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2015年2月20日 (金)

低レベルで意図不明な安倍首相のヤジ/日本の針路(108)

こんな程度の人が一国の代表者なのだろうか?
2月19日の衆議院予算委員会で、安倍首相が他の議員の答弁中にヤジを飛ばしていた。
西川農水相の献金問題を民主党の玉木議員が追及している時に飛び出た物で、議長も安倍首相に注意を呼び掛けるような事態になった。

 安倍首相のヤジがあったのは、19日午後にあった民主党の玉木雄一郎衆院議員の質問中。砂糖の業界団体の関連企業から、西川公也農林水産相の政党支部に献金があった問題を巡り、西川農水相が答弁していました。
 すると、開始20分過ぎごろ、座って聞いていた安倍首相がいきなり「日教組!」と口にします。そこから玉木議員、自民党の大島理森委員長らとヤジを巡って応酬があり、30秒ほど質疑が中断しました。
 以下、安倍首相ら3人の発言内容です。質問に立つ玉木雄一郎衆院議員=19日
質問に立つ玉木雄一郎衆院議員=19日
出典:衆議院インターネット審議中継
安倍首相「日教組!」
玉木議員「総理、ヤジを飛ばさないでください」
玉木議員「いま私、話してますから総理」
玉木議員「ヤジを飛ばさないで下さい、総理」
玉木議員「これマジメな話ですよ。政治に対する信頼をどう確保するかの話をしてるんですよ」
安倍首相「日教組どうすんだ!日教組!」
大島委員長「いやいや、総理、総理……ちょっと静かに」
安倍首相「日教組どうすんだ!」
大島委員長「いや、総理、ちょ…」
玉木議員「日教組のことなんか私話してないじゃないですか!?」
大島委員長「あのー野次同士のやり取りしないで。総理もちょっと…」
玉木議員「いやとにかく私が、申し上げたいのは…」
玉木議員「もう総理、興奮しないでください」
「日教組!」安倍首相が突然ヤジ 衆院予算委、自民委員長も困惑

「唖然」というのはこういう場合に使うのではなかろうか。
玉木議員の質問は、きわめて良識的なものであって、疑惑が報道されている西川農水相とのやりとりを見ても、明らかに「愛国心」があるのが玉木氏の方で、私利私欲に傾いているのが西川氏である。
安倍首相が『美しい国へ』文春新書(2006年7月)などと言っても、化けの皮に過ぎないことが分かる。

玉木氏が西川農水相の献金問題を質問したときのパネルの1枚を示す。
Ws000000
衆議院予算委員会 玉木雄一郎議員パネルデータ

西川農水相は、「精糖工業会」と「精糖工業会館」は別組織というが、形式論としても危うい。
昔のことを穿り返したくはないが、西川氏は栃木県職員だった若いときに収賄容疑で逮捕された経歴がある。

 西川氏が逮捕されたのは1971年9月。当時、捜査二課が捜査していた千振ダム汚職事件で、上司や贈賄側の建設業者と共に逮捕された。逮捕容疑は、県から工期の遅れを指摘された建設業者から、コンクリート打ちが不備だったのを見逃してもらった謝礼として、現金2万円を受け取ったとするもの。上司と業者は起訴され、執行猶予付きの有罪判決を受けたが、西川氏はまだ若く、金額も高額ではないとして、起訴猶予処分となった。
西川公也農水相が収賄罪で逮捕されていた!

何年経っても精神は変わらないようだ。
私は政権交代したときに民主党への期待が大きかったが、鳩山・菅・野田の3代で愛想を尽かした。
しかし、玉木のような若手がいることを知って、少し期待感が甦った想いがする。
と言っても、玉木氏の主張や掲げる政策を全面的に賛同わけではない。

ちなみに玉木氏の略歴は以下のようである。

香川県大川郡寒川町神前(現さぬき市寒川町神前)生まれ。
香川県立高松高等学校、東京大学法学部卒業。1993年、大蔵省に入省した。1997年、アメリカ合衆国のハーバード大学ケネディスクールに留学。外務省への出向(中近東第一課)を経て、2001年より大阪国税局総務課長。2002年より内閣府へ出向。第1次小泉内閣で内閣府特命担当大臣(規制改革)を務めていた石原伸晃の下で内閣府特命担当大臣秘書専門官を務める。2005年、財務省主計局主査を最後に財務省を退官。
同年、第44回衆議院議員総選挙に民主党公認で香川2区から出馬したが、自由民主党前職の木村義雄に敗れ、落選した。
2009年、第45回衆議院議員総選挙に民主党公認で再び香川2区から出馬。前回敗れた木村を下し、初当選した。2010年、民主党香川県連代表に就任。同年10月、民主党政策調査会長に就任した前原誠司の下で政調会長補佐に起用される。
2012年の第46回衆議院議員総選挙では、民主党に猛烈な逆風が吹き荒れる中、香川2区で自民党新人の瀬戸隆一を僅差で破り、再選(瀬戸も比例復活)。なおこの総選挙において、中国、四国、九州地方で民主党が選挙区の議席を獲得したのは香川2区のみである。選挙後、民主党副幹事長及び政策調査会副会長に就任。あわせて、党香川県連代表に就任した。
2014年の第47回衆議院議員総選挙では、香川2区で再び瀬戸を下し、3選(瀬戸も比例復活)。
玉木雄一郎-Wikipedia

絵に描いたようなエリートコースであるが、民主党もこういう若手が前面に出てくれば国民の目も変わってこよう。
岡田代表は老害排除に英断を振るうべきだ。
それにしても、安倍首相の「日教組!日教組!」というヤジは、玉木氏の質問内容と無関係であり、意味不明であるが、こんな首相を誕生させてしまった総選挙の結果が今さらながら残念である。

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コメント

安倍首相がデマを流したということが判明しましたね。

日教組は補助金を受けていないですし、教育会館も献金をしていないということですからね。

西川農相とはまるで違います。

まさに「明確なるデマ」ですね。

投稿: | 2015年2月21日 (土) 12時14分

百歩譲っても、西川氏の行為は、法の網の目を潜り抜けた「脱法行為」だと思います。本当にひどい内閣ですね。

投稿: 夢幻亭 | 2015年2月22日 (日) 09時32分

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