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2014年5月 4日 (日)

集団的自衛権の論点/花づな列島復興のためのメモ(325)

安倍首相が集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の見直しに向けて動いている。
しかし、憲法改正に困難が予想されるからといって、そのために今までの憲法解釈を変更するということが正しい方法とは思えない。
2014年4月16日 (水):アクロバティックな解釈改憲/花づな列島復興のためのメモ(320)

そもそも個別自衛権ではなく、集団的自衛権が必要だと考える根拠は何か?
個別自衛権と集団的自衛権の差異については、以前に書いたことがある。
2014年3月25日 (火):個別自衛権と集団的自衛権/「同じ」と「違う」(69)

図で表せば以下のようである。

2
集団的自衛権問題をわかりやすく解説する 

つまり、自国ではない自国と密接に関係している国家が他の国家に攻撃されたとき、自国が攻撃されていなくても、反撃する権利である。
言い換えれば、集団的自衛とはもっぱら「他国のために」行う防衛行動である。
たとえば日本自体が攻撃されていないのに、攻撃されているアメリカなどのために自衛隊を派兵してアメリカなどを防衛するようなことである。

従来の政府見解は以下のようであった。
日本は、国連憲章に明記されている個別的自衛権も集団的自衛権も保有しているものの、憲法9条の制約によって、集団的自衛権については行使できない。
個別的自衛権についても行使には以下の3要件が必要。
【自衛権の行使3要件】
・我が国に対する急迫不正の侵害があること
・これを排除するために他の適当な手段がないこと
・必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと

菅官房長官は、昨年8月、前内閣法制局長官の山本庸幸最高裁判事が、集団的自衛権の行使容認には憲法改正が必要だとの認識を示したことについて、「最高裁判事は合憲性の最終判断を行う人だ。公の場で憲法改正の必要性まで言及することは極めて違和感を感じる」と批判したことがある。
3権分立からして、憲法解釈を最終的に確定するのは司法であろう。

その司法の人の意見に「極めて違和感を感じる」と批判する方が違和感があるように思うがどうだろうか。

大手メディアも立場が分かれているようである。
たとえば、公海におけるアメリカ軍の艦船が攻撃を受けた場合、その防護を行うというケースを想定してみよう。
全国紙の論調は下図のように分かれる。
Photo

まさに国論は二分されている。
そのようなイシューを一内閣の判断で変更していいものかどうか?

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