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2014年9月23日 (火)

朝日新聞、ソニーの凋落と戦後という時代の終わり/戦後史断章(18)

朝日新聞が火だるまになっている。
私は朝日を擁護する義理はないが、産経、読売、週刊新潮、週刊文春、「たかじんのそこまで言って委員会」等がこぞって朝日バッシングに狂奔している状況は肌寒い感じがする。
しかし、問題拡大の一因となった池上彰氏のクールな対応などに救われたような気がした。
⇒2014年9月18日 (木):朝日新聞の2つの「吉田証言」問題/日本の針路(44)

ネットでも基本的には朝日はサンドバッグ状態であるが、「泉の波立ち」を書いている南堂久史氏等の正気な論客がいる。
以下、南堂氏のOpenブログを引用しよう。

 実を言うと、朝日の誤報など、たいしたことはない。吉田調書の誤報は、ただの言葉のニュアンスの問題ぐらいにすぎない。慰安婦の誤報は、はるか昔のことであり、現在においてはほとんど影響がない。
 一方、読売の誤報は、原発の真の原因を隠そうとしたり、浜岡原発を「安全だ」と誤報することで日本を滅亡させようとしている。
  → 読売の歪曲報道
 また、安倍晋三の方は、「菅首相がデマを飛ばした」というデマを自分自身が飛ばしたし、その前の第一期首相時代には、「原発は安全だ」という虚偽を語ることで、原発事故の直接の原因をもたらした。
  → 安倍晋三のデマ(海水注入の中止) の 【 追記 】
 ここから国会答弁を引用しよう。

   Q(吉井英勝):原子炉が破壊し放射性物質が拡散した場合の被害予測や復旧シナリオは考えてあるのか
   A(安倍晋三):そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない


 こういう形で、日本に原発事故の被害をもたらした張本人が、安倍晋三なのである。なのに、その責任を問うこともなく、原発事故の鎮静化のために努力した菅直人を非難したり、真実を隠蔽しようとする安倍内閣の秘密を探り出した(調書を見つけた)朝日を攻撃したりする。
 比喩的に言えば、殺人事件があったときに、殺人犯を非難するかわりに、事件の被害者の救済に当たった消防署員(≒ 菅直人)を非難したり、殺人事件を隠蔽しようとする悪徳警官(≒ 安倍晋三)の隠していた資料を暴露する記者(≒ 朝日)を避難する。
 こういう滅茶苦茶なことをやっているのが、保守派なのだ。

「たかじんのそこまで言って委員会」は、たかじん氏亡き後も番組が存続しており、現在は辛坊治郎氏が総合司会を務めている。
前回の放映では、津川雅彦氏(俳優)、加藤清隆氏(政治評論家・時事通信社特別解説委員)、竹田恒泰氏(憲法学者(但し自称)・作家)などのレギュラーメンバー、花田紀凱氏(元週刊文春編集長・月刊『WiLL』編集長)、百田尚樹氏(作家・「探偵!ナイトスクープ」構成作家、NHK経営委員)などの準レギュラー、櫻井よしこ氏らが嬉しそうに悪乗りして朝日バッシングをやっていた。
ほとんどイジメを思わせる雰囲気だった。

時を同じくして、ソニーの苦境が報じられている。

 ソニーは、2015年3月期の最終損益の見通しを、従来予想(500億円の赤字)の5倍近い、2300億円の赤字に下方修正。さらに、1958年の上場以来続けてきた配当を、初めて無配にすると発表した。
 大幅な赤字見通しの最たる要因は、スマートフォンの販売不振が招いたモバイル(MC)分野の減損にある。
スマホ事業減損で初の無配

私が大学に入ったのは1963年であるが、下宿生活で初めて購入した高額(?)商品がソニーのトランジスタラジオだった。
TVや冷蔵庫などは考えることもできない時代だった。
ケネディ暗殺のニュースは叔父の家のTVでリアルタイムで視聴したが、ソニーのラジオで忘れられないのは三井三池炭鉱の粉塵爆発のニュースだった。
「石炭から石油へ」のエネルギー革命を象徴する事故であった。

1962年には、ソニーの工場を昭和天皇が視察し、世界最小・最軽量のTV試作品を見た。
井深大社長(当時)は、「まだ世の中に出ていませんから」と説明し、天皇に口止めしたと話題になった。
技術オリエンテッドな経営で独創的な製品を送り出し、ブランドロイヤリティを築いた。
いつの頃からか、MBA的経営になって、ソニーは輝きを失った。

朝日新聞社とソニーという戦後史に大きな足跡を残した企業が、正視できないような無残な姿をさらしている。
これを戦後レジームの終焉と考えるべきか?
いま、日本社会は大きな転換期を迎えていることは間違いないだろう。

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コメント

朝日の罪は大きすぎる・・・

叩かれて当然だと思います

投稿: | 2014年9月24日 (水) 10時47分

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