福島原発事故で放出されたセシウムの現状/原発事故の真相(127)
福島原発事故による放射能汚染はどこまで広がっているのか?
東京新聞が水域について調査しており、隅田川等の現況については当ブログでも触れたことがある。
⇒2014年12月20日 (土):隅田川に蓄積されているセシウム/原発事故の真相(123)
霞ヶ浦等の水郷地帯の結果が報道されている。
東京新聞2月20日
湖沼は水が入れ替わりにくいので汚染物質が蓄積されやすいことは理解できよう。
私はリサーチャーとして水問題を担当していたことがあり、吉村信吉『湖沼学』の復刻版を持っている。
⇒2012年11月30日 (金):『湖沼学』と母なる琵琶湖/花づな列島復興のためのメモ(165)
湖沼は疑似的に完結したミクロコスモスである。
湖沼を研究対象とする学問。湖沼は大昔から漁業、交通、水利などを通して、人々と深いかかわり合いをもってきたが、それが科学研究の対象となったのは19世紀末からである。湖沼学は、湖沼に関する地学、物理学、化学、生物学などの諸分野を総合した科学である。これらの諸分野のうち、比較的早く研究が開始されたのは、淡水生物学であった。その後、アメリカのバージE. A. Birge、フォーブスS. A. Forbesらは、淡水生物の研究に物理・化学環境の調査、分析を加え、それぞれの湖に特有な環境と生態系が発達することを示唆した。フォーブスは、外界から独立した湖沼は、それぞれが微小宇宙であるという考えを示した。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説・湖沼学(limnology)
調査は1月26、27日の両日、環境省の調査でも高濃度汚染が確認されている手賀沼(千葉県)をはじめ、印旛沼(同)、茨城県内の霞ケ浦や牛久沼で行われた。
手賀沼に流れ込む複数の川の周辺土も調べたが、七一七~四七〇一ベクレルと高かった。指定廃棄物として特別の処理が求められる基準(八〇〇〇ベクレル超)より低いが、雨などで川に流れ込み、沼に運ばれてたまり続けていく懸念もある。
・・・・・・
本紙の測定結果について独協医科大の木村真三准教授(放射線衛生学)は「ただちに騒ぐレベルではないが淡水魚は海水魚に比べ(セシウムを含む)塩類を排出する機能が弱く、セシウムを濃縮しやすい。長期的な観測が必要だ」と指摘した。
現実に、水郷で捕れた淡水魚では、いまだに食品基準(一キログラム当たり一〇〇ベクレル)を超えるセシウムの検出が相次いでいる。このため手賀沼ではギンブナやコイ、ウナギ、モツゴの出荷制限や自粛が続く。霞ケ浦でもギンブナやアメリカナマズの出荷が制限されており、水郷への放射能の悪影響は収まっていない。
福島事故放出セシウム 手賀沼など底土高濃度
汚染の実態を確認することが、再稼働の是非を考える前提だと考える。
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