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2014年10月 9日 (木)

続・怪しい安倍改造内閣の女性閣僚たち/日本の針路(49)

安倍首相は、「女性が輝く日本へ」の構築を高く掲げている。
にもかかわらず、閣僚の人選には首を傾げざるを得ない。
⇒2014年9月29日 (月):怪しい安倍改造内閣の女性閣僚たち/日本の針路(45)

またまた新大臣めぐって、呆れるような国会質疑があった。
7日の参院予算委員会で、民主党の蓮舫氏と松島みどり法相の間のやりとりである。
松島法相が似顔絵や政策が書かれたうちわを選挙区内のお祭りで配っていたことに対し、蓮舫氏が「寄付にあたり違法だ」と指摘した。
松島氏は「うちわのような形をしているが、討議資料だ」と反論した。
「うちわのような形をしているが、討議資料だ」とは強弁も過ぎて滑稽である。

 蓮舫氏は委員会で、松島氏が夏に配ったうちわを手に「しっかりとした柄(え)。それにつながる骨組みがある。うちわなら、価値のある有価物で、その配布は寄付となり違法だ」とただした。公職選挙法では、政治家が選挙区内の有権者に寄付することを禁じている。
 これに対し、松島氏は「議員の活動報告を印刷した配布物だ。うちわと解釈されるならば、うちわとしての使い方もできる」などとし、公選法の寄付には当たらないと主張した。
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松島法相、有権者にうちわ配る? 「これは討議資料」

「うちわと解釈されるならば、うちわとしての使い方もできる」とは、余りに有権者をバカにした言い方ではないだろうか。
さすがに安倍首相も、「有価物という認識があったかどうか。疑いを受けている以上、こうしたものの配布を行わないことが望ましい」としたが、それ以上の咎めはしないようだ。
私はこんな似顔絵のうちわは「価値のある有価物」とは思わないが、製作にコストがかかっているという意味では有価物であろう。
しかも法務大臣に就任してからも製作・配布しているという。

内閣改造で法相就任後にも、法相バージョンのうちわを製作、配布していたことが分かった。8日の参院予算委員会で、みんなの党の水野賢一議員に質問され、松島氏自身が明かした。
 7日の同委員会で表面化したうちわには、松島氏が法相として初入閣する前の、経済産業副大臣としての肩書が記されていた。
 松島氏は、法相バージョンのうちわについて「9月上旬に作ったかと思います。経済産業副大臣の上に(法相という)シールをはったもの、法務大臣と書いたものもあったと思う」と認めた。
 うちわの製作について、「法律をコンパクトにまとめて書くことも含め、私が製作した」と、自らの考えだったことを明かした。
 安倍内閣の足を引っ張っているとして、進退を考える意思を問われると、「安倍政権の法相としてしっかり務めていきたい」と述べ、辞任は否定した。
松島みどり法相、大臣就任後もうちわ製作

松島氏は、「レッド松島」と呼ばれており、赤い服装がトレードマークだというが、赤いストール着用が問題になったばかりである。

 松島みどり法相は3日の記者会見で、参院本会議場で赤いストールを着用していた問題について「あれはスカーフ。ストールじゃない。多くの国で首もとのスカーフは洋服の一部になっている。ファッションの一部だ」と強調し、「服装を整える一部であるスカーフが(参院規則に)抵触するのかと驚いた。びっくりした」と語った。
 本会議場で「襟巻き」の着用を認めていない参院規則については「寒かった時代に襟巻きをして議場に入ってはいけないという意味だと思う」と主張した。松島氏は1日の参院本会議に赤く細いストールを着用して出席。次世代の党のアントニオ猪木参院議員はトレードマークの赤いマフラーを外しており、野党が問題視していた。
松島法相「スカーフは洋服の一部 抵触するのかと驚き」

問題にされたのは以下のようなものであり、私はファッションに疎いは、スカーフというのはやはり無理がある。
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松島法相「スカーフは洋服の一部 抵触するのかと驚き」

松島氏は初登庁の時、出迎えの職員が少ないことに激怒したという話も伝わっている。
余りにトリビアなことで話題になるのは、大事な政策課題から目を逸らさせようという意図ではないかと勘繰ってしまう。
国会らしい、あるいは大臣らしい姿を見たいと思う。
こんな人に投票した人は、自分の判断を恥じるべきだろう。
そして、何よりも首相の任命責任が問われなければならない。

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