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2015年8月 5日 (水)

武藤貴也議員のどうしようもないツイート/日本の針路(207)

自民党の武藤貴也衆院議員、がツイッターで、安全保障関連法案の反対運動をする学生団体「自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs=シールズ)」について「自分中心、極端な利己的な考え」などと非難した。
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唖然とするようなツイートである。
さすがに自民党内にも批判が出ているようだ。

 自民党の小此木八郎国対委員長代理は5日の記者会見で、同党の武藤貴也衆院議員が安全保障関連法案に反対する学生らのデモについて「『戦争に行きたくない』という極端な利己的考え」と自身のツイッターに投稿したことに関し、不適切との認識を示した。「いろいろな気持ちがあると思うが、表現について不完全、不適切という話が(党内で)出ている」と述べた。
武藤氏投稿、党内にも「不適切」 自民国対幹部

しかしどうしてこうなのか?
そもそも武藤貴也とはどういう人物か?
Wikipediaより、略歴を引用しよう。

北海道白糠郡音別町生まれ(現・釧路市。2005年10月に合併)。北海道釧路江南高等学校を卒業、東京外国語大学を卒業(国際法)、数年の社会人生活後社会人入試で京都大学公共政策教育部に入学、修了(公共政策)。2007年、大学院在学中に滋賀県議会の少数会派の政策スタッフになった。
2009年の第45回衆議院議員総選挙の滋賀4区では、岩永峯一の三男・岩永裕貴が当初自民党の公認を得ていたが、選挙前に父峯一が神慈秀明会から巨額の資金提供を受けていることが発覚。岩永は借りたと主張したが、各紙は「政治資金収支報告書の記載漏れ問題発覚」などと報じ、裕貴は結局立候補を取りやめた(裕貴は峯一の秘書を務めていた)。2011年、武藤は自民党が行った全国公募で選ばれ、自民党から出馬し、民主党の奥村展三に敗れた。
2012年の第46回衆議院議員総選挙に再び出馬し、日本維新の会から出馬した岩永裕貴と前回敗れた奥村を破り、初当選した。この選挙では元自民党衆議院議員の父を持つ岩永と郵政解散まで当時自民党所属衆議院議員の小西理も出馬していた。
2014年の第47回衆議院議員総選挙では、岩永を比例復活も許さずに破り、再選。自由民主党所属議員による「文化芸術懇話会」の結成に参画しており、2015年6月25日の会合にも出席していた。

またしても安倍チルドレンの1人と言えそうだ。
どうして首相の周辺にはこういう人物が寄ってくるのか?
それはまさに安倍首相の考えだから、としか説明できない。

 民主党の枝野幸男幹事長は3日、記者団に「自分が戦争に行きたくない、みたいなレベルでしか受け止めておらず、法案の問題や本質を理解していない。戦後の平和主義、民主主義が積み重ねられてきた歴史に、全く目が向いていない」と追及する考えを示した。維新の党の柿沢未途幹事長も「権力を持っている政党の所属議員として、もってのほかの発言だ」と批判した。
自民党:武藤貴也議員、安保反対学生をツイッターで非難

枝野氏の批判はもっともであるが、私は「自分が戦争に行きたくない」というレベルで十分だと思う。
“尾木ママ”こと教育評論家の尾木直樹氏が4日公式ブログで反論した。

尾木ママは「戦争に行くのは嫌だは当たり前!!」とした上で、それを批判する議員について、「戦前と間違えているのでしょうか!? 恥ずかしいー 議員もやめて欲しい」と書き込んだ。
尾木ママ「戦争に行くのは嫌だは当たり前。議員やめて」武藤貴也・衆院議員に反論

シールズの中心メンバーで明治学院大4年の林田光弘さんは「戦争に行きたくないというのは、若者だけでなく多くの人の共通の願い。それを利己的と批判するのはまさに戦前の国家主義そのものだ」と話している。
まったく困った人が国会議員になっている。
次の選挙では落選すると思うが、武藤氏を当選させた選挙区の有権者は反省すべきであろう。

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