アイドルグループが歌う「諸悪の根源自民党」/日本の針路(192)
女性アイドルグループ「制服向上委員会」が神奈川県大和市で開かれた市民団体主催のイベントで、自民党を批判する歌詞を歌ったことから、市はイベントに対する「後援」の取り消しを決めた。
大和市が後援取り消しの判断に至った理由はなんだろうか。同市の国際・男女参画課によると、やまとの会からイベントの後援名義の申請があったのは、今年2月6日のことだ。市はそれを審査したうえで、3月13日に承認した。
6月13日のイベント当日は、元内閣官房副長官補で、安全保障政策の専門家である柳澤協二さんが講演した。そのあとに、憲法9条や脱原発など、社会的なテーマの曲を歌う制服向上委員会がステージに立った。その歌詞のなかに「自民党を倒しましょう」「諸悪の根源自民党」などのフレーズがあったという。
イベントに来ていた大和市の担当者が翌週、「歌詞やトークに、特定の政党を誹謗中傷する内容があった」と市に報告。大和市は「後援要項に違反している」として、事後的に後援を取り消す方針を決めて、25日に「やまとの会」に対して説明。「来週にも正式に文書で送付する」という。
「諸悪の根源自民党」制服向上委員会の歌で「後援取り消し」の市民団体が抗議表明
市の反応は、「特定の政党を誹謗中傷」に関し、過剰に神経質になっているのではないだろうか。
自民党が政権を担っているのだから、その政治に不満を持てば、「諸悪の根源自民党」というフレーズは自然である。
私も同感である。
イベントは「若者と国家-自分で考える集団的自衛権」と題するものであった。
私はアイドル事情に不案内であるが、「制服向上委員会」は次のように説明されている。
清く正しく美しく」をモットーに1992年(平4)9月に初期メンバー7人でグループ結成。現在のリーダー清水花梨は10代目。95年に独自のレコード会社を創設。97年「SKi基金」を設立。2011年に「ダッ!ダッ!脱・原発の歌」を発表。公式HPでも社会派アイドルとしての発信を宣言。
「諸悪の根源自民党」アイドルまで安倍政権に逆風?
「制服向上委員会」は、公式ツイッターで次のように反発している。
まあ、どちらの見解が妥当と考えるかは人によるだろう。
しかし、市民・国民の側の表現の自由は重要である。
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