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2014年7月25日 (金)

「危険ドラッグ」への名称変更だけでは不十分/人間の理解(6)

「脱法ドラッグ」や「脱法ハーブ」を、「危険ドラッグ」に名称を変更した。
危険性の認識を高めようという趣旨で、警察庁などが新しい呼び名について意見を募集した結果であるというが、果たして効果はあるのだろうか。
140722
静岡新聞7月22日夕刊

そもそも「脱法」という表現が使われていたのは、「合法ではないが違法とも言い切れない」からだという。
確かに現在の法規制の網を潜りぬけているという意味では違法とは言い切れないかもしれない。
そもそも法律に触れなければ何をしようと自由だ、という考え自体が誤りだと思う。
別に道徳や倫理を説くつもりではないが、人の行いには法律以前の善悪があるだろう。
それはそれとして、脱法状態であるということは、規制のあり方の問題であって、名称の問題ではないだろう。
⇒2014年7月11日 (金):亡国の脱法ドラッグに有効な規制を/日本の針路(7)

人間には好奇心というものがあって、良いことにも、悪いことにも向かう。
麻薬というようなものが無くならないのは、好奇心で試してみたいという気があるからだろう。
思春期には特に好奇心が旺盛であるから、危険といわれるものに関心が行く。

危険なのは「友人が多く、不良仲間とも付き合える優等生タイプ」という。周りの空気を読むのがうまいが流されやすく、薬を勧められても断れない。
「脱法」の罠 乱用ドラッグ・ハーブ(上)

「脱法」に換えて「危険」と言ってみても、上記のような例には余り効果がなさそうである。
募集に寄せられた名称は以下のようであったという。

脱法ドラッグに代わる新しい呼び名として、警察庁や厚生労働省に数多くの意見が寄せられました。
最も意見が多かったのは、▽麻薬に準じるものと書く「準麻薬」で183件、▽次いで「廃人ドラッグ」が140件、▽「危険薬物」が123件、▽「破滅ドラッグ」が110件、▽新しい呼び名として選ばれた「危険ドラッグ」が102件でした。そして、▽「有害ドラッグ」が95件、▽「違法ドラッグ」が87件、▽「殺人ドラッグ」と「幻覚ドラッグ」が85件、▽「錯乱ドラッグ」が81件などでした。
「脱法ドラッグ」新呼称は「危険ドラッグ」に

まあ似たり寄ったりというところだろう。
名称だけでは訴求力は限られている。
抑制のためには、本当の恐ろしさを周知徹底させることと、厳罰化しかないのではないか。

人間の特性は、脳の異常とも言うべき肥大化したことであろう。
その脳を直撃をするのである。

 動かないマウスが示すもの。それは恐ろしい作用だ。舩田室長は「含まれる化学物質がマウスの中枢神経(脳)に作用し、体温が下がった。ぐったりしたということは、運動機能にも影響を与える毒性を持つということだ」と解説する。
 中枢神経が薬物の影響を受けると、意識障害や吐き気、幻覚などさまざまな症状が出る。中でも、昨年発表された実験は、その恐ろしい毒性を裏付け、研究者に衝撃を与えた。舩田室長らがハーブに使われる成分「合成カンナビノイド」をマウスの脳神経細胞に垂らしたところ、2時間で細胞や神経線維が破壊されてしまったのだ。
Photo_2
「脱法」の罠 乱用ドラッグ・ハーブ(中)

使われているドラッグは、系統の違う複数の成分が混ざっていることが多い。
成分ごとに違うさまざまな症状を訴える患者に特効薬はない。
また、有害成分が取り締まり対象に指定されるたび新たな成分が出回り、その“効果”は強くなる。
物質で規制するのには限界があることは明らかである。
利用者は当然であるが、販売者を厳罰にしないと社会に著しい害悪を及ぼすだろう。
撲滅運動が必要ではないか。

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