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2015年8月19日 (水)

福島原発事故の予見可能性/原発事故の真相(134)

東日本大震災、とりわけ福島原発事故は、私たちが築いてきた文明のあり方、あるいは「成長の限界」というものを意識させるものであった。
⇒2011年3月22日 (火):津々浦々の復興に立ち向かう文明史的な構想力を
⇒2011年12月24日 (土):『成長の限界』とライフスタイル・モデル/花づな列島復興のためのメモ(15)
⇒2013年5月17日 (金):「成長の限界」はどのような形でやって来るか?/花づな列島復興のためのメモ(214)
⇒2014年1月29日 (水):「フェルミのパラドックス」と「成長の限界」/原発事故の真相(103)

にもかかわらず、大地の活性化が言われていることなどまったく意識しないかのように、川内原発は再稼働し、その他の休止中の原発も稼働の準備を急いでいる。
なぜなのか?
福島原発事故の教訓はどう考えられるのか?
事故の責任の所在は明確にされないでいいのか?

検察審査会により、東電の旧経営陣が強制起訴され、司法的な検討はさらに続けられることになった。
しかし、一企業の責任の問題だけではあるまい。
問われているのは、産業政策あるいはエネルギー政策ではないのか?

以下では、福島原発事故の予見可能性に絞って考えよう。
検察審査会は、福島第一原発事故は東京電力が津波対策を怠ったために起きた、という結論を出した。
津波だけが原因かどうかも分からないが、津波は予見されていたのか?
検察審査会は、政府の地震調査研究推進本部の長期評価に着目した。

2002年の段階で、マグニチュード(M)8.2クラスの津波地震が発生する可能性があると指摘されていた。
2008年の段階では、長期評価を用い、東電側で明治三陸地震をモデルに試算すると、15.7メートルの大津波が押し寄せる、という結果も出していた。
にもかかわらず、東電は土木学会に検討を委ね、対策を先送りしていた。

東電と国は、巨大地震や大津波は「想定外」と主張してきた。
国際原子力機関(IAEA)が作成した福島第一原発事故の最終報告書でも、「『日本の原発は安全』との思い込みにより、関係機関には、安全レベル(向上)に挑もうとしない傾向があった」と記されている。
要するに、「大津波は来ないだろう」という根拠のない楽観論である。

大東亜戦争でも、最後には神風が吹いて戦局は好転する、と真面目に、本気で考えられていたのだ。
海上保安庁は18日、東日本大震災からの4年間で、南海トラフ巨大地震の震源域として想定される海底では、プレートが年に最大6センチ移動していたことを明らかにした。

 フィリピン海プレートとユーラシアプレートが接触する南海トラフでは、海側のプレートが陸側のプレートに沈み込む地形をしている。海と陸のプレートの境界部分が強く固着していると、陸のプレートが引きずり込まれる際に、地震を起こすエネルギーを蓄積する。
 海保によると、この固着の強弱の分布は、震源域のプレートの動きを調べる地殻変動の観測を通じて推定できるが、年間数センチメートルというわずかな動きを海底でとらえることは技術的に難しく、4年間に蓄積されたデータの分析によって今回初めて検出につながったという。
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南海トラフ震源域 海底プレート年6センチ移動 海保

同じ過ちを繰り返してはならないだろう。

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