明石海人@千本松原/文学碑を訪ねる(2)
明石海人の名は、どの程度知られているのだろうか?
私は知人に研究者がいるので比較的詳しく知っているが、一般には余り知られていないのではなかろうか。
明石海人(本名:野田勝太郎)は沼津市に生まれ、沼商から師範学校をへて、教職に付き、結婚し、長女が生まれ、これからという26歳の時にハンセン病を発病します。
名を捨て、家族もすて(素性を隠し)明石楽生病院から長島愛生園での療養生活をしいられます。32歳で長島の地に来た海人はかなりの病状悪化にもかかわらず、短歌を勉強し、34歳ごろから短歌を発表しその才能が開花しますが、歌集「白描」を世に出した年、昭和14年、37歳の短い生涯を閉じました。
慟哭の歌人とは・・・
さくら花かつ散る今日の夕ぐれを幾世の底より鐘のなりくる
ゆくりなく映画にみればふるさとの海に十年のうつろいはなし
シルレア紀の地層は沓きそのかみを海の蠍の我もすみけむ
3首が建っている。
出身の沼津商業高校の同窓会には、「明石海人の会(瀬川裕市郎代表)があって、活発に活動している。
同校の校庭にも歌碑があるが、9月28日、説明板が設置された。
沼津朝日新聞10月1日
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