ホルムズ海峡機雷掃海に関する安倍虚言・続/日本の針路(230)
ここにきて安倍首相がまた前言を翻した。
二枚舌、三枚舌には驚かないつもりであったが、これはやはり驚きの発言と言うべきであろう。
安倍晋三首相は14日の参院平和安全法制特別委員会で、中東ホルムズ海峡での機雷掃海について「今現在の国際情勢に照らせば、現実の問題として発生することを具体的に想定しているものではない」と述べた。
一方で「日本の生命線である海上航路の安全確保は、日本のみならず国際社会全体の繁栄と発展に不可欠だ」として、安全保障法制で不測の事態に備える重要性を訴えた。
岸田文雄外相も「イランを含めた特定の国がホルムズ海峡に機雷を敷設するとは想定していない」としながらも、「ホルムズ海峡を擁する中東地域において安全保障環境はますます厳しさ、不透明性を増しており、あらゆる事態への万全の備えは重要だ」と指摘した。いずれも公明党の山口那津男代表への答弁。
ホルムズ掃海「想定せず」=海上安全確保は不可欠―安倍首相
いくら人間が忘れやすい動物といえども、安倍首相の海外での武力行使についての必要性に関する説明を忘れるほど忘れっぽくはない。
以下は官邸御用達の産経新聞である。
首相は憲法上認められる他国領域での武力行使について、中東・ホルムズ海峡での機雷掃海を挙げ「わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険(に該当する事態)だから現在、他の例というのは念頭にない」と指摘した。
外国領域での武力行使「ホルムズ海峡の機雷掃海以外現在、念頭にない」
つまり、安全保障環境の変化によって、海外でも自衛隊の武力行使ができなければ国民の安全を保てない。
集団的自衛権行使はそのためであり、ホルムズ海峡以外には念頭にないと言っていたのだ。
ホルムズ海峡が封鎖されると、石油やガスが途絶する。
それは存立危機事態だから、海上自衛隊を派遣して封鎖を解除する必要がある。
ホルムズ海峡以外に自衛隊を送るところはない。
http://union-milme.cocolog-nifty.com/blog/cat55043693/index.html
ホルムズ海峡機雷封鎖で原油輸入が途絶し、我が国の存立が根底から脅かされるということがそもそも安倍首相のデマゴギーだったのである。
⇒2015年6月 3日 (水):ホルムズ海峡機雷掃海に関する安倍虚言/日本の針路(171)
いま、ホルムズ海峡の機雷封鎖による原油輸入途絶という事態を想定しないというならばどのようなケースを想定するのであろうか?
やはりサイコパスとしか理解し得ないようだ。
⇒2015年6月 2日 (火):安倍晋三=サイコパス論/人間の理解(13)
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