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2014年12月18日 (木)

原発は審査基準に適合すればOKか?/原発事故の真相(122)

原子力規制委員会は17日、関西電力高浜原子力発電所3、4号機(福井県)について、再稼働に必要な安全対策の基準を満たしているとする「審査書案」を了承した。
安全対策の基準について、福島第一原発事故後、「地震対策」「津波対策」「火災対策」「テロ対策」「事故発生時の減災対策」等について、きめ細かく見直しをした。
たとえば、「施設の外の2カ所以上から電源を引き込む」「自家発電ができて、放射線を通さない緊急時対策所をつくる」「放射性物質を取り除きながら排気する装置を原子炉に付ける」といった対策の義務づけである。
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原発の安全審査って何? 新しい規制基準のポイント

しかし、審査について、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「稼働に必要な条件を満たしているかどうかを審査した。イコール事故ゼロではない」と述べた。
これは、安倍首相の「規制委が安全性を確認した原発は再稼働を進める」という姿勢の「安全性を確認した」には該当しないということをわざわざ言っていると解釈すべきであろう。
つまり、安倍首相は、必要条件と十分条件という論理的思考のイロハも弁えていないということになる。
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⇒2013年7月 9日 (火):規制委の安全性審査は必要条件ではあるが十分条件ではない/花づな列島復興のためのメモ(243)

衆院選の結果、、与党が勝ったのは事実である。
しかしそれはすべてのイシューについて、白紙委任をしたということではない。
特に原発については世論調査でも、再稼働反対が相対的に多数である。

特に高浜原発をはじめとして、若狭湾は原発の集中地帯である。
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若狭湾原発が事故れば=水瓶の琵琶湖壊!!

高浜原発の審査には数多くのポイントがある。
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東京新聞12月18日

上記の他に、地元自治体の範囲をどう考えるかという問題がある。

電力会社が原発を再稼働させるにあたり、地元の同意を得る法的な義務はありませんが、関西電力は、建設当時からの経緯を踏まえて、原発が立地する高浜町と福井県に自主的に同意を求めるとしています。
また、九州電力の川内原発の再稼働を巡り、鹿児島県知事は、「県と立地自治体の同意だけで足りる」という考えを示しています。
一方で、福島第一原発の事故のあと、事故に備えた防災計画を作るよう義務づけられる自治体の範囲は、それまでの原発の10キロ圏からおおむね30キロ圏に広げられました。
高浜原発では、30キロ圏の範囲が京都や滋賀にも及んでいて、このうち大半が高浜原発から30キロ圏内にあり、一部は5キロ圏内に入っている京都府舞鶴市は、再稼働にあたっては自分たちの意見も聞くべきだとしています。
そのうえで、「原発の施設を大きく変える際には事前の了解を求める」という内容を盛り込んだ、立地自治体並みの安全協定を関西電力に求め、それが締結されない限りは再稼働に反対だとしています。また、滋賀県や京都府の知事らもこれまで高浜原発の再稼働に慎重な姿勢を示していて、今後、同意を求める範囲を巡ってどのような議論が行われるかが注目されます。
高浜原発 再稼働の同意求める範囲など焦点

未だ福島第一原発事故では、当然行われるべき現場検証が、高線量のため実施できない。
したがって、真の事故の原因やプロセスが未解明のままである。
それでも再稼働させようというのだから、不謹慎ではあるがもう一度事故が起きないと目が覚めないということだろう。

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