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2015年4月19日 (日)

圧力、イジメ、ハラスメント/日本の針路(139)

自民党が、17日の党情報通信戦略調査会にテレビ朝日とNHKの幹部を呼び、報道番組の内容について事情を聴取した。
⇒2015年4月16日 (木):タガが外れた自民党の言論抑圧/日本の針路(138)
第二次安倍政権以降のメディアへの介入は、余りにも露骨だ。

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 「(番組で)名前が出た人に、おわびはしたのか」。調査会会長の川崎二郎元厚生労働相は17日の会合で、テレビ朝日の福田俊男専務にこう質問した。
 自民党が問題視するテレビ朝日の番組「報道ステーション」は3月27日の放送で、コメンテーターが自身の番組降板に関して菅義偉官房長官らから「バッシングを受けてきた」と発言。質問は菅氏への謝罪要求にも取れるが、川崎氏は会合後の記者会見で「事実関係を聞いただけ」と否定した。
強まる「政治圧力」 自民、テレ朝とNHK聴取 報道萎縮の懸念

さすがに与党からも、「介入と受け止められないよう、慎重な対応が必要だ」(公明党の井上義久幹事長)との声が出ているが、このようなやり方が国民から支持されると思っているのだろうか。
自民党のイメージダウンを招くだけではないのかと思う。

例によって、菅官房長官は、「圧力をかけた事実は全くない」と言っている。
圧力をかけている人間が「はい、かけました」というはずもないが、圧力をかけている意識がないのかも知れない。

これは、イジメやハラスメントの問題と共通点がある。
いじめている側、ハラスメントをしている側は、多くの場合、その意識がない。
強者と弱者の意識のギャップである。

基地負担の問題、原発の立地問題なども同様である。
強者は、「イヤなら代替案を出せ」と言い、代替案がないままの反対は無責任だという。
弱者は、生活のために、不本意ながら強者の言うなりになるしかない場合もある。
かくして格差は拡大して行くのだ。
しかし、それは強者が強者である基盤をも蝕んでいくのだ。

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