マレーシア航空機がウクライナで墜落/世界史の動向(22)
クアラルンプール発北京行きのマレーシア航空機が行方不明になったのは3月のことだった。
⇒2014年3月19日 (水):マレーシア機はどこへ行った?
今度は、ウクライナ上空で墜落とのニュースである。
墜落したのはアムステルダム発クアラルンプール行きのボーイング777型マレーシア航空17便で、ドネツク市近郊に墜落した。
偶然ではあろうが、同じ航空会社で、稀に見るような事故が続いたことになる。
事故のニュースに接し、「なんでわざわざウクライナ上空を飛ぶのか?」と思ったが、ヨーロッパから、マレーシアなど東南アジアまで最も短い距離で飛行しようとすれば、ドイツやポーランドを経由してウクライナ上空を通過し、ロシアに抜けるのが最短コースになるということだ。
マレーシア機 なぜウクライナ上空を飛行
墜落の原因は何か?
現時点では不明であると言わざるを得ないが、ウクライナ当局と親ロ派双方が相手が関与したのではないかと主張している。
ウクライナ当局は、親ロシア派武装勢力がロシアの軍事諜報当局者の支援を受け、ソ連時代に開発されたSA11地対空ミサイルにより撃墜されたと非難。
一方で親ロシア分離独立派の「ドネツク人民共和国」の指導者は関与を否定、ウクライナ空軍のジェット戦闘機が撃墜したと指摘した。
ただ親ロシア派は、地対空ミサイルを入手したことを認めており、14日にはウクライナ空軍の輸送機を撃墜した。
マレーシア機墜落は「撃墜」とウクライナ当局、親ロ派は関与否定
親ロ派は、東部ドネツク、ルガンスク両州の各地で政府庁舎を占拠している。
⇒2014年5月28日 (水):ウクライナ政府軍と親ロシア派の攻防/世界史の動向(15)
墜落した地点も、親ロ派の支配している地域であろう。
ウクライナ軍と親ロ派の争いが急拡大しないとも限らないのは、第1次位世界大戦の経緯をみても十分に考えられよう。
第1次世界大戦から100年目の今年、世界にきな臭さが立ち込めているようだ。
⇒2014年7月14日 (月):第1次世界大戦と日本/世界史の動向(21)
マレーシア航空機を撃ち落としたのは、ウクライナか親ロ派か?
いずれなのか、あるいはどちらでもないか、やがて明らかになるであろうが、日本が戦闘の拡大の引き金を引くようなことがあってはならないだろう。
⇒2014年7月 1日 (火):海外での武力行使に道を開くな/世界史の動向(20)
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