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2015年7月 3日 (金)

大西英男という安倍チルドレンの「懲りなねえ奴」/人間の理解(15)

  • 安倍首相に近い議員の勉強会「文化芸術懇話会」で報道機関への圧力を求める発言をして厳重注意処分を受けた大西英男衆院議員が、自らの発言について「問題があったとは思わない」と反論している。
    つまり、自分は間違った行動をしていないという確信犯である。
  • 大西氏はどういう人物か?
    Wikipediaで略歴を追ってみよう。
  • •1946年(昭和21年)- 東京都江戸川区生まれ。
    •1970年(昭和45年)- 國學院大學法学部を卒業し、島村一郎(元自民党衆議院議員)公設秘書。
    •1975年(昭和50年)- 江戸川区議会議員初当選。
    •1993年(平成5年)- 東京都議会議員初当選。
    •2003年(平成15年)- 東京都議会自民党幹事長。
    •2012年(平成24年)- 第46回衆議院議員総選挙で東京16区に自民党から出馬し、初当選。
    •2014年(平成26年)- 第47回衆議院議員総選挙で東京16区に出馬し、再選。

  • 上記から分かることは、筋金入りの自民党員であって、自民党が政権に復帰する総選挙で国会議員になったということである。
    昨年の総選挙で再選されたわけだが、東京16区の有権者は、こういう人物を選んだことを自覚すべきであろう。
    もう70歳であるから、報道されているような「若手勉強会」ではない。
    しかし、安倍首相にきわめて近い存在であることは、略歴からも窺える。
    年上のチルドレンと言えようか。
  • なお、以下のような経緯にも注目したい。

    2014年4月の衆議院総務委員会において、上西小百合の質問中に「まず自分が子どもを産まないとダメだぞ」というヤジを上西に対して行った、と指摘された。当初、大西は朝日新聞や共同通信の取材に対して「記憶がない」と述べていたが、後に撤回してヤジを行ったことを認め、上西に謝罪を行った。なお、大西は都議会議員の頃から人間性を疑われるような汚いヤジを飛ばす「ヤジ将軍」として有名だった。
    Wikipedia

    根底にあるのは女性差別であって、これも安倍首相に通底する。
    ⇒2015年5月31日 (日):安倍首相の論理と倫理の欠陥/日本の針路(170)

    以前、M資金詐欺の問題に絡んで、清水一行『懲りねえ奴-小説M資金』徳間書店(1995年7月)を読んだことがある。
    ⇒2009年2月 2日 (月):小説M資金『懲りねえ奴』
    ⇒2009年2月 3日 (火):小説M資金『懲りねえ奴』②
    大西議員などは、まさに「懲りねえ奴」ではないだろうか。

    Photo 大西氏の発言に先立ち、自民党の谷垣禎一幹事長は30日昼にあった党代議士会で「仕事が前に進むようにするのが与党議員の使命だ。脇を締めて腰を落として頑張るつもりなので協力を心からお願いする」と呼び掛けたばかりだった。公明党の山口那津男代表も記者会見で「報道の自由は憲法で保障された基本的人権の中核で、それを損なうような発言は厳に慎むべきだ」などと苦言を呈していた。
     一方で、自民党内には若手議員を中心に、党執行部が懇話会代表の木原稔前青年局長を1年間の役職停止、大西氏ら不適切な発言をした3人を厳重注意とした処分に対して「厳しすぎる」という不満もくすぶっている。30日の自民党正副幹事長会議では、出席議員から「処分は過剰反応ではないかと地元で言われている」などと異論の声が上がった。
    報道圧力:大西議員「発言問題ない…マスコミを懲らしめ」

    安倍首相も党の処分に不満だと言うから、救いはない。
    今や自民党のガバナンスが崩壊しつつあるのではないだろうか。

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