箱根の変異を他山の石とせよ/日本の針路(148)
箱根山の火山活動が活発化している。
とうとう具体的な地形の変化が観測された。
国土地理院は8日、火山活動が活発化している箱根山(神奈川県)の大涌谷(おおわくだに)で、直径200メートルの範囲が最大6センチ程度隆起したとする解析結果を公表した。これまで箱根山の膨張を示すデータは得られていたが、地球観測衛星「だいち2号」による観測データにより隆起の範囲と程度が具体的にわかった。
国土地理院宇宙測地課の和田弘人(こうじん)課長は「隆起の範囲が狭いことから、地下の浅いところで地殻変動が起きている可能性がある」と話す。箱根山の火山活動を観測している神奈川県温泉地学研究所の竹中潤研究課長は「隆起している範囲は強い噴気が出ているところなので、地下の圧力が高まった結果ではないか」と指摘する。
箱根山の大涌谷、最大6センチ隆起 「だいち2号」観測
昨年9月の長野・岐阜県の御嶽山噴火以後、全国から火山活動活発化のニュースが相次いでいる。
熊本県の阿蘇山や山形・福島県の吾妻山、山形・宮城県の蔵王山、鹿児島県の桜島などである。
東日本大震以後、地殻変動は北海道が西へ、関東から四国の太平洋側が北西へ移動する一方、東北地方は東へ移動する形で続いている。という。
火山についても分かっていないことが多く、予知は不可能である。
箱根山は約40万年前に火山活動を始めたと考えられている。
約3千年前には火砕流の発生や溶岩ドームができる大噴火があり、芦ノ湖や大涌谷ができた。
12~13世紀には大涌谷で水蒸気爆発がおき、火山ガスなど熱風が吹き付ける火砕サージが発生した。
今回の群発地震は、大涌谷から噴出する水蒸気の勢いが増しているのが特徴だ。箱根山の観測をする神奈川県温泉地学研究所は、地下10キロ付近にたまっているマグマが熱水を地表に向かって押し上げているとみている。熱水を押し上げる圧力で地表に近い岩盤が割れて地震が起きた。山の傾きを測る傾斜計も山が膨張する方向に変化している。
気象庁は5日夜の地震が深さ5キロと通常より深い場所で起きたことで、これまでとは違う活動が起きている可能性があるとして警戒レベルを2に上げた。
箱根山、地下で何が 勢い増す噴気
私たちは、地球について知らないことが余りにも多いのだ。
そんな中で川内原発を再稼働させようという政府・電力会社の思考を疑う。
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