い込んだのだから、圧力側も本気である。
こういうことがニュースになるのは、嘆かわしいことではあるが、現在の状況を知るという意味では一面の効果はあるのかも知れない。
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