高尾山穂見神社と水神/やまとの謎(106)
アヅマやアヅミの関連資料を探していたら、池田光二『山名考』文芸社(2003年3月)という著書に出会った。
著者は大正8(1919)年生まれで、昭和48(1973)年に享年54歳で亡くなった。
京都大学文学部史学科卒業とあるが、地理を専攻したようである。
復員後実業界で活躍の傍ら、山行に勤しむ生活を送られたようである。
当該書は、遺稿をまとめたもので、著者の心算としては未定稿を含んでいるのではなかろうか。
さしずめ今ならば、ブログ等で発表された文章ということになろう。
山好きに人気のある穂高岳。
私も若い時に、テントを担いで上高地から涸沢を経て、奥穂岳や北穂岳に登った。
旧制沼津中学出身の井上靖さんの『氷壁』が人気だった。
穂高という山名は、槍の穂先のように高く聳えているからだろう、と何気なく思っていた。
しかし池田さんは、穂高見命を祭った穂高神社にちなんでつけられたものではないか、という。
沼津市東熊堂の高尾山遺跡は、高尾山穂見神社と熊野神社が墳頂に鎮座していた。
現在は道路計画のための発掘調査により、東側に遷座している。
奥が穂高見、手前右側が熊野
穂高見と高尾山穂見。
何らかの関係があると考えるのが自然だろう。
池田さんによれば、穂高見命は山の神様ではなく、水の神様だという。
安曇野がすばらしいワサビの産地であり、清冽で豊かな水で知られることは言うまでもない。
httpscene803.blog.so-net.ne.jp2008-05-05-1
愛鷹山には桃沢の地名と桃沢神社が何カ所かある。
赤塚さんは、モモは百のことで、沢山を意味すると説明していた。
沢には水が湧く。
そう言えば、愛鷹山には水神社がある。
へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』の長泉町のサイトには以下のような説明が載っている。
守護龍神 愛鷹水神
長泉町を守護する龍の姿をした神で、その名の通り水の神である。本来は他の龍神とともに富士山の神を鎮めるために鎮座しているとされる。その荒ぶる姿は時に恐れられ、時に尊ばれる。長泉町民は畏敬の念をこめて愛鷹水神を「水神さん」と呼ぶ。町内は至るところに水神の霊力が走っているため、長泉町の水道料金は同規模の水道事業では日本一安い。
高尾山穂見神社は水とも関係するのだろう。
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