タガが外れた自民党の言論抑圧/日本の針路(138)
自民党の情報通信戦略調査会(会長・川崎二郎元厚生労働相)はNHKとテレビ朝日の報道番組に関し、17日に両社の幹部を呼び、問題となっている番組内容について意見を聴取する方針を固めた。
東京新聞4月16日
問題となっているのは、NHKが昨年5月の「クローズアップ現代」でやらせがあったとされる件と、テレビ朝日が3月27日の「報道ステーション」でコメンテーターだった元経済産業官僚の古賀茂明氏が生放送中、自身の降板をめぐり首相官邸から圧力があったと発言した件である。
古賀氏の発言に対して、菅義偉官房長官は「全くの事実無根だ」などと疑惑を全面否定している。
圧力を加えている人間が、圧力を加えたなどというはずがない。
⇒2015年4月12日 (日):放送法をちらつかせて脅しをかける政府・自民党/日本の針路(135)
自民党は、「圧力をかけるつもりはない」と説明しているが、菅官房長官が「放送法という法律がある。どのような対応をするか、見守る」といえば、どういうことか、素人でも分かる。
⇒2015年4月 1日 (水):かくして批判的言説は封殺されていく/日本の針路(130)
自民党は、昨年の衆院選前にも圧力的な文書を出している。
⇒2014年11月30日 (日):安倍自民党がテレビ局に“圧力文書” /日本の針路(77)
第二次安倍政権以降、自民党は良識のタガが外れてしまったらしい。
許認可事業の権限を握っている政府・与党がその権限をちらつかせながら言うのである。
究極のパワー・ハラスメントというべきであろう。
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