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2014年11月13日 (木)

沖縄県知事選の帰趨はどうなるか/日本の針路(67)

沖縄県知事選が11月16日投開票される。
保革対立の単純な構図ではなく、普天間基地の辺野古移設や県内のオスプレイ配備などをめぐる仲井眞県政の姿勢に対する評価が主要な争点となっている。
3選を目指す仲井眞に対し、3人の有力な対立候補が出ている。

現職の仲井眞氏に対して、自民党県連から出馬要請し、知事がこれを受諾するという形で、8月7日に記者会見して出馬表明した。
那覇市長の翁長雄志氏は、県議会野党の社会民主党沖縄県連、日本共産党県中央委員会、沖縄社会大衆党、生活の党県連、県議会会派の「県民ネット」の5団体でつくる知事選候補者選考委員会が候補を一本化し、出馬要請した。
地域政党である政党そうぞう代表の元郵政民営化担当相・下地幹郎氏は、そうぞうの代表を辞職・離党して政党の推薦を受けずに無所属で立候補することを表明した。
民主党県連代表の喜納昌吉氏は、県連が常任幹事会で喜納本人の擁立を決定し出馬要請したが、民主党幹部は支持母体の連合が翁長支持を決めたことなどから、党本部として公認しない考えを示し、県連と本部で分裂した。

沖縄タイムス、朝日新聞社、琉球朝日放送(QAB)による中盤情勢調査では、翁長氏がやや優位で現職の仲井真が追う展開となっている。

 投票態度を明らかにした人を分析すると、翁長氏は幅広い年代から支持されており、全体の7割を占める無党派層にも浸透している。支援を受けている社民、社大、共産支持者を固め、自主投票の民主も大半が支持している。
 仲井真氏は推薦を受けた自民の支持者の約8割を固めた。年代別では20~40代で一定の支持を集めている。無党派層で引き離されている。
 自主投票の公明支持層は、翁長氏と仲井真氏に割れている。
 下地氏は出身の宮古を含む先島地域で一定の支持を受けている。支持する人を職業別に見ると、自営業が最も多い。ただ、全体的に伸び悩んでいる。
 喜納氏は、本紙とRBCが実施した調査と比較すると支持はやや多めだが、他候補に引き離された状況になっている。
翁長氏優位 仲井真氏追う 知事選中盤情勢

もちろん有権者の3割近くが投票態度を明らかにしていないので、終盤にかけて情勢が変わる可能性は十分にある。
特に劣勢と伝えられる仲井真氏の陣営は、のなりふり構わぬ「ネガティブキャンペーン」を展開していると報じられている。

9日に豊見城市内で行われた、右派の論客、櫻井よしこ氏を招いての講演でのことだ。
「翁長さんはずいぶん変な人だと思います。元自民党の大物なのでしょう。自民党の大物がなんで共産党と組むのですか」
 こう話した櫻井氏は、さらに翁長氏を支援する稲嶺進・名護市長をヤリ玉に挙げて、こう続けた。
「名護は、辺野古移転に反対の方(稲嶺進市長)が通りました。共産党の支持を受けました。それで、いま副市長さんは共産党なんですってね。教育長さんも共産党なんですってね。(共産党が)選挙で応援して勝ったから<俺たちにこのポジションを寄こせ>と言って、そのような重要なポジションを取っているわけです。沖縄はそんなふうになっていいのでしょうか。いいはずがないですよ」
沖縄知事選 “劣勢”仲井真陣営が度を越した「ネガキャン」

まるで宮台真司氏のいうネトウヨの言辞である。

感情を制御できずに、〈表現〉よりも〈表出〉に固着した状態です。ちなみに〈表現〉の成否は相手を意図通りに動かせたか否かで決まり、〈表出〉の成否は気分がスッキリしたか否かで決まります。
宮台真司がネトウヨを語る「あれは知性の劣化ではなく感情の劣化だ」

沖縄県知事選の結果を踏まえて、解散総選挙へ雪崩れ込むことになるのだろうか?
とすれば、やはり単なる県知事選を越えた意味があるように思える。

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