下村博文文科相の道徳観を問う/日本の針路(112)
それにしてもお粗末な内閣である。
西川農水相が、疑惑隠しのようなスピードで辞任したのに続き、下村文科相にも資金疑惑が報じられ、26日の衆院予算委員会で指摘された。
「週刊文春」3月5日号は、『“お友達”下村文科大臣 塾業界から「違法献金」』と銘打っている。
政治資金規正法は、特定の政治家を推薦したり、支持したりすることを目的とする団体は政治団体となり、届け出をした上で、毎年、収入や支出などを記載した政治資金収支報告書を提出することを義務付けている。
柚木氏は地方の博友会について「規約に(下村氏の政治)活動を支援するとあり、政治団体として届けられるべきではないか」とただした。
これに対し、下村氏は任意団体だと重ねて強調。それぞれの団体が開く会合に関して「政治目的はなく、政治資金を集めることもない」と指摘。「私も事務所も財政面を含め、具体的運営にタッチしていない」と述べた。
「政治とカネ」国会で追及 下村文科相が疑惑否定
これは通用しないだろう。
公表されている「中四国博友会」の規約(抜粋)を読むと、〈第2条 (目的)本会は、下村博文氏の政治活動を支援することを目的とする〉とあり、問い合わせ先として、広島市の教育関連の企業名と電話番号のほか、下村大臣の衆院事務所の電話番号が載っている。どう見ても、政治団体である。
今度は下村文科相に違法献金疑惑…安倍内閣「辞任ドミノ」も
どう弁明してみても「特定の政治家を推薦したり、支持したりすることを目的とする団体」である。
下村大臣が代表を務める「自民党東京都第11選挙区支部」の13年分の収支報告書には「株式会社教育企画」(名古屋市)から4万8000円の寄付があったと記載されている。代表者名は「豊川正弘」だ。豊川氏は、04~05年、指定暴力団山口組弘道会の資金源とされる風俗業者らに6億円を融資していたことを報じられた“いわく付き”の人物である。
「国務大臣の要職にある政治家が反社会勢力とつながりのある人物や関係団体から寄付を受けているなんて論外ですよ」(政治評論家の山口朝雄氏)
今度は下村文科相に違法献金疑惑…安倍内閣「辞任ドミノ」も
文科省は2018年度から、道徳を教科に格上げする方針だという。
⇒2015年2月 5日 (木):道徳の教科化に関する疑問/日本の針路(103)
黒い大臣がどのような道徳を教えようとするのか。
道徳教育では愛国心を前倒しするというが、愛国心の涵養には建国のルーツを知ることが必須である。
本気で「撃ちてし止まむ」という事情を教育するのだろうか?
⇒2015年2月11日 (水):「建国記念の日」と建国の事情/やまとの謎(99)
倒閣に値する材料続出である。
野党も気合いを入れて追及していただきたい。
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