川内原発再稼働に関する鹿児島地裁判断批判/日本の針路(146)
日本列島がこれほど不穏な動きを見せているのは記憶にない。
東日本大震災は別としても、御嶽山噴火や、桜島、阿蘇山も活性化している。
先日は知床半島で海底が隆起したが、箱根山も活発な動きを示している。
気象庁が5月3日、箱根山の大涌谷(おおわくだに)付近で地震が増えていると発表した。規模の小さな水蒸気が突発的に噴き出す危険性があるため、箱根町は4日から大涌谷周辺の遊歩道「大涌谷自然研究路」を大涌谷の直径約300メートルの範囲で、周辺のハイキングコースも半径3キロの範囲で、それぞれ閉鎖した。
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大涌谷を見渡せる観光施設には4日も大勢の観光客が訪れているが、周辺の半径およそ3キロの範囲にある登山道やハイキングコースを閉鎖。一方で、それ以外の箱根の観光施設や温泉などは、規制の範囲に含まれていないため、ロープウェイや自動車道への影響はない。
大涌谷付近で火山性地震が多発 気象庁は原因を何と説明した?
GWだけど、箱根には近寄らない方が安全だろう。
観光関連の仕事をしている人には申し訳ないが、減災というのは先ず個人がそういう気持ちになることが重要だろう。
この点、地震や火山噴火などは実験不能というハンディキャップを負っている。
つまり理論の多くが有力な仮説に留まっていると見なされる。
プレートテクトニクスでさえそうである。
予測が可能になった時点で初めて物理や化学と同じ土俵に立つといえるが、ほとんど不可能であろう。
ピエール=シモン・ラプラス(Pierre-Simon Laplace, 1749年3月23日 - 1827年3月5日)は、これから起きるすべての現象は、これまでに起きたことに起因すると考えた。
ある特定の時間の宇宙のすべての粒子(原子のこと)の運動状態が分かれば、これから起きるすべての現象はあらかじめ計算できるという究極の決定論である。
このように未来を見通すことができる存在を、「ラプラスの悪魔」という。
しかし、ラプラスの死後登場し、現代科学の基礎となっている量子論は、ラプラスの考え方を否定するものであろう。
裁判員制度は、司法判断に市民感覚を導入することが目的だった。
原発再稼働の問題は、科学的知見は参照するが、判断は全く別問題である。
こういう場合にも市民感覚が重要であると思う。
市民感覚とは、いわゆるリベラルアーツを備えた判断である。
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