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2015年4月11日 (土)

フジサンケイ・グループの育鵬社教科書のオカルティズム/知的生産の方法(117)

フジサンケイ・グループという企業集団がある。
フジテレビ、産経新聞、日本放送など、メディアを中心としたグループである。
同グループのサイトによれば、「87社、4法人、3美術館、13,000名強の従業員からなる日本最大のメディア・コングロマリット」である。

産経新聞は、日本には珍しいオピニオンの明確な新聞である。
同紙の社説は、「主張」と称している。
かつて、その是非はともかくとして、オピニオンを明示する姿勢に興味を持ち、購読していた時期があった。
しかし余りに偏った「主張」のように思って止めた。

グループの中の出版社に扶桑社がある。
その扶桑社の100%子会社に育鵬社という教科書出版会社がある。
中学校の歴史や公民の教科書を出版している。
しかし、その内容にいろいろ問題を含んでいる。

歴史的な根拠がないといわれている「江戸しぐさ」を教科書に取り上げているのだ。
⇒2015年4月 7日 (火):「江戸しぐさ」とアカデミズムの怠慢/知的生産の方法(116)
Photo
https://twitter.com/temmusu_n/status/461492670737547265/photo/1

もっとびっくりしたのは、サムシング・グレートの記述を大真面目に扱っていることである。
Photo_3
https://twitter.com/temmusu_n/status/461499586620567553/photo/1

同じような内容が、産経新聞の「日本人の座標軸」という欄に載っている。

 ヒトのDNAの化学構造は、はしごをねじったようなラセン構造をしていて、はしご段にあたるところはたった4種の塩基で構成された28億対の塩基からなり、このラセンの直径は2ナノメートル、長さは1・8メートルもある。情報量にすると百科事典で千冊分に相当するという。
 もう何年も前から、ヒトのDNAの塩基配列の解読が進められているが、仮に1日千個解読したとしても、八千年を要するというアポロ計画に匹敵する大変な作業であるという。1965年以降のノーベル賞受賞者の約半数はDNAに関する研究であったそうだ。
【日本人の座標軸(25)】ヒトのDNA情報量は百科事典千冊分…「有り難い」の本当の意味を忘れるな

ヒトのゲノムの全塩基配列を解析するプロジェクトである「ヒトゲノム計画は、2003年に完了している。
1953年のDNAの二重らせん構造の発見から50周年であった。

このプロジェクトは1990年に米国のエネルギー省と厚生省によって30億ドルの予算が組まれて発足し、15年間での完了が計画されていた。発足後、プロジェクトは国際的協力の拡大と、ゲノム科学の進歩(特に配列解析技術)、及びコンピュータ関連技術の大幅な進歩により、ゲノムの下書き版(ドラフトとも呼ばれる)を2000年に完成した。このアナウンスは2000年6月26日、ビル・クリントン米国大統領とトニー・ブレア英国首相によってなされた。これは予定より2年早い完成であった。完全・高品質なゲノムの完成に向けて作業が継続されて、2003年4月14日には完成版が公開された。そこにはヒトの全遺伝子の99%の配列が99.99%の正確さで含まれるとされている。
Wikipedia-ヒトゲノム計画

サムシング・グレートは進化論を否定する創造論の立場からなされている。
すなわち、人知を超えた創造主=神の存在である。
宗教が悪いとは言わないが、サムシング・グレートを持ち出すとオカルトである。

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