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2015年9月14日 (月)

文系学部狙い撃ちの愚/知的生産の方法(126)

9月6日の日本経済新聞に、新産業創世記という特集があった。
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図の意味しているところは、今後技術進化が加速して行くということである。
ムーアの法則が継続するとすれば、2045年に人工知能が人間の知能を凌駕するときが来る。
⇒2014年4月27日 (日):電王戦の結果と2045年問題/知的生産の方法(93)

情報創造が既存の情報の組み合わせであるとするならば、情報の生まれる速度は情報の現存量の関数になる。
言い換えれば、指数関数になるので、ある時から爆発的に増加していく。
⇒2013年3月10日 (日):新しい情報の生まれ方/知的生産の方法(41)

何を以て人工知能とヒトの知能を比較するかなど論点はいろいろあるが、最近の人工知能の発達ぶりからすれば、それが近未来であることは間違いないと思われる。
すでに将棋ソフトなどにおいては、一般人のレベルはとっくに超えているのである。
⇒2014年11月 3日 (月):ロボットが東大に入るようになったら/知的生産の方法(109)

このような状況において、文部科学省は国立大学改革の方向性として“文系不要論”を打ち出した。
⇒2015年6月19日 (金):文科省の国立大学改革通知はナンセンス/日本の針路(181)

人口減少社会を迎え、地方は過疎化が進み消滅自治体も多数出てくることが懸念されている。
⇒2014年6月 4日 (水):超高齢社会と限界自治体/花づな列島復興のためのメモ(330)
グローバル化する中で国際競争が激化しており、ひと頃言われたように、大学がレジャーランドであっていいわけがない。
一定の教育研究の成果は必要であろう。
しかし、学問分野にアプリオリに優劣をつければ、科学の進歩のブレーキになることは必定である。

特にヒトの知能が人工知能と競う時代においては、人間の研究の進化は不可欠であると思う。
今こそ、文系学部の振興を真剣に考えるべきではないか?

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