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2015年6月 6日 (土)

明白な憲法違反を押し通す政権/日本の針路(173)

憲法審査会で3人の参考人が全員、安保法案が違憲であるという認識を示した。
⇒2015年6月 5日 (金):憲法学者が安保法案にレッドカード/日本の針路(172)
普通なら、政府・与党は真っ青になるところだろう。
援護射撃を期待していたところから、自分に向かって銃弾が飛んできたのである。
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東京新聞6月6日

しかるに政府・与党は専門家の批判にもまったく耳を貸そうというように見えない。
自民党の佐藤国会対策委員長は、人選ミスを攻めるという本末転倒ぶりだ。

衆議院の特別委員会では、民主党の辻元清美議員が、安全保障関連法案の撤回を求めるなど、野党は批判を強めている。
憲法審査会で、自民党などが推薦した参考人が憲法違反としたことに、与党内から、「なんであんな人を選んだんだ。人選ミスだ」との声が出ている。
自民党の佐藤国対委員長は「同じ意志を持った参考人を選ぶことが基本。猛省を促させていただいた」と述べた。
自民党の佐藤国対委員長は、人選にあたった船田憲法改正推進本部長に厳重注意したことを明らかにした。
自民・佐藤国対委員長、船田憲法改正推進本部長に厳重注意

おいおい、厳重注意の対象が違うのではないかい。
また、稲田朋美・自民党政調会長は、憲法解釈は最高裁の専決事項だとして、憲法学者の意見は無視する態度である。

 集団的自衛権の一部の行使を認めるのは、憲法違反という憲法学者の意見が出たが、憲法違反ではない。憲法9条のもとで、できるだけのことをやったのが平和安全法制。9条の解釈のもとで国民の命と平和を守るためにできるだけのことをやる。これは政治家として当然の責務だ。憲法解釈の最高権威は最高裁。憲法学者でも内閣法制局でもない。最高裁のみが憲法解釈の最終的な判断ができると憲法に書いている。
「憲法解釈の最高権威は最高裁」 自民・稲田氏

違憲か合憲か意見が割れて収拾がつかない場合に最高裁が判断するのであって、安保法制は常識人が見れば明らかに憲法に抵触している。
菅官房長官も谷垣自民党幹事長も、強引に押し通せば何とかなるという態度がミエミエだ。
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東京新聞6月6日

政府の裁量で自由気ままに憲法解釈を変えられるとする感覚が異常ではないか?
中谷防衛大臣は、次のように答弁した。

民主党・辻元清美衆院議員:「(憲法学者)3名が違憲と言ったことを受けて、法案は政府は撤回した方がいい」
中谷防衛大臣:「現在の憲法をいかにこの(安保)法案に適応させていけばいいのかという議論を踏まえて閣議決定を行った」
参考人揃って「憲法違反」 身内“墓穴”に野党攻勢

憲法を法案に合わせる?
何なんだろう、この人は。
当然、法案を憲法に合わせるべきだろうが、政権の憲法認識が表れたとみるべきだろう。
馬脚というか墓穴というか。

憲法審査会で、安全保障関連法案について「憲法違反」との見解を示した小林節・慶大名誉教授は、学生らが主催する国会前の抗議集会に参加した。

 集会には、学生ら数百人が参加。小林さんは雨の中、学生らに向かい、「憲法を無視する習慣がついてしまうと、民主国家ではなくて、独裁国家になってしまう。次の世代のために戦ってほしい」と訴えた
憲法審査会で安保法案「違憲」の小林氏、抗議集会に参加

徐々に反対の機運が醸成されつつある。
60年安保のような盛り上がりを見せれば、安倍退陣ということになる。
時間との勝負だろうか。

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