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2015年11月19日 (木)

軽減税率の効果は小さい/日本の針路(257)

消費税率を上げる際に予定されている軽減税率の自民、公明両党原案は、次のように伝えられている。

 年間売上高が1千万円以下の零細事業者は消費税の支払い免除を維持する。5千万円以下の事業者は簡易なインボイス(税額票)か対象品目をどれだけ扱っているかを推計し納税額を決める「みなし課税」を選べるようにする。
 5千万円超の事業者は簡易インボイスを使う方式とし、売り上げ規模に応じて3つに分かれる制度とする。
 来週の両党の協議で、宮沢洋一、斉藤鉄夫の自公それぞれの税制調査会長がたたき台として示す。2016年度の税制改正大綱をまとめる12月にかけて詳細を詰める。
 売上高1千万円以下の事業者は現在も消費税が免除され、売り先からもらった消費税と仕入れで支払った消費税の差額が「益税」として手元に残る。税率が8%から10%に上がると益税の規模が広がる公算が大きい。
 5千万円以下の事業者は売上高に占める軽減対象品目の割合をあらかじめ設定し、その割合をもとに納税額を推計するみなし課税を選択できる。設定した割合が実際より高ければ、消費税をたくさん受け取る割に納税額が少なくて済む。
 納税額を厳密に計算できるインボイスは事業者の手間が増えるため、軽減税率の導入から3年後をメドに移行する。当面は事業者の売上高にかかわらず現行の請求書をそのまま使って商取引し、軽減品目に印を付けて税額を計算する。
消費税、売上高1000万円以下は免税 軽減税率で与党原案

消費税を増税すべきか否か自体が問題であるが、軽減税率という考え方が分かりにくい。
以下のような説明があった。

反対の理由1 コストが掛かり過ぎる
店舗はレジの設定を、ウェブサイトはシステムの設定を、その他、様々なところに影響が出ます。そのコストを負担するのは、事業者であり、国民です。

反対の理由2 対象品がわかりにくい
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加工品か生鮮品か、持ち帰りか、イートインか、など、様々なルールによって、対象品が変わってきます。新しいモノが出てくるたびにルールを作らねばなりません。世の中のすべてのものを区分するのは現実的に不可能です。

反対の理由3 すでに消費税が課税されないものが結構ある
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反対の理由4 税収が減る
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仮に食品だけを据え置きの8%にした場合、同じ税収を得ようと思ったら消費税を10%ではなく10.35%にする必要があります。

反対の理由5 実は金持ちのほうが恩恵が大きい
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軽減金額だけ見れば金持ちのほうが負担が減る感じがあります。(貧困世帯のほうがエンゲル係数は高いので、負担感が軽減されるという議論ですが、「負担感」の測定の難しさもあります)

反対の理由6 貧困者の救済策は他にも有る
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今回、軽減される税金の額が、1兆円。この金額を、貧困世帯数で割ると、1世帯あたり10万円です。消費税の負担を軽くするより、貧困世帯に10万円配るほうがよっぽど救済になります。
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同じ財源1兆円を、給付など他のやり方で、貧困世帯に手厚い方法で振り分けたほうが恩恵としては大きくなります。

誰が賛成しているのか?
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お金を貯めこんでいるのも同じお年寄り世代。老人世代の貯金を取り崩して若い世代への資産の移転が行われるのが望ましいのに、軽減税率制度はそれに逆行することになります。
僕が軽減税率には絶対反対な理由

どうだろうか?
私は消費税アップに反対である。
取りやすいところから取るでは、社会的公正は実現しない。

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