東芝の不適切会計=粉飾決算の構図/日本の針路(196)
東芝の不適切な会計処理を巡る問題の様子が報道されている。
不適切と表現されているが、意図的なものであれば、当然粉飾と言うことになろう。
⇒2015年5月13日 (水):東芝に何が起きているのか?/ブランド・企業論(35)
田中久雄社長が社長就任前に担当していた部品などの調達部門が関与していたということである。
田中社長は業績を上げるよう圧力をかけるメールを幹部らに送っていたことも判明したという。
第三者委員会(委員長・上田広一元東京高検検事長)が田中氏の経営責任を追及する見通しだが、「東芝よ、お前もか!」という感じである。
どこまで真相が明らかにされるであろうか?
最大級の経済事件に発展する可能性もあろう。
日刊ゲンダイ7月14日
田中社長の関与について、次のように報じられている。
東芝の説明によると、テレビ事業では部品の仕入れコスト(原価)の一部を翌期に付け替え、利益を先取りしていた可能性があることが判明。また、東芝が一括して仕入れたパソコン部品を製造委託先に販売した際の利益計上を不適切に行っていた疑いが出ている。こうした部品取引は、最終的に担当役員である田中氏が統括しており、社長就任前の責任を問われそうだ。
田中氏は社長就任後、各事業を取り仕切る幹部などに対し、電話やメールで「何で予算を達成できないんだ」「利益をもう少し上げろ」などと迫り、業績向上を強く促していたことも判明している。
東芝:不適切会計 社長出身部門も関与 調達費を操作か
田中社長の引責辞任は当然だろうが、それだけで済むかどうか?
歴代トップが係わっていた構図は既視感があるが、グローバル市場主義の行き着く先を示しているような気がする。
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