西村康稔副大臣の発言撤回のお粗末/日本の針路(149)
このところ自民党の中堅どころのお粗末さが目立つ。
山本一太氏の首相ツイッター成りすまし騒ぎがあったばかりである。
⇒2015年5月 4日 (月):安倍首相のツイッター成りすましの喜劇/日本の針路(145)
今度は西村康稔内閣府副大臣が、TPP条文案を公開する方針という発言を舌の根が乾かないうちに撤回した。
テレビ朝日系(ANN) 5月5日(火)11時54分配信
ワシントンを訪問している西村康稔内閣府副大臣は、大詰めを迎えているTPP(環太平洋経済連携協定)の交渉内容を示す条文案を国会議員が来週にも閲覧できるようにすると明らかにしました。
内閣府・西村康稔副大臣:「交渉が最終段階にきているのが一つと、USTR(米通商代表部)もそういう運用(閲覧)をしているということもあり、我々も国会で相当、いろんな形で求められてきてますので」
西村副大臣は、閲覧した国会議員への守秘義務などのルールを定めたうえで、来週にも閲覧を認める考えを示しました。
TPP交渉の秘密条文案、来週にも国会議員に開示へ!守秘義務などのルールを定めたうえで閲覧許可!
私はTPPが秘密裏に交渉が進められていることに不審感を抱いている。
中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバーへの参加問題については、情報開示が不十分などの理由で見送ったのに比し、ダブルスタンダードではないのか?
結局、対米従属政権ということではないのか?
だから、西村副大臣の方針を、「オヤッ」と思って聞いたのだが、7日に発言を撤回した。
議員の閲覧を認めている米国とは制度が違うことが理由だという。
日米の制度上の違いなど最初から分かっていたはずである。
4日の発言については「真意が伝わっていなかった」と釈明したが、真意が伝わらないも何も誤解のしようの無い内容である。
TPP交渉参加国は「交渉に横やりが入るのを防ぐ」(関係者)ため、守秘義務契約を結んでいるが、交渉が最終局面に差しかかる中、情報開示を求める声は強い。
民主、維新両党は今国会でTPPなどの情報公開法案を共同提出している。
甘利明TPP担当相は8日の会見で「各国の状況も精査しながら頭の体操をしたい」と述べた。
甘利大臣は情報開示に消極的だが、この「頭の体操」という言い方も、「粛々と」と同じように余り感じのいい言葉ではない。
単にシミュレーションしてみるということだろうが、「体操などしている場合か!」と言いたくなる。
それにしても敵失が続くというのに、野党は迫力がない。
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