総選挙の争点を決めるのは誰か/日本の針路(79)
総選挙が始まった。
というよりもはや終盤戦と言うべきかも知れない。
争点は何か?
もちろんアベノミクスの是非も含め、安倍政権の評価と今後の日本の方向性である。
報道の仕方については、なりふり構わぬような自民党圧力もあって、報道の委縮が言われている。
⇒2014年11月30日 (日):安倍自民党がテレビ局に“圧力文書” /日本の針路(77)
安倍首相は当初、来年10月に予定される消費税率10%への引き上げを2017年4月に先送りする方針を発表し、この判断を、「国民生活に大きな影響を与える税制で重大な決断をした以上、国民の声を聞かねばならない」と説明した。
⇒2014年11月20日 (木):総選挙の争点を増税延期と言う「まやかし」/日本の針路(72)
しかし、さすがに増税延期の判断では争点にならないことを悟ったのであろう。
今度は、「アベノミクスを前進させるのか後退させるのか」と舵を切り替えた。
今のところ、野党もメディアもこぞって「アベノミクスの是非」を争点に据えているような感じである。
巧妙な安倍政権の広報戦略というべきであろう。
しかし、政権選択という言葉とアベノミクスでは釣り合いが取れないことをメディアでも気づいているのであろう。
今朝の日本経済新聞は、「安倍政権2年の審判」とした。
内閣のスポークスマンである菅官房長官は、露骨に争点を決めつけている。
菅義偉官房長官は19日の記者会見で、集団的自衛権の行使容認に踏み切った7月の閣議決定や、12月10日に施行される特定秘密保護法の是非は次期衆院選の争点にはならないとの認識を示した。
集団的自権行使に関し「自民党は既に憲法改正を国政選挙の公約にしており(信を問う)必要はない。限定容認は現行憲法の解釈の範囲だ」と強調した。秘密保護法についても「いちいち信を問うべきではない」と指摘した。
同時に「何で信を問うのかは政権が決める。安倍晋三首相はアベノミクスが国民にとって最も大事な問題だと判断した」と述べた。
集団的自衛権争点でない 菅官房長官、秘密法も
経済政策が重要でないというつもりはない。
しかしアベノミクスの評価自体は、増税を延期せざるを得なくなったことで既に明白だとも言える。
⇒2014年11月17日 (月):GDP速報値が示す衆院選の争点/アベノミクスの危うさ(42)
争点はアベノミクスを含め、有権者個々人が判断すべきものであろう。
菅官房長官が争点にならないとした集団的自衛権の行使を含む憲法問題、文明のあり方に係わってくる原発・エネルギー政策等、大きな争点である。
東京新聞12月3日
官房長官が上から目線で「争点にはならない」としたことは、与党にとって争点化したくないということに過ぎない。
安倍首相が「アベノミクスが国民にとって最も大事な問題だと判断した」というのは、余計なお世話というべきであろう。
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