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2015年11月 3日 (火)

杭打ちデータの偽装・流用はどこまで広がるか/ブランド・企業論(40)

マンションの杭打ちデータの偽装・流用問題は、例外的なものだったとは言えなくなりつつある。
旭化成建材が杭工事の施工データを偽装していた問題で、同社が過去10年間で杭を打った工事のうち約1割の約300件でデータ偽装の疑いがあることが分かった。
傾いた横浜市のマンションの現場責任者を含め、数十人の現場責任者が関わっているという。
旭化成と言えば、医薬品や医療品だけでなく、繊維や建材などを展開する日本の代表的化学メーカーである。
その旭化成の子会社が手抜き工事とは日本の製造業の現況を示しているように感じられる。

杭打ち工事とは、その名の通り、地面にものすごく大きな杭を打ち込む事によって建物の基盤を安定させる、基礎工事の一つです。
この杭が、支持層(構造物の鉛直荷重を基礎や杭で伝達して、その構造物を支えることができる地盤または地層)まで到達する事でその建物をしっかりと支える事が出来るのです。
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旭化成の子会社が横浜のマンション手抜き工事で傾かせた原因は?

旭化成の株価は事件発覚後急落し、持ち直すかに見えたが、事件が常態だったように思われる報道により、長期的に低落する傾向にある。
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 横浜のマンションでのデータ偽装が発覚した後、旭化成建材は杭工事をした45都道府県の3040件について、施工報告書を調べてきた。旭化成関係者によると、約300件で杭のデータ偽装の疑いがあり、50人近くの現場責任者の関与が判明した。
 横浜市のマンションでデータ偽装をした現場責任者の件数が多く、過去10年に関わった9都県の41件のうち半数近くで偽装が確認されたという。
杭データ偽装疑い計300件、50人関与か 旭化成建材

問題は、偽装をしたのが当該現場責任者だけではないことである。
また、旭化成建材以外の業者も同じようなことをしているのではないか。
日本の「モノ作り」の矜恃はどこへ行ったのだろうか?




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