天皇家と出雲国造家の関係/やまとの謎(94)
高円宮家の次女典子さまと出雲大社禰宜(宮司の補佐役)で、祭務部長の千家国麿さんの婚約が内定した。
尊皇意識の篤い産経新聞は、号外まで出して祝意を表した。
典子さまは大正天皇のひ孫にあたる「女王」であるが、女王の結婚は戦後初めてのことである。
現行の皇室典範では、女王は、 天皇からみて直系で三親等以遠の者に与えられる。
皇室典範で定められた敬称は殿下である。
神話がどこまで現実を反映しているかは別として、天皇家に比肩しうる家系ともいえる。

http://blog.livedoor.jp/ninji/archives/38337133.html
出雲国造家の先祖は天照大御神の第二子である天穂日命であるという。
両家にとってめでたいことであるが、天皇家と出雲の関係については、多くの謎がある。
『古事記』『日本書紀』等の伝える日本神話の中で、出雲は最重要の位置を占める。
いわゆる出雲神話であり、出雲を舞台に大国主神やスサノオが活躍する。
スサノオのヤマタノオロチ退治の話や大国主神の因幡の素兎の話はポピュラーである。
大国主神の「大国」はダイコクとも読めることから、大黒天(大黒様)とも習合した。
大国主神は様々な名前で日本各地の神社に祀られている。
その筆頭が出雲大社である。
出雲大社は、伊勢神宮と並んで日本で最も著名な神社である。
出雲大社の現在の本殿は延享元(1744)年に建てられたもので、その高さは地面から千木の先端まで八丈(約24メートル)もあある。
伊勢神宮の社殿の高さが約12メートル、その他の著名な神社の社殿も10メートル前後で、出雲大社の社殿の高さは群を抜いている。
さらに、社伝によれば社殿の高さは、中世には現社殿の高さの2倍、十六丈(約48メートル)もあったとされる。
建築史家の福山敏男氏が作成した十六丈本殿の復元図は以下のようである。
http://www.ookuninushiden.com/
平安時代の中頃の『口遊』という書物には、建物の項として「雲太、和二、京三」と記されている。
雲太(出雲太郎)は出雲大社、和二(大和二郎)は東大寺大仏殿、京三(京三郎)は平安京の大極殿のことをさす。
出雲大社が東大寺大仏殿や京都御所の大極殿よりも大きいと書かれている。
平成12(2000)年4月、出雲大社の地下祭礼準備室建設に伴う発掘調査中に、三本の巨木の丸太を束ねた、宇豆柱の根元部分が出土した。
その後9本の柱の中央に位置する心の御柱と、南東にある側柱の根元部分も相次いで出土した。
心の御柱に使われていた丸太一本の最大径は上層部で1.2メートルで、丸太三本を束ねた心の御柱の直径は最大3.2メートルにもなり、それまで疑問視されていた金輪造営図などの信憑性が高まった。
このような出雲大社に関する謎の他にも、出雲には数多くの謎があり、その解釈が古代史像に大きく影響する。
出雲の謎については少しづつ勉強していきたいが、現実の問題としては、典子さまは結婚に伴い皇室典範の規定により皇籍を離脱することになる。
結婚前の女性皇族は現在、典子さまの他に7方おられるが、ご結婚による皇籍離脱により、皇族方は逐次減少していく。
秋篠宮悠仁さまが即位される時代には、天皇を支える皇族は何人になっているだろうか。
いよいよ、天皇制をどう考えるか、重要な時期に差し掛かっているといえよう。
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