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2015年8月12日 (水)

目的と目標/「同じ」と「違う」(87)

東芝の「不適切会計」(粉飾)の問題は、さまざまな角度から考えることができる。
その1つが「目的」と「目標」の取り違えでえはないか、ということである。

一般に目的と目標はどう違うと考えられているか?
「ザ・チェンジ」というサイトの『結果を出す為に知っておきたい・目的と目標の7つの違い』ページには次のように述べられている。

「目的」と「目標」は一見似ていますが、その意味するところはまったく違います。特に大きな結果を求める時には、その違いを明確に意識していないとなかなか自身が望む結果が得られません。
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目的と目標の違い1:目標は目的のためにある。
目的と目標の違い2:目標は具体的に、目的は抽象的に。
目的と目標の違い3:目標は見えるモノ、目的は見たいモノ。
目的と目標の違い4:目標は過程、目的は行き先。
目的と目標の違い5:目標は複数、目的はひとつ。
目的と目標の違い6:目標は諦めても目的は諦めない。
目的と目標の違い7:目的は目標の先にある。

経営コンサルタントの小宮一慶氏は、「ダイヤモンドオンライン」に、『東芝の問題は「目的」と「目標」を混同した経営ミス』という文章を載せている。

 会社の目的は、最終的に行きつくところや存在意義です。多くの会社がビジョンに掲げていることです。「お客さまの発展に寄与する」、「自社商品を通じて社会に貢献する」などを指します。もちろん、従業員に幸せになってもらうというのも立派な存在意義ですから目的です。
 一方、目標とは、その理念やビジョンに到達するための通過点です。
「○○億円の売上高」というのは、目標になります。利益も自社ビル建設も目標です。目的ではありません。働いている人がしんどくなったり、東芝のように不正まで行う会社は、多くの場合、本来目標であるべき「数字」が目的化しているのです。
 売上高は、「お客さまに喜ばれる商品やサービスを作る」、「働く人が十分に活かされている」など、会社のビジョン(目的)の到達度合いの評価に過ぎません。結果です。あくまでも、お客さまに喜んでいただくことや社会に貢献すること、働く人が働くことによって幸せであることが会社の「目的」です。
 なぜ、こんなことを言うかというと、普段は「お客さまのため」を目的にして仕事をしている会社も、しんどくなってくると、目的と目標がごちゃまぜになりやすいからです。
東芝の問題は「目的」と「目標」を混同した経営ミス

そして

しんどい時期こそ、立ち返るべきは理念やビジョン、すなわち「目的」の方です。考え方の原点です。

としているが、これはその通りであろう。
しかし、問題は東芝(ほどの会社)が、なぜそうなって行ったかということである。

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