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2015年10月22日 (木)

ジャイアンツ選手の野球賭博関与/ブランド・企業論(38)

企業の不祥事が頻発している。
「国のかたち」が壊れてしまったかのようだ。
プロ野球では、球界の盟主を自負する読売巨人軍の現役選手が野球賭博に関与していた。

 プロ野球巨人・福田聡志投手(32)の野球賭博関与疑惑に関して調査を行っている日本野球機構(NPB)の調査委員会(委員長=大鶴基成弁護士)は21日、熊崎勝彦コミッショナーに中間報告を行い、福田投手に加え、巨人の笠原将生投手(24)と松本竜也投手(22)も野球賭博を行っていたことを明らかにした。巨人は笠原、松本両投手と、新たに野球賭博常習者との交際が明らかになった福田投手の3選手を、野球協約違反があったとして熊崎コミッショナーに告発。また同日付で松本投手を謹慎処分とした。
 調査委の報告によれば、福田投手は5~9月に、笠原投手は昨年4月から今年8月にかけて、税理士法人勤務とされていた大学院生の知人男性らとともにプロ野球や高校野球などの試合を対象に賭けを行った。さらに笠原投手は、昨年4月から今年9月にかけて飲食店経営の知人男性とプロ野球や高校野球の勝敗を賭けていた。松本投手は笠原投手の仲介で飲食店経営男性と知り合い、昨年6~10月にプロ野球十数試合について賭博を行った。福田、笠原両投手はマージャンやバカラなどの賭博も行っていた。
 NPBは大学院生と飲食店経営の男性が野球賭博常習者であると判断した。3選手は野球賭博への関与や、野球賭博常習者との交際を禁じた野球協約第180条(有害行為)違反にあたり、1年間もしくは無期限の失格処分が下される見込み。この男性2人がいわゆる反社会的勢力との関係があるかは調査中。
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<野球賭博>常習者との交際…マージャンやバカラまで

野球界の不祥事と言えば、「黒い霧」事件がすぐ思い浮かぶ。

日本プロ野球における黒い霧事件(くろいきりじけん)は、プロ野球関係者が金銭の授受を伴う八百長に関与したとされる一連の疑惑および事件。新聞報道などをきっかけに、1969年から1971年にかけて相次いで発覚した。
日本野球機構は八百長への関与について「(野球協約第355条が規定する)『敗退行為』に該当する」との見解を発表。関与が疑われた現役選手には永久出場停止(追放)、長期間の出場停止、年俸減額などの処分を下した。
黒い霧事件 (日本プロ野球)

永久追放処分を受けた選手の中に、池永正明投手がいた。
稲生の後を継ぐと思われていた投手である。
高校2年の春のセンバツで優勝投手になった。

 西鉄では入団から5年で99勝。「黒い霧事件」により、通算103勝で球界を追われたが、2005年に復権した。「甲子園を含め、プロに進んだ投手ともたくさん対戦したが、『すごい』と感じたことは一度もない。それは池永をいつも見ていたから」。国学院大、社会人とプレーを続けた岡田(希代達:同級生)はこう言った。至近距離で怪物を見続けた男の偽らざる思いだった。
 3年生となった池永は、翌64年のセンバツにも出場したが、博多工に初戦敗退。その第36回大会を制したのは大型右腕の尾崎将司を擁した徳島海南だ。2人は西鉄に投手として同期入団したが、池永を見た尾崎が「こんなにすごいやつがいたんじゃ」と、すぐに投手をあきらめ、打者に専念。後に退団を申し出て、プロゴルフに転向した。日本ゴルフツアー史上最多の94勝をあげたジャンボ尾崎が、池永への敗北感から誕生したエピソードは有名だ。尾崎はオフィシャルブログで、こうつづっている。
 「ライバルの定義とは、自分より上の人間に対し、意識する事」とした上で「人生の中でたった1人ライバルと呼べる人間が池永正明」だと。しのぎを削った青木功や中嶋常幸ではないのだ。
 もっとも、池永の言い分は違う。「尾崎の方がすごかった。稲尾さんにもそう言われたからね。ゴルフで成功したんで、こっちを立ててくれとるんでしょう」。現在も年に1度は池永が暮らす福岡で旧交を温めている。
 46年度生まれは2人のほかにも星野仙一、山本浩二、衣笠祥雄、有藤通世、田淵幸一らスターがそろう。そんな個性派世代の中でも、池永はひときわ強い光を放っていた。
「怪物」たちの真実(1) 池永正明

池永自身は次のように語っていた。

昭和44年のある日、自宅をたずねてきた田中勉投手(当時中日ドラゴンズに在籍、元西鉄ライオンズの同僚で先輩でもあった)から、突然 ”100万円の金を預かってくれないか?”と札束を提示され、断ろうとするも、高校(三池工業高校)の先輩である田中氏の強い要請を断りきることができず、その金を押入れにこっそりしまっていた。ただし、野球の試合で八百長は絶対にやっていない。
黒い霧事件で処罰された池永選手は濡れ衣だったのでしょうか?

池永に非はあるのだから濡れ衣とは言えないだろう。
しかし本人は一貫して不正への関与は否定しており、永久追放処分は厳しすぎたのではないかとも思う。
池永は永久追放処分を受けてから、福岡市の繁華街で「ドーベル」というバーを経営しており、私も知人に連れられて一度行ったことがある。

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