介護離職のリスクマネジメント/ケアの諸問題(24)
2025年には総介護社会がやってくると予測されている。
総介護社会とは、被介護者か介護者かは別として、介護に無関係な人は、ほとんどいなくなるという社会である。
⇒2014年5月19日 (月):総介護社会への準備を急げ/ケアの諸問題(11)
⇒2014年10月13日 (月):超高齢社会をどう生きるか?/ケアの諸問題(15)
総介護社会では、確実に介護者不足になると思われる。
しかし、介護者育成にはさまざまな課題がある。
⇒2014年2月 6日 (木):揺れる介護福祉士養成制度/花づな列島復興のためのメモ(304)
⇒2014年2月17日 (月):「徴介護制」はあり得るか?/花づな列島復興のためのメモ(308)
介護の問題は避けて通れないにもかかわらず、直面するまではなかなか我が事として考えにくい。
ある意味で、防災と似ているのではないか。
介護が必要になった原因は下図のようである。
東京新聞2014年9月15日
やはりトップは脳血管障害である。
私が脳梗塞を発症したのは2009年12月であったが、予兆を意識したことはなかった。
回復期の病院で、「脳卒中は地震に似ていると思います。突発的で、後遺症が大変」などと主治医と話していた。
⇒2010年3月22日 (月):闘病記・中間報告(2)予知の可能性
⇒2010年4月11日 (日):闘病記・中間報告(3)初期微動を捉えられるか
⇒2010年4月18日 (日):闘病記・中間報告(4)初動対応と救急車の是非
「介護は初動が大事」と言われているのも、防災と同じことだろう。
介護と離職について、次の2つの問題が指摘されている。
1.介護のために今まで携わっていた仕事を離職せざるを得なくなる
2.介護の仕事に従事していた人が労働条件等を理由に離職
2については、介護職の労働条件の改善を図る以外に本質的な解決策はないと思われる。
1につて、厚労省は2013年にに、「仕事と介護の両立モデル」と「介護離職を予防するための職場環境モデル」を発表し、すでに検証実験も行われている。
しかし企業の多くは従業員の介護リスクを把握していない。
⇒2015年1月13日 (火):介護休業は浸透するか?/ケアの諸問題(20)
リスクマネジメントの観点からも、企業は介護の問題に正面から取り組むべきであろう。
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