韮山反射炉と保存活動/技術論と文明論(25)
嘉永6(1853)年のペリー来航により、長らく鎖国を続けてきた日本は外国の脅威にさらされることになった。
江戸湾海防の実務責任者となった江川英龍(坦庵)に対して、幕府は江戸内湾への台場築造と平行して、反射炉の建造を許可した。
英龍は反射炉の築造に取り組んだが、竣工を見ることなく病死し、後を継いだ英敏は、佐賀藩に応援を求め、技師の派遣等を得て安政4年(1857)11月に完成させた。
⇒2011年2月19日 (土):大仁神社と大仁梅林
それから150年以上を閲するが、「明治日本の産業革命遺産」の構成施設の1つとして、世界遺産への登録が勧告された。
東京新聞5月6日
私は小中学校時代の社会科見学等から始まって何回となく訪れている。
しかし長らくその歴史的価値を知らないできた。
150年余の間には崩壊の危機もあった。
1930(昭和5)年の北伊豆地震では煙突の崩壊があった。
地震を起こした丹那断層は、国指定の天然記念物になっており、断層のずれが明瞭に現れた箇所は断層公園として保存されている。
産業遺産というのは役割が終えれば取り壊されるのが普通であるが、韮山反射炉は地元の保存活動によって、現在もその姿を保っている。
世界遺産に登録されればより厳しい保全が要求されるだろうが、先ずはお祝いをしたい。
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